サマーキャンプレポート
関西本部 一般部 山田 壮
押忍、関西本部山田(壮)です。今年の西日本地区サマーキャンプについて報告させていただきます。
昨年は世界大会の年、一昨年は全国合宿と地区合宿は2012年からの3年ぶりの合宿でした。
初日
14時に宿泊地となる三重県のサンピア伊賀に到着すると点呼、部屋割りが連絡され、それが終わると15時から体育館に移動して稽古が始まりました。
まずは塾長から基本稽古の指導を受けました。足の返し、腰の回転、肩の入れ込み、逆手のガードといった基礎に始まり、号令のかけ方、気合のタイミング、息吹の入れ方等普段指導をする帯上にとっても大切なポイントまで詳細を解説していただきました。
さて、普段の2倍近い量の準備体操・基本稽古が終わるとマススパーリングