フィンランド出張報告

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アレクセイ・コノネンコ(東北本部)

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私、アレクセイ・コノネンコは、東先生の了解を得て、9月6日〜13日東北福祉大学の訪問団のメンバーとしてフィンランド、ヘルシンキに出張しました。私は作年から東北福祉大学の国際交流センターに所属し、学術交流、共同研究、国際会議、教員・学生交換等の事務的なサポートをしています。東北福祉大学は、福祉の分野で日本のトップクラス大学に入っており、様々なノーハウや、独自的な開発を持っています。

福祉というのは一部の社会層を対象にすることではなく、人の人生を生まれることから死ぬまでいかに充実し、幸せに暮らせるかという意味を表しています。東北福祉大学ではライフスパンを様々な角度から見て、体と心のケアーの方法の開発に取り組んでいます。

先進国であり、日本と同様に高齢化が進んでいるフィンランドは日本の経験とノーハウに非常に興味を持ち、高齢化社会という大きな問題に関してお互いに学ぶことが沢山あります。

今回の国際会議は例年の行事であり、1年ごとに仙台とフィンランドの交替で行われます。今回の会議は、今までの3年間の成果を取りまとめて、次のステップに踏み込むために必要な議論を行う場になりました。

高齢化社会は、単に高齢者が増えて、高齢者のためのサービスの強化が必要になったということではなく、高齢者社会は我々が近い将来に直接に接する新社会制度であります。増えている平均寿命は社会保障や、保健システムに大きな負担を与えており、社会システム全体の安定性、維持生が問われます。ここで、高齢者になってもいかに医療、ケアーに頼らないで、元気で健康に、社会から施設に剥離しないで、自立的な生活を送るという課題は研究、政策、議論の中心になっています。最近もっとも注目集めるのは予防福祉であり、つまり治療、ケアーが必要になる前に健康的な生活を保つために新しいサービスを提供し、QOL(Quality of Life 生活質基準)を高める。QOLは様々な解釈がありますが、主に、質のいい生活を送るために健康(運動、精神的な健康、食、環境)、経済的な安定、社会的な安心(社会サポート)、社会的な取り組みと社会から感じられる自身の必要性が必要と思われます。

今回の会議ではこのようなテーマについて議論が展開されていました。
予防福祉に関して、議論の対象になったのは高齢者だったですが、私の考え方は予防福祉がもっと早い年齢段階から必要です。特に、体の健康状態を維持するために若いときから運動が必要で、そしてこの運動をずっと続けなければ意味はない。運動をためて、後で体を動かさないで健康でいることが不可能です。私たちアスリートはこのことが一番良く分かります。色んな筋肉グループを刺激させ、筋肉のバランス、体のバランスを養う空道はこういった意味で非常に可能性を持っていると思います。もちろん、空道は武道スポーツなので、様々な次元があり、その中で競技として発展させ、選手を育成することは大事ですが、それと平行に「予防福祉」として中高年の人を対象に健康を増やして維持させるようなやさしい稽古の進み方を視野に入れたほうがいいのではないかと思いました。少なくともこのような視点は進んでいる高齢化社会で我々の組織の積極的なPRに勤められると思います。

フィンランド滞在中に格闘技団体にアプローチを試みましたが、今回はだめでした。北欧では日本の武道と伝統、主に剣道、柔道、空手道(伝統派)が人気ありますが、我々やっていることとあまり共通点はなかったから交流できなかった。総合格闘技の団体も沢山ありますが、今度いけたらまたコンタクトとって見たいと思います。
会議はとても忙しいスケジュールだったが、最後の日にヘルシンキから130キロ離れたヴェルマーキというところに行って、スポーツ大学の付属スポーツ公園でハイク、きのこ狩りをして、最後に本格的なフィンランドサウナに入って素敵なレストランで宴会を開かれました。このスポーツ公園は面積が非常に大きくて、あらゆるスポーツ施設、宿泊施設、レストランなどがそろってあります。フィンランドを初めとして、ヨーロッパの選手団体はここで合宿を行っているそうです。いつか、「北欧空道連盟」の合宿はここで行われることを願っています。

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