WARS

WARSとは
※開催年順に掲載しています。

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THE WARS 7.7
1992年7月7日 後楽園ホール(東京)
ムエタイルール+投げ 3分5R
  △長田賢一(大道塾)[引き分け]ポータイ・チョーワイクン(タイ)△
ムエタイルール+投げ 3分5R
  ○エッカチャイ・ソーサワット(タイ)[判定]加藤清尚(大道塾)●
ムエタイルール+投げ 3分5R
  ○市原海樹(大道塾)[1R2分30秒 KO]ミハエル・エフスティグネフ(ロシア)●
ムエタイルール 3分5R
  ○飯村健一(大道塾)[2R2分3秒 KO]ティショノフ(ロシア)●
ムエカッチューアルール 3分3R
  △マイケル(ミャンマー)[引き分け]ミンキーセン(ミャンマー)△
SAWスペシャルルール 5分1R(エキシビジョン)
  木村浩一郎(SAW)[勝敗なし]伊藤敏行(SAW)
北斗旗ルール 本戦3分延長2分再延長2分
  ○京崎武(誠空会)[再延長判定 4―1]酒井修(大道塾)●
ムエタイルール 3分3R
  ○オレグ・バヒレフ(ロシア)[1R2分20秒 TKO]大成敦(大誠塾)●
キックボクシングルール+投げ 3分3R
  △小金丸茂昭(真武館)[引き分け]コンペット・シッサハハーン(タイ)△

THE WARS ’93
1993年7月8日 後楽園ホール(東京)
グローブ空手マッチ 3分5R
  ○市原海樹(大道塾)[5R1分20秒 TKO]ヤン・ロムルダー(オランダ)●
グローブ空手マッチ 2分5R
  ○稲葉紀之(藤原道場)[判定3―0]大成敦(大誠塾)●
グローブ空手マッチ 3分5R
  ○ライアン・シムソン(オランダ)[判定2―1]加藤清尚(大道塾)●
グローブ空手マッチ 3分5R
  ○飯村健一(大道塾)[判定2―0]阿部健一(健闘塾)●
グローブ空手マッチ 3分3R
  ○山下茂敏(真武館)[判定2―0]鶴見直史(奥旨塾)●
総合格闘技グラップルマッチ 3分3R
  ○住本和隆(勇武会)[優勢勝ち]奥田康則(合気道SA)●
SAWリアルチャンピオンマッチ 3分3R
  ○木村浩一郎(SAW)[優勢勝ち]長瀬玲(SAW)●
真武館スタイルマッチ 3分3R
  ○小金丸茂昭(真武館)[優勢勝ち]組坂幸喜(辻道場)●
格闘空手マッチ 3分2R
  ○多田英史(大道塾)[優勢勝ち]森直樹(大道塾)●

THE WARS Ⅲ
1996年2月17日 枇杷島スポーツセンター(名古屋)
北斗旗スペシャルルール 本戦3分延長3分
  ○長田賢一(大道塾)[判定3―0]アレキサンダー・D・マルチノフ(大道塾ロシア)●
キックボクシングルール 3分3R(エキシビジョン)
  加藤清尚(大道塾)[勝敗なし]清水裕治(拳剛塾)
シューテング特別ルール 3分2R
  ○九平(スーパータイガーセンタージム)[判定3―0]森直樹(大道塾)●
全日本格闘技選手権ルール 本戦3分延長3分
  △長谷川朋彦(大道塾)[引き分け]久原清幸(真武館)△
総合格闘技特別ルール 3分2R
  ○郷野聡寛(スポーツ会館)[判定2―0]土居龍晴(大道塾)●
北斗旗ルール 本戦3分延長3分
  ○藤澤雄司(大道塾)[延長判定3―0]藤川陽一(奥旨塾)●
SAW特別ルール 3分2R
  △長沼豊(大道塾)[引き分け]河村尚久(SAW)△
北斗旗ルール 本戦3分延長3分
  ○五十嵐祐司(大道塾)[延長判定2―1]佐藤敦士(拳桜会)●
全日本格闘技選手権ルール 本戦3分延長3分
  △市瀬猛(大道塾)[引き分け]太田和博(真武館)△
北斗旗ルール 本戦3分延長3分
  ○小野亮(大道塾)[本戦2分24秒 一本]大川真人(大道塾)●

