吉祥寺支部
小野 亮
2016年11月23日(水・祝)、東京・文京区江戸川橋体育館にて、関東地区の本年を締めくくる交流試合が開催され、一般・ジュニア・シニア各カテゴリーに14支部/本部66人の選手が熱い闘いを繰り広げた。
U8カテゴリーでは、3選手のリーグ戦で2勝した亀田空(総本部)が優勝。6歳ながら、蹴りの威力・バランスと、よけてからのリターンなどの技術力で会場を沸かせた。
4人参加のU10軽量では、依田愛華(佐久)が優勝。6人参加のU10重量では太田斯道(横浜北)が優勝。効果1ずつで延長までもつれた決勝を闘った武井陽希(佐久)の健闘も光った。
U13軽中量には8人参加。それまで接戦を制して決勝に進んだ茅切瑞嘉(渋谷)が膝蹴りの一本勝ちで優勝を決めた。U13軽重量にも8人参加。準決勝を一本勝ちで勝ち上がった両者、後藤哉翔(日立)と佐々木虎徹(吉祥寺)が決勝を争った。接戦が予想されたが、佐々木がサウスポーからのハイキック、組んでの膝で4ポイントを奪う圧勝で優勝した。
U16ワンマッチは、同門対決を制した上野真聡(高尾)が優勝。攻撃力・試合運びとも高いレベルにあり、全日本での活躍も期待したい。
8人がエントリーしたシニア軽量は37歳から60歳までという年齢の幅があり、空道が「生涯武道」であることを印象付けた。制したのは42歳・齋藤馨(草加)。準決勝で乱打戦を制した深草宏之(吉祥寺)を、組み伏せてマウントからの極めでポイントリードし、逆転を狙って前に出る深草にカウンターを的確にヒットして振り切った。
シニア中量(5人参加)では吉永直樹(高尾)が優勝。打ち合いの中、効果を奪い合う展開を制して優勝。
シニア重量(5人参加)では安田健一(高尾)が今大会一番の巨漢・田村裕之(川崎)に一歩も引かずに応戦、判定で優勝を果たした。
一般格闘ルールには4人が参加。江刺家奨(新宿)が無級ながら勢いよく打撃を振るう小松崎亮太(日立)にポイントを先行されながらパンチの連打をまとめて有効を奪い、優勝。
そして12名がエントリーした一般空道ルール。決勝にコマを進めたのは、田中龍太郎と麦谷亮介のともに行徳支部勢。組み際などのもつれた状況からもしつこく打撃を放って接戦を制してきた田中と、180cmを超える長身を活かして豪快に相手を仕留めてきた麦谷の試合は、本戦は田中の良さが光り、麦谷の攻撃を封じて3-1の優勢引き分けで延長へ。しかし、延長では麦谷の打ち下ろしのパンチがたびたびヒット。粘る田中を突き放して、優勝を手にした。
大会講評にて、浦和・大宮西・北本 渡辺慎二支部長からいただいたコメントは、「空道は攻めること=この攻撃を出せば倒せる・ポイントを取れる、守ること=ポイントを奪われないことの両方が重要」という主旨だった。特にシニアでは毎回のように聞かれることだが、本大会でも、全カテゴリーを通して優れた攻撃を見せる選手が多かった一方、不用意に攻撃をもらってポイントを許す、あるいは一本を取られる試合も目立ったと言える。
交流試合をステッピングボードにして上位大会へ進めるかどうかは、選手それぞれの攻撃と防御のバランスにかかっているのかもしれないと感じられる試合だった。
更新日 2016.12.06