4月19日、東京・衆議院第2議員会館柔道場において、国際空道連盟主催による空道デモンストレーションマッチが開催されました。
会場には国際ワールドゲームズ協会ロン・フローリック会長、日本ワールドゲームズ協会の小野清子会長をはじめ国際空道連盟鳩山邦夫会長、東孝理事長および各理事、関係各国の大使館員、「空道を推進する議員連盟」の小野寺五典事務局長、松浪ケンタ幹事長ら議員など錚々たる面々が集まり、緊張した空気のなか試合が行われました。
代表団らは立ち技の打撃だけでなく、着衣を利用した投げや関節技の攻防など他の競技にない空道の試合に真剣に見入り、また選手らの礼節など武道家としての態度にも注目をしていました。
この視察期間中に代表団は東理事らと会談を行い、ワールドゲームズ参加競技として審査が進められる予定です。
出席者リスト(※クリックで表示)
来賓敬称略
国際ワールドゲームズ協会(IWGA)
- 会長
- RONALD FROEHLICH
- スポーツディレクター
- JOACHIM GOSSOW
日本ワールドゲームズ協会(JWGA)
- 会長
- 小野清子
- 副会長
- 玉利斉
- 執行理事(海外担当)
- 師岡文男
- 執行理事(総務担当)
- 渡邉一利
- 事務
- 津田伸幸
ワールドゲームズ イン カリ 2013 ディレクター
- カリ市スポーツ局長
- Ms.Claria Lus ROLDAN GONZALEZ
後援敬称略
イオンモール株式会社
- 取締役会長
- 村上教行
空道推進議員連盟敬称略
- 事務局長
- 小野寺五典(元外務副大臣)
- 幹事長
- 松浪ケンタ(衆議院議員)
国際空道連盟敬称略
- 会長
- 鳩山邦夫(元総務大臣)
- 最高相談役
- 佐藤節夫(日本食肉市場卸売協会会長)
- 理事長
- 東孝(大道塾代表師範・塾長)
- 評議委員長
- 平塚和彦
- 顧問
- 夢枕獏(作家)
- 相談役
- 細谷武俊(オフィスデポジャパン株式会社 代表取締役社長、株式会社カクヤス 代表取締役副社長)
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国際空道連盟 鳩山邦夫会長 |
IWGA RONALD FROEHLICH会長 |
撮影 牧野壮樹(多摩中央府中同好会責任者)
レポート「衆議院議員会館でのデモマッチ所感」朝岡秀樹(水道橋支部長)
地下鉄を降り、地上に出て、路上に立つ警官に道を尋ね、国会議事堂を横目に会場へと歩を進めながら、思いました。
本当にここまで来たのだなぁ、と。
夢をみるのは素敵なことです。
一方で、夢をみるだけならたやすいという面もあります。
20年前、格闘技がブームとなり、プロ競技化が進んだとき、我々の組織は(続きを読む)
「選手たちを興行の世界に染まらせてはいけない。あくまで、公の競技となること・・・国内で体協加盟、国際的にはオリンピック競技化といった方向性を目指していく」という方針のもと、潮流に迎合しませんでした。
その頃は「何を夢みたいなことを言っているんだ? 既得権を守りたい輩が新参者を排除するシステムが出来上がっているアマチュアの世界で、これから公的競技になどなれるものか。ブームの波に乗って、雑誌やスポーツ紙や民放で扱われる存在となるくらいで十分じゃないか」と歯がゆく思ったものです(すみません)。
ブレることなく20年・・・もっと言えば大道塾が設立されたときから30年以上、ガンコに「社会体育」という方向に向かって歩み続けてきた我々の組織は、いよいよ、その“夢”を現実にしようとしつつあります。本当にそこまでやってきました。
衆議院議員会館の静かな廊下をエスコートされ、我々は、地下の武道場に着きました。
やがて、IWGA会長、鳩山邦夫さんはじめ空道を推進する議員のみなさん、小野清子さんはじめ日本スポーツ界と深いかかわりのある議員のみなさん、各国大使のみなさん、笹川財団の方々などが、一人、またひとりと会場に姿をみせ、席に着いていきます。
彼らが見守るなか、選ばれた選手たちは、素晴らしい試合をみせました。
女性の試合のレベルが、男性の試合のレベルと同等であることは、オリンピックを頂点とする国際スポーツの世界で認められるうえで、欠かせない要素です。
その意味で、オープニングマッチとなった諏訪千秋(江東)vs作田千代美(草加)の気迫溢れる攻防は、十分な役割を果たしました。
続く3試合、三鬼祐太(早稲田)vs島田敬将(早稲田)、長嶋竜司(府中)vs八幡義一(新宿)、篠原啓太(草加)vs藤澤雄二(横浜北)は、全日本大会関東地区予選で当落線上の結果を残した者同士による、全日本出場権を掛けたプレーオフマッチであり、その後に最後の試合として行われた飯村健一(吉祥寺)vs森直樹(湘南)は、いわば模範試合。プレーオフ戦は、美しい攻防ばかりではなかったですが、そのぶん格闘技ならではの緊張感を十分に表現していたと思いますし、プレーオフ戦が荒々しかっただけに、飯村支部長vs森支部長の技のやりとりは、芸術の域に達しているように感じられました。いわば空道を“査定”するために集まった面々も、感嘆の声を漏らしていました。
今後、空道がワールドゲームスの競技種目となるのか、ならないのか? なるとしても、すぐに決まるようなことはなく、何年か先に承認されることになるのか? 現時点では、どうなるのか、分かりません。
ただ、仮にワールドゲームス競技にならなかったとしても、今回、スポーツ界に力をもつ、国内外の方々とこれだけ関係を密にできたということは、今後、公的スポーツ化を目指すなかで、大きな礎となることは間違いないでしょう。
個人的には「国家の中枢たる場で、その存在の意味をプレゼンするに至った」というだけでも、この組織はもう十分に成し遂げたのではないか? と。だって、武道や格闘技の新興の組織のうち、既存の武道の新しい流派とか、既存の格闘技の新たなイベントとかでなく、新たな競技をつくって、これだけ世界に普及させた例というのは、なかなか思いつきません。たいてい、新たな組織ができたとき、最初の10年くらいは意気揚々としているものですが、その後、失速するものです。ヨソからキレイな花をつけた枝を持ってきて、挿し木したから最初は見栄えがよかったけど、枯れ始めたら、根付いていなくて若い芽は出てこなかった…という感じで。
それに対し、我々の組織は、設立30年を経て、十分に“繋がっている”んじゃないでしょうか。もちろん、上をみれば「こんなレベルじゃまだまだ」ということも理解していますが、いつもネガティブな要素を探して、卑屈に、愚痴っぽく語りがちな方が多いので「いや、それなりに立派じゃないですか!」と言っておきたいのです。
それなりに満足しながら、満足しすぎることもなく、さらなる発展を求めて、微力たりとも組織に貢献していかねばと・・・思う次第です。
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ルール説明
高橋英明 大道塾全国運営委員長によるルール説明
演武者 黒木克昌(江東支部長)、能登谷佳樹(草加支部長)
デモンストレーションマッチ
第一試合 諏訪千晶(江東)VS作田千代美(草加) |
第二試合 三鬼祐太(早稲田)VS嶋田敬将(早稲田) |
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第三試合 長嶋竜司(府中)VS八幡義一(新宿) |
第四試合 篠原啓太(草加)VS藤澤雄二(横浜北) |
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支部長模範試合 森直樹(湘南支部長)VS飯村健一(吉祥寺支部長)
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更新日 2012.5.5