THE WARS Ⅳ
1997年3月17日 後楽園ホール(東京)
WARS特別ルール 3分5R
  △秋山賢治(大道塾)[時間切れ]ジャスティン・マッコーリー(リングスUSA)△
修斗ルール・ウェルター級 3分5R
  ○森直樹(大道塾)[判定3―0]九平(シューティングジム大宮)●
修斗公式戦・ライトヘビー級 3分5R
  ○郷野聡寛(フリー)[判定3―0]長野常道(大道塾)●
修斗公式戦・ライトヘビー級 3分5R
  ○山崎進(大道塾)[判定3―0]中尾受太郎(シューティングジム横浜)●
ブラジリアン柔術ルール 8分一本勝負
  ○中井祐樹(シューティングジム大宮)[ポイント判定13―0]藤原正人(フリー)●
北斗旗実験ルール(素面、オープンフィンガーグローブ着用)3分3R
  ○土居龍晴(大道塾)[判定1―0]鶴屋浩(治政館)●
北斗旗ルール 3分2R
  ○岩木秀之(大道塾)[判定3―0]大川真人(大道塾)●
SAW特別ルール 3分2R
  △高橋誠(SAW)[引き分け]北郷謙(豊道館)△
北斗旗実験ルール(掌底による素面への攻撃可)3分2R
  ○今津陽一(大道塾)[1R1分12秒 腕ひしぎ膝固め]村田良成(大道塾)●
北斗旗ルール 3分2R
  ○石原美和子(大道塾)[判定3―0]高橋洋子(J’d吉本女子プロレス)●

THE WARS Ⅴ
1999年4月8日 後楽園ホール(東京)
パンクラチオンマッチ 15分1本勝負
  △山崎進(大道塾)[時間切れ]美濃輪育久(パンクラス横浜道場)△
WARSルール(道衣なし、肘うちなし) 3分3R
  △小川英樹(大道塾)[時間切れ]田中健一(総合格闘技田沼道場)△
ブラジリアン柔術ルール 8分1本勝負
  ○中井祐樹(パレストラ東京)[ポイント判定21―0]藤本勤(パレストラ函館)●
WARSルール(道衣なし、肘うちなし) 3分3R
  ○鶴屋浩(治政館)[1R1分18秒 Vクロスアームロック]土居龍晴(大道塾)●
全日本格闘技選手権ルール 3分3R
  △高松猛(大道塾)[引き分け]赤崎勝久(無門塾)△
SAWスペシャルルール 5分2R
  △河村尚久(SAW)[引き分け]勢田誠一(パレストラ仙台)△
WARSルール(道衣着用、肘うちなし) 3分3R
  ○太田和博(真武館)[2R1分13秒 TKO]金子裕己(四王塾)●
WARSルール(道衣着用、肘うちあり) 3分3R
  ○山下志功(パレストラ札幌)[3R34秒 腕ひしぎ十字固め]川口昭一郎(大道塾)●

THE WARS 6
2002年7月17日 後楽園ホール(東京)
※下記所属団体名LCは「リュットコンタクト」の略です
北斗旗ルール 本戦3分延長3分
  ○平塚洋二郎(那覇支部)-マシュー・マクレガー(誠空会:豪)●
  [延長戦2分10秒 腕ひしぎ十字固めにより平塚選手一本勝ち]
WARSルール3分3R
  ●八島有美(横浜教室)-デュカステル・ステファニー(LC:仏)○
  [2R2分15秒 腕ひしぎ膝固めステファニー選手一本勝ち]
WARSルール 5分、3分の2R制
  △稲田卓也(横浜教室)-ボナフ・ロラン(LC:仏)△
  [1R3分30秒 ボナフ選手出血の為ノーコンテスト]
WARSルール 3分3R
  △八隅孝平(パレストラ東京)-ディディエ・リュッツ(LC:仏)△
  [ポイント0-0 時間切れ引き分け]
北斗旗ルール 本戦3分延長3分
  ○伊賀泰四郎(関西本部)-佐藤繁樹(東北本部)●
  [本戦45秒 佐藤右肩脱臼の為試合続行不能、ドクターストップ]
WARSルール 3分3R
  △飯村健一(総本部)-ファド・エズベリ(LC:仏)△
  [ポイント0-0 時間切れ引き分け]
WARSルール 3分3R
  ○藤松泰通(総本部)-デニス・フランソワ(LC:仏)●
  [ポイント1-0 1Rパンチによるポイントで藤松選手判定勝]
WARSルール 5分、3分の2R制
  ○山崎進(総本部)-フォートリー・パトリック(LC:仏)●
  [ポイント3-0 本戦パンチによるポイントで山崎選手優勢勝]
WARSルール 3分3R
  ○小川英樹(中部本部)-ドゥロ・ブノワ(LC:仏)●
  [2R2分40秒 ヒールホールドにより小川選手一本勝ち]

