第3回ワールドカップ ブルガリア大会 実施報告書
ブルガリアのブルガス市で開催された第3回ワールドカップは、おかげさまで大成功に終わりました!参加選手の皆さんのレベルが以前にも増してアップしていて、ルールもしっかり理解されていたので、どの試合もスムーズで内容の濃いものばかりでした。
- 大会運営で気づいたこと・改善できそうなこと
- 道着のこと: 公式道着の青と白の着用がルールでしたが、道着の値段が高くなっているため、選手が2着揃えるのが難しかったようです。会場での道着販売も遅れたり、道着をなくしてしまう方もいて、困った選手もいたと聞きました。今後は、国際大会での道着やマスクの値段をもう少し手頃にする方法や、みんなが公平に手に入れられるような方法を考えていく必要がありそうです。
- 選手係さん: 選手係の方がいなかったためか、非公式のバンテージやサポーターを使っている選手がいました。国際大会では、各試合場に2〜4人くらいの選手係さんを配置して、試合前に服装やバンテージなどをしっかりチェックしてもらうようにルール化する必要があるでしょう。
- マスターズカテゴリー: 今回初めて行われたマスターズカテゴリーは、これからますます盛り上がりそうですね!ルールについては、拳サポーターをもう少し手を保護してくれるグローブに変えることを検討した方が良いかもしれません。それから、年齢と体重でもっと細かくカテゴリー分けすることも考えてみましょう。世界大会を2日間で開催するなら、1日目にマスターズの試合をして、2日目にはマスターズの選手が審判として協力する、というのもアリかもしれませんね。ジュニアの組技については、危険な投げ以外は柔道みたいに制限なくできるようにしてもいいかも、と思います。
- スタッフさん不足: 大会全体でスタッフさんが足りなくて、運営に支障が出てしまいました。国際大会を開催する支部には、準備、警備、誘導、選手係など、具体的に何人必要かを明確に伝えて、しっかりスタッフを確保してもらうように義務化する必要があります。今回、ボランティアさんにはあまり協力してもらえなかったのが残念でした。
- 会場内の区画整理と警備: 本部席、審判席、選手エリア、来賓・VIP席など、会場内の区画をはっきり分けることが大切です。柵やロープなどを活用して、警備のスタッフさんを配置すれば、会場内がしっかり管理できて、私物の盗難なども防げます。大会の公平性を保つためにも、選手と審判がなるべく接触しないようにすることも重要です。盗難防止対策も考えておきましょう。
- 時間管理とスケジュール: 大会の進行スケジュールを事前に決めて公表し、実行委員会がその通りに時間管理をしっかり行う必要があります。開会式と閉会式も、事前に計画を立てて、その通りに進めましょう。
- 組み合わせ表: 試合の組み合わせには、ポイントランキングをちゃんと反映させることが必要です。組み合わせ表は、大会の2日前までにKIFに提出し、オンラインやSNSだけでなく、少なくとも3部くらいは印刷して用意しておくと良いでしょう。
- 大会ドクターさん: 各試合場に1人以上の大会ドクターを配置するようにしましょう。
- セコンドへのペナルティ: 大会規則第74条9項目にあるように、セコンドの特定の行動があった場合は、選手にペナルティを与えるようにします。
- 会場設営とシステムのこと
- 会場設営リーダー: 設営の際には、リーダー役を決めておくとスムーズに進みます。
- KUMITE Technologyシステム: 今回の大会で導入された「KUMITE Technology」という表示システムは、オンラインでの申し込みに基づいて組み合わせを自動で作ってくれたり、AI音声での選手呼び出しやアナウンスがとても聞き取りやすくて、本当に便利でした!試合結果を入力すると表彰が自動で印刷されるので、表彰式もスムーズに進みました。空道に特化した表示ではなかったので、反則表示が分かりにくかったり、つかみのタイマーがなかったりする点は改善の余地がありそうですが、システムスタッフさんはルールに合わせて対応できると言っていました。掲示担当の人は、このシステムの使い方に慣れておく必要がありそうです。
- その他のこと
- 大会実行委員会のメンバーと、それぞれの役割を明確にして、KIFに事前に報告するようにしましょう。
- “Kudo International Tournament Operation Guidelines”にあるように、身長と体重の測定は適切に行う必要があります。
全体的には組織力不足が少し見られましたが、大会自体は滞りなく進み、参加者の皆さんも大満足してくれた、本当に素晴らしい大会となりました!