2/11(祝)、台東リバーサイドスポーツセンターに於いて、「少年少女」「学生」「BC」と三つの空道全日本大会が行われました。
「第6回全日本少年少女空道選手権大会」では、小学1,2年生のちびっこ達の微笑ましい試合があり、はたまた大人顔負けの体格と技術で渡り合う中学生の試合もあり。勝った喜びにまぶしい笑顔を見せる子がいれば、負けた悔しさに泣きじゃくる子もまたいます。しかし、いずれにしても、彼らの今後の人生にかけがえのない財産を手にしたことは間違いないでしょう。勝って奢らず、負けて腐らず。この経験が将来の人生の糧になるように、願っています。
「第9回全日本学生空道選手権大会」では、「明日の北斗旗チャンピオン」を目指す若者達の熱気あふれる闘いが続きました。がっちりとした体躯からの強烈なローで優勝を飾った「基本ルールの部」の勝山選手、壮烈な打撃戦を制して優勝した「格闘ルールの部」の三木選手など高い将来性を感じさせる選手が数多くいましたが、中でも緑帯ながら「空道ルールの部」に出場し、優勝した田中選手は「打撃」「投げ」「寝技」のどれをとっても高い完成度を見せました。このまま成長を続け、大学の先輩である笹沢選手('05全日本軽重量級優勝、世界大会同級Best4)のように、これをジャンピングボードに全日本、世界へと向かって躍進する選手となって欲しいと思います。
さて最後に「第2回全日本BC選抜大会」ですが、武道を武道として、最も体現、実行しているのは、実はビジネスマンクラスではないかと思います。20代の血気盛んな年頃には「試合で勝ちたい」「人よりも強くなりたい」、そういった意識のほうがどうしても前に出がちになります。しかし30代を越えてくると、戦う相手は「人ではなく自分」であることが見えてきます。仕事や家庭では「しなければならないこと」は次々と増えてきて、それに伴い、自分の稽古に割ける時間はどんどんと減っていきながらも「これじゃあ、やっても無駄だ。もうやめよう」とは思わずに、週に一度ないしは二度の時間を必死でやりくりし、稽古に来て、状況が許せば、試合にもチャレンジするというのが平均的なビジネスマンクラスの人たちの現状でしょう。試合に出れば勝つこともあるだろうし、負けることは更に多くあります。しかし勝っても負けてもその理由を考え、また道場に戻って楽しく稽古をし、更なる上達と自分の成長を目指す。それこそが「武道を生きる」ということなのだと思います。幸いにも空道は「学ぶ技術が数多く、学んだ技術をそのまま試合で実際に試せる」という、稀有な武道です。しかもその試合は「体格差に加え、年齢差をハンディとして考慮する」という画期的なシステムで行われることで、更に万人に取り組みやすいものとなっています。来年以降は更に参加者が増え、更にこの大会が盛り上がることを願ってやみません。 |