2回戦
長田vs長谷川

長田の北斗旗復活第一戦となる戦い。開始早々からヒットマン長田独特の左フックやミドルキック、ローキックが炸裂する。が、全盛期の動きと比べるとほぼ40%の仕上がりに見えた。やはり復活第一弾でかつての動き、強さを取り戻すことは難しかったようだ。しかし、そこはやはり長田、ボディへのフックでダメージを蓄積させ、最後には前蹴りで技ありを奪う。このポイントで技あり優勢勝ちをおさめた。

試合の模様
開始早々の打ち合いでミドルをもらってしまう。これが肋骨の骨折につながったのか? 長田のミドルキックも決まった 相手の身体にめり込むような左フック 相手のパンチもよく見えている
左のパンチに合わせて右のオーバーライトでカウンターをあわせる 前蹴りが長谷川の身体にめり込む。これで技ありを奪った これが相手を倒した後でも不動立ちのまま相手を見据える長田の独特なポーズ この試合ではガードポジションも披露した


準決勝
稲田vs長田

ローキックを当てに行く長田に対し稲田は独特のパンチの連打で前に出て、長田を投げた。その瞬間骨折していた肋骨の痛みが長田の身体を激痛として走り抜けた。ここで試合は一時中断することとなった。それは、審判から長田が投げられた後にタップしたように見えたからだ。
だがその真相は、苦しむ長田に対し優しすぎる男としてあまりにも有名な稲田がグランド状態のまま「大丈夫ですか?」と声を掛け、それに対し、長田は「大丈夫だからもっとガンガンこい!」と返事をしたのだそうだ。そのときのジェスチャーがタップに見えたようである。
試合再開。長田は渾身の力を込めて打撃を打ち込み、踵落としまで見せた。しかし、組んで稲田を投げようとするも投げきれない、パンチを打つも芯をとらえきれず、相手のパンチをよけようとしても当たってしまう。長田自身がイライラしているだろうが、これが10年以上あいたブランクの現実なのだろう。後半には稲田のパンチでバランスを崩すなど長田の不利の状況は否めない。最後にはアキレス腱固めで痛めていた足まで再び痛めてしまい、満身創痍だ。それでも長田は闘う、教え子達のために、大道塾のために、そして自分のために。勝負は終始試合を引っ張っていた稲田の勝利となる。しかし、この戦いから長田道場の子供達、全ての大道塾の塾生達は多くを学ばなければならない。

試合の模様
長田と稲田のファーストコンタクト 稲田のこの投げで痛めていた長田の肋骨は悲鳴を上げた 肋骨を骨折していた長田はダメージのために、すぐに動くことさえできなかった 痛みをこらえ渾身の力でローキックを放っていく
長田のパンチがヒット! 稲田のパンチに長田の顔が これは効いた! グランドに入るとマスク越しにも長田の苦痛の表情が見えた
痛めていた足をアキレス腱固めで攻められて長田の身体はもうボロボロだ 後半になると稲田のパンチ連打が長田を追い込む 大先輩と対決を終えた稲田は深々と頭を下げた 感無量の長田