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コロンビア奮戦記
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7月27日

7時起床。快晴です!最近、雨も少なく暑い日が続いています。
今日はカリから約1時間の場所にあるフロリダ市という小さな町でセミナーがあります。

9時過ぎに塾生のフランクが宿舎に迎えに来ました。一旦、道場に向かいカイセド支部長達と合流です。
同行するメンバーはカイセド支部長他、エクトル(31歳)、フランク(24歳)、ジョナタン(18歳)、ダビ(14歳)、ウィリ(13歳)です。
フロリダ全員、忍耐道場で指導補助を行っている塾生です。ミットを積んで道場を10時前に出発しました。
道場を出発して15分も走ると車も急に少なくなり景色が田舎の風景に一変しました。
遠くに山が見え延々と続く一本道にさとうきび畑しかありません。
ざわわ〜♪ざわわ〜♪と森山良子さんの歌が聞こえてくるような景色です。
時々、みすぼらしい犬が側道をちんたら歩いている位です。あとは何もありません…。

暫くすると家が増えてきて人の姿も見掛けるようになりました。どうやらフロリダ市に入ったようです。
市と言っても日本でいう村みたいな所で小さな商店街があるだけです。11時過ぎに現地に到着しました。
街にはやけに警察の数が目立ちます。一目で治安が良くない事がわかりました。
今日のセミナー主催者のニノさん(元忍耐道場塾生)が迎えてくれました。入口付近で何やら神妙そうな顔でセミナー参加者が話しています。
どうやら昨日、ゲリラがこの近くであって20人が亡くなったそうです。(最近は少なくなったと聞いていたのに)それで警察が警戒に当たっていたという事でした。少々、緊張が走りました。なぜなら外人は目立つというのです。(そんな事言われても)

…気持ちを入れ換えて準備しました。
ここは元忍耐道場の塾生のニノさんが人を集めて同好会のような形でやっている道場です。
道場と言っても小さなサンドバッグが2個吊るしてあるだけで他に設備は何もありません。フロリダ2
タイル張りの床でマットも何も無く広さも12畳位しかありません。セミナー参加者はこちらのメンバー合わせて約20名。狭くて出来ません。
急遽、道場の外の広場(と言っても屋内ですが)で始めました。床はホコリだらけゴミやガラス破片も落ちています。
(セミナーが終わった時には足の裏は真っ黒。擦り傷が多数ありました)
トイレも紙どころか便座もふたもありません。洗面所も水道が一つしか無く、後は全部盗まれたらしいです。
こういった場面に出くわす度にいかに日本が恵まれていて、きれいな国かを改めて思います。

今日の参加者は伝統派空手、柔道、功夫の経験者に加え、初心者数人でした。
基本、移動を約1時間半掛けてやりました。床が滑って危ないのでやれる事に限界があります。
その後、ミットの実演、マスクを付けて空道ルールの実演をマススパーで見せ、別に投げ技(打ち込みで投げず)、締め技、締め技を見せました。
今回のセミナーの目的はいかに空道に興味を持たせるかが趣旨でしたので参加者に週に1度でも良いから、カリの忍耐道場に来る事を促してセミナーは終了しました。実際に参加者以外にギャラリーも多くまずまずの内容だったと思います。
しかし地域、治安、場所、設備が違うだけでこんなに難しくなるとは思いませんでした。

その後、現地を出発してカリに無事戻ってきました。
たった1時間位しか離れていない場所でゲリラが起き、更に貧しい生活をしている状況の中で、彼らと”武道”という共通の道・目的意識の中で時間を共有出来た事は今後の空道・普及の糧になると思いました。
今日の参加者、見学者の中から一人でも二人でも良いので空道に興味を抱いてくれたら幸いです。押忍。

フロリダセミナーの画像

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