 

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『WARS』2001年7月発行「大道塾二十年のあゆみ」より転載

時は90年代前半、格闘技界はグローブ空手ブームの只中にあった。グローブ空手の賞金トーナメントが開催され、正道会館が「K-1」をスタートさせた時代である。

大道塾では現実の格闘に近い攻防を安全に実践する為、素手+顔面防具という北斗旗ルールスタイルに拘り続けてきたが「北斗旗ルールよりもグローグルールの方が実践的・安全的」「大道塾はグローブ戦に対応できない」等といった世論が無視できない程の高まりを見せるようになり、大道塾のグローブ戦への対応力を証明する目的で1992年に開催したのが第一回目のウォーズ「THE WARS7.7」であった。

記念すべき大会でメインイベントの重責を担ったのはこの試合が3戦目のグローブ戦、そして3年振りの国内復帰戦となった“ヒットマン”長田賢一。ムエタイの元統一王者を強打でダウン寸前まで追い込んだ長田をして格闘技メディア各誌は「たった一夜で実力日本一を証明」と評する。

翌93年に行われた第二回大会「THE WARS’93」で加藤清尚と対戦したのはオランダのライアン・シムソン。当時は無名だったが、後にキックボクシング界において中量級世界最強の座に就く超強豪である。結果、加藤は判定1-2で惜敗したが、身長で19cm上回るシムソン相手に大健闘。超満員の客は賞賛を惜しまなかった。

2度のウォーズ大会でグローブ戦への対応力を実証した大道塾は1994・95年と北斗旗に専念するが、その間新たに格闘技界を席巻したのはブラジリアン柔術の台頭による「組み技至上論」。当時のエース・市原海樹がアメリカのUFCでホイス・グレイシーになすすべなく敗れたこともあり、「打撃主体の北斗旗ルールは寝技主体の総合格闘技には対応できない」といった論調に襲われた大道塾は、総合系ルールの試合を打撃で勝つことをテーマとした第二次ウォーズ大会を、以降3回に渡り開催することになる。

1996年の「THE WARSⅢ」では大道塾とシューティング(修斗)の交流戦第1ラウンドがST特別ルールの元で行われ。森直樹が九平に判定負けを喫するも、プロシューターの寝技を凌ぎ切り総合ルールへの対応について成果を残す。また、メインでは長田賢一がロシア支部のマルチノフと北斗旗スペシャルルールで対戦し、マウントパンチで圧倒、健在ぶりを示した。

翌97年、「THE WARSⅣ」の中で行われた修斗公式戦3試合では森直樹、山崎進が各々プロ修斗の九平、中尾受太郎に快勝して大道塾勢が勝ち越し。特に森は九平のタックルを切って打撃でダウンを奪い、前年の借りを返すとともに大道塾のアイデンティティーを体現することに成功している。

更に1999年「THE WARSⅤ」では、小川英樹が修斗の元ライト級王者・田中健一とWARSルールで、山崎進がパンクラスの現エース・美濃輪育久とノールールで対戦し痛み分けたが、総合のエキスパートを向こうに回して緊張感溢れる交流戦を闘い抜いた。

過去5回のウォーズ大会による「実証」「実験」を経て確固たる北斗旗スタイルを完成させた今、これからのウォーズは「挑戦」「交流」によって選手達に稽古のモチベーションとなるような新たな表現の場を提供することが役目となるだろう。世界に向けて開かれた北斗旗を目指す為に、大道塾の侍達に熱き自己啓発を期待する。