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コロンビア奮戦記
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ブラジル遠征記

8月4日

今朝は7時頃起床です。
昨夜はホテルのパソコンがアクシデントで使えなくなり何度も夜中にフロントに行きましたが結局復旧しませんでした。塾長の仕事に大きく影響してしまいました。(自分は呑気に日記だけですが)
今日は在ポルトアレグレ出張駐在官事務所(2005年12月までは在ポルトアレグレ日本国総領事館)に表敬訪問する日です。
8時に朝食を摂り、9時にトヘスさんがホテルに迎えに来ました。
出張駐在官事務所に着き、こちらに赴任されていらっしゃる三浦さんにご挨拶をしました。
三浦さんは塾長と同じ宮城県出身(全くの偶然で気仙沼の近く)という事もあって地元話で盛り上がり、ポルトアレグレの歴史や文化などを詳しく話してくれました。
また空道の普及にも深い理解を頂けました。トヘスさんのこれからにとっても今回の訪問は非常に良い機会となりました。
その後、ホテルに戻ってから塾長とトヘスさんが支部設立に向けて会議をしました。
なかなか単語が出て来ず時間が掛かりましたが、自分はトヘスさんに塾長の言葉や思想を出来る限り伝えました。どうやら来年の空道世界大会を支えるべく、大道塾・ブラジル南支部の誕生の運びになりそうです!!!

トヘスさんに空港まで送って貰いました。ここでお別れです。次に再会出来るのは世界大会の時でしょうか?少し寂しい気持ちがします。
短い時間でしたが同じ大道塾の塾生として確実に友情が芽生え、国や言葉、文化や習慣が違えども共通の意識・目標で通じ合える”武道”の素晴らしさを改めて体感致しました。

そして次のセミナー開催地・サンパウロに向かいました。ポルトアレグレから飛行機で約1時間半の距離です。
実はこのセミナーは当初予定していたセミナーではなく、トヘスさんの紹介で急遽決まった、初心者向けのセミナーです。
ブラジル北支部設立の足掛りになればとの調査的な意味合いのセミナーになります。

無事サンパウロ・グアルーリョス空港に到着し荷物を受け取ります。
まずは塾長のスーツケースが最初に出て来ました。行きは荷物が出て来るまで30分以上待たされたのでいい感じです。
しかし自分のスーツケースがなかなか出て来ません…。乗客の数が次第に減って行きます。とうとう自分達を含めて3人になりました。
自分は塾長の道着と自分の道着が入ったスーツケースの行方が心配でした。なぜなら今日はこのまま夜にセミナーがあるからです。
係員に問合せたら間違えて乗り継ぎ便の方に行ってしまってるとの事でしたが見付かったらしいので安心しました(汗)。
…がしかし!事件はここで起きました!
塾長 「見付かったとか言って、これで出て来なかったら洒落にならないよな。」
自分 「押忍…。」(その言葉にちょっと不安に)
一旦、塾長が今日のセミナー開催者・オリオンさんが到着口で待っているので挨拶に行かれました。(すみません・汗)
15分程してスーツケースが出て来ました!もう一人の方のスーツケースも出て来たようなので去って行きました。
(あれっ?もう一つ自分のが出て来ない!)
荷物を流すベルトコンベアも完全に停止して係員の姿はどこにも…。
塾長に待って頂いて、もう一度係員を捜して尋ねると「10分位待ってくれ。」と言われました。
セミナーまで時間がありません(汗)。塾長も苛立っているのがわかります(超汗)。10分後、係員からとんでもない返答が!
「大変、申し分けありません。恐らく違う都市に運んでしまった可能性が高いです。5時間後にはハッキリします!」
(なんだそれ!5時間ってどういう事だ!?)
「もう少し詳しくお願いします。」と言ったら係員が汗だくになって、「実は物凄く遠い所に行く便に積んでしまったみたいで、(こちらが更に詳しく聞いたら)距離にして日本→中国位あります。申し訳ありません!」
本当に洒落になりません。着替えや帰国の航空券、所持金すべてがこのスーツケースに入っているからです。 着替えはともかくとして普段持ち歩いている貴重品を今日たまたま入れ換えた日に限ってこんな災難に!
「多分大丈夫ですから明日まで待って下さい。見付かり次第ご連絡します。」と係員が言いました。(多分?見付かり次第って?)
その場で、ホテルの住所と連絡先を伝え空港を出ました。

「実は5時間先のところまで・・・・。」「エーッ」

くよくよ考えても仕方がありません。気持ちを入れ換えて改めてオリオンさんにご挨拶をしました。
彼は伝統派空手の指導員をしている、Mr.ビーン似の29歳です。
とにかくこの人、面白過ぎです!キャラがポルトアレグレのトヘスさんと正反対です。
空港の駐車場を出る時に突然「オォ〜!」と言って額に手を当て困った顔をしています。
どうしたのか聞いたら駐車場に入る時に駐車券を取り忘れたらしくうろたえています。(リアクションが面白過ぎ)
まだ出会って数分しか経ってないのに、この緊張感の全く無い展開にスーツケースを失った心の傷(笑)が癒されます。
その僅か数分後、ホテルに向かう途中、側道に行かなければならなかったようで車線を変えようとした時、「オォ〜!ノォー!ノォー!!」また雄叫びが!
こちらが車線変更をしようとした時、やたらと荷台の長いトレーラーが側道と分岐する所を走っていた為、車線変更が出来ず、トレーラーが自分達の車を抜いた時には既に側道の入口はとっくに過ぎていて入れませんでした。「ノォ〜!オー マイ ガッ…。」
海外はほとんどの道が一方通行なので日本と違って直ぐに戻れません。笑うしかないです。
オリオンさんは塾長とは英語、自分とはスペイン語で会話しますが会話が盛り上がるとほとんどごちゃ混ぜで逆にわかりづらいです(笑)。

ホテルに荷物を置いてから道着に着替えて会場に向かいました。
会場は市の運営する体育館です。広くてクッションマットが敷いてあって奇麗な場所でした。
初心者セミナーの参加者は11名。急遽決まった上に、平日というのもあってか少な目です。
基本、移動、受身をやって軽めに終了です。

その後、塾長とオリオンさんと食事に行きました。なんとオリオンさんが日本料理屋に連れて行ってくれる事になりました。
時間の都合上、道着のままで行く事になりました。(帯まで締めて行くのはなんだからと上下道着ウエストポーチを帯代わりに・笑)
「今から行く所は俺が良く行く店でいつもやってるから!」とオリオンさんが得意気に話します。
約20分後、着きました。…見事に閉まってます(爆笑)!ここでもオリオン節炸裂です。塾長も自分も笑いが止まりません。
まだ出会って数時間しか経ってないのにこの親密振りはもはや”武道”がどうだとかの次元をはるかに超えています(笑)。

二軒目は無事営業中だったのでオリオン節が波に乗ってきます!塾長が日本酒を頼みました。
偶然にも出て来た酒の銘柄が「東麒麟(アズマキリン)」でした。 オリオン「オォ〜、アズーマァ、キリン!ジクチョーサァケ!オォ〜!」ホントにリアクションが大きいです。
気が付けばかなり遅くまで騒いでました。一言付け加えますがオリオンさんは完全な素面です。 (ジュースを飲んでこのテンション!恐るべしオリオン!)
そんな中、オリオンさんの携帯に航空会社から連絡が入りました。スーツケースが見付かったそうです!
ところがこちらに着くのに最低でも5時間は掛かるらしいです。その時、既に出来上がっていたので(笑)どうでも良くなりホテルに戻りました。
やはり着替えがないのは不便です。面倒臭かったのでシャワーも浴びず道着のまま寝ました。

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