神山信彦(日進支部) 画像コメント:東塾長
天地の構え?
10月25日から11月3日までの10日間、イタリア・ハンガリー遠征に同行させて頂きました。その報告をさせて頂きます。
出発当日、行きの機内での思わぬハプニングが起こりました。機内の客室乗務員の中に極真会の道場生が搭乗しており、何でも塾長の昔の後輩が行っている支部の道場生で、塾長を見つけるなりやたらとコンタクトを取りに来ました。塾長にビジネスクラスの席へ移る事を勧めたり(塾長は「みんなと話していた方が退屈しないからいい」と断っていましたが・・・。)写真を撮ったり、またファーストクラスの食べ物や飲み物をやたら運んでくれたりと、自分達もその恩恵を受けました。少々回りの目が気になりましたが、相手はお構い無しの様子で、やはり「塾長は凄いなぁ〜。」と感心したり・・・。そんなことで始まったセミナーも12時間のフライトを終え無事ヴェネチアに到着しました。
ローマに移動。当初イタリア大会視察の予定が、出発二日前に変化があり、首都ローマでの支部活動希望者と会う事になりました(※)。列車にての移動だったので、海外ではなかなか体験出来ない4時間の列車の旅、さながら4時間「世界の車窓」という感じでした。窓からの景色は田園風景や町並みが映り、当たり前ですが国が違ってもそれぞれ「みな生活しているんだぁ〜。」と妙な感心をしてしまいました。そして4時間後ローマに到着。
日差しが何となく強く少し汗ばむ気候。その日はホテルにて休憩を取りましたが、やはりせっかくのローマなので、夜、狐崎支部長、岩木君、自分の3人で夜の街に出かけ(観光ですよ!)トレビノの泉の夜景や町並の夜景などを探索しホテルに戻りました。普通なら夜の街など治安を考えると行動出来ませんが、メンバーがメンバーなのでそこは安心して夜の街を徘徊、夜景を楽しみました。
鬼が待つか蛇が出るか!俺達の明日はどっちだぁ!いざローマへ | |
岩木+狐崎+神山 |
(※)これには以下のような事情もあったようです。
当初イタリアから「中級者程度の国際大会をするので、本部から審判の応援を頼みたい」と言われた時、本部としては「中級者のためにわざわざ審判が日本から行くのはおかしいし、これまでの経験からいって、ヨーロッパ内とは言え、中級者の為の大会に、費用を掛けてまで他国から選手は集まらないだろう。実力のある支部長自身が出るのならアピール度も高いので、他国の選手も参加するだろう。そうして『空道』の素晴らしさをアピールしたほうが良い」と何度も指導したようです。
しかしそれを拒否して自説を通して進めたところ、案の定、大会2日前にも「他国の支部からの協力がなく選手が集まらない」とお門違いな不平を言ってきたそうです。「だから・・・と思いながらも、それでは余りに彼の立場がないだろう」ということで至急本部から周辺の国に協力を強く要請したところ、なんとか形は付いたようですが、それにしてもS級国際審判3人と世界大会中量級優勝者が参加する大会ではないと判断し、以前からローマ地区での支部活動を希望している人間が数人いるということで、彼等と面談することになったようです。
夕方まで、歩いてローマ観光(またまた塾長自らのガイドです・・・。本当に有難うございました。)をしました。石作りの町並みや石畳で敷かれた道路、コロッセオ、エマヌエーレU世記念堂、トレビの泉、ヴェネチア広場など建物の壮大な迫力に圧倒され古代ローマ帝国の壮大な力を目の当たりにし、写真でしか見たことのない建物に感動しました。
夕方からは、ローマで活動を要望している2人(もう一人は電話で話し連携を確認)と面談、早速、同行した第二回世界大会中量級チャンピオン岩木君と組手をおこない実力を見る事になりました。組手では、立ち技や投げ、グランドとひと通り行い、彼は、他流の空手をおこなっていて現在はキックや柔術を行っているとの事。立ち技に関しては以前の空手の癖が残り、投げやグランドに関しても取り組み始めたばかりの印象を受けました。その後、塾長を交えミーティングを行い、来年には日本に来てある程度の稽古を積みたいとの希望を聞き、約1時間の面談後、東京での再会の約束を交し別れました。
イタリアの首都ローマに、将来イタリア支部が設立されるのも間近の事と思います。また、28日に開催されたイタリア大会も結局、大道塾フランス支部の黄色帯二名が決勝を行い優勝・準優勝を納めたと報告を受けました。2日間の滞在でしたがとても実りあるローマでした。
「ここがフォロロマーノと言って昔のローマの中心地で・・・・」 | |
「ローマの休日」のスペイン広場に最もそぐわない5人組 | |
憧れのコロッセオを前につい組手立ちだが、皆が見てるから早く撮れよ!! |
ヴェネチアまでまた列車で戻り、1泊。夕食は中華料理店に入りました。店の対応が悪く「何だぁ〜!!」という感じでしたが、料理はなかなかでしたので「まぁ〜いいかぁ〜」と美味しく頂ました。(こちら店はどこでも愛想がないですね。日本は本当にサービスが良いと実感しました。しかしこの中華料理店が1番、愛想がなかったな!!)
ハンガリーへ移動。移動は飛行機。しかもプロペラ機・・・。「う〜ん大丈夫かぁ〜!!」しかし珍しかったので写真を沢山撮りました。約1時間45分でハンガリー、ブタペストに到着。空港でフランス支部長の土田と合流し、また、こちらで活動をするコマイコントご夫妻が出迎えてくれました。土田とは世界大会以来の再開。土田は中部本部出身者なので「来たぞ〜!」という再会でした。空港から車で2時間かけて目的地のゼクドという町に到着。
ホテルに入りさっそくコント氏の道場の下見。80畳位の道場でなかなか良い道場。さっそく道着に着替え明日開くセミナーの打ち合わせしつつ1時間ほど汗を流しその後夕食となりました。ナマズなのか魚なのか分からない料理でしたが美味しく頂きました。食事途中コント氏が翌日開くセミナーの取材で、忙しく動き回っていたりと、地元での関心の高さを印象受けました。
また、空港で出迎えられた時に、養命酒の様なアルコールの入った飲み物を頂き、アルコールの駄目な岩木君が思わず半分を一気に飲み、ダウン寸前となるハプニングもありましたが、何はともあれ無事食事を済ませホテルへ。帰り路で、車から降り、街の夜景をバックに写真を撮りハンガリー・ゼクトの初日は終わりました。
ヒェー、プロペラ機かぁー!!
午前と午後の2回に渡りセミナーを開き、セミナーの前にはテープカットも用意されており、本日より「空道ハンガリー支部活動」の始まりといった様子でした。当日も地元テレビ局の取材があり塾長がインタビューに答えていました。稽古では立ち技の基本や投げ、グランドといった稽古を行い、他流派経験者や柔術経験者もいましたが、まだまだ習い初めといった感じを受けました。しかし、皆真剣に稽古に取り組み、礼法もそれなりに出来ていた様に思いました。挨拶や、立ち方などの指導を通して、我々も日本に帰り再度、挨拶や立ち方、十字をしっかり切る事の徹底を図らないといけないと、皆で反省しました。あっという間に1日が過ぎましたが、とても勉強になった1日でした。
セミナー後、温泉に行きましたが、日本とは感覚が違い裸では入浴しないということ。温水プール感覚といった感じでした。当然皆水着など持っておらずどうするかという事になりましたが、「え〜ぃ!」と我々は下着で入る事となりました。(ちなみに塾長はコント氏が水着を購入し水着で入浴しました。)しかし時折他の視線が気になったのは自分だけでしょうか・・・??約1時間の入浴・・・?から出て身支度を整え、最後の夕食、イタリア料理店に行きパスタとピザを食べました。(こちらに来てから沢山ピザを食べました。)
夕食後ホテルに戻り夜の街へと出かけたのですが、(塾長は部屋で海外からのメールチックがあり行かれませんでした。)ハンガリー自体がそうなのかゼクトという街が田舎なのか昼間から車も人通りも少なく、夜は戒厳令でも出ている様な誰もいない街でした。開いている店もなく、やっと見つけたマクドナルドにコーヒーを飲みに入りホテルへと戻り最終日の夜を終えました。
エビとムール貝の乗ったピッツァ
ブタペストに戻る日、コントご夫妻にゼクトの街を案内して頂き、お昼はコント氏の家に招かれ昼食をご馳走になりました。日本では見たこともない顔の何倍もあるピザを二つも注文して頂き、その大きさにビックリ!! 何とか4切れは食べましたが・・・ギブアップ!! 食事も終わり、ホテルに帰り身支度を済ませ、2時間かけてコント氏の運転で、近々支部展開をするというブタペストに戻りました。
その夜は塾長がコントご夫妻を回転寿司(看板には「ランニングスシ」と出ておりました)に招待しました。しかし日本の寿司とは趣が違い、ネタも小ぶりでこれが日本本来の寿司とは思ってほしくないと、コント夫妻に寿司の説明。日本に来たときは本物の寿司をご馳走することを約束し、約2時間の食事を終えた後、ホテルに戻りコントご夫婦とお別れしました。二日間、コントご夫婦は疲れた表情ひとつみせずとても笑顔で良く接待して頂き本当に感謝しております。
回転寿司「これ何だろう」
翌日、土田支部長は早朝にフランスへ帰り、我々はブタペストを観光する予定でしたが、あまりにも風が強く気温が低かったので観光は取りやめにし、帰国のため空港へ向かいました。しかし早朝に岩木君、渡辺支部長、自分と3人で近くの駅と街を探索出来たので、少しだけプタペストの朝を満喫し、そして日本への帰路に着きました。
今回のセミナーを通して、以前より聞いていたとおり、諸外国での武道の取り組みを伺い知ることが出来ました。この経験を生かし、空道の発展により一層貢献していきたいと思います。
出発前、事務局長に空港券やホテルなどの手配で大変お世話になりました。また、遠征中は塾長に何から何までお世話になり(ガイドまでして頂き)誠に恐縮する次第です。同行した狐崎支部長、渡辺支部長、岩木君、現地で合流したフランス支部土田支部長にも大変お世話になりました。
今回自分がイタリア、ハンガリーの遠征に参加するにあたり、日進支部塾生の皆さんのご理解とご協力、そして、このような機会を与えて下さった塾長並びに皆様に感謝する次第です。本当に有難うございました。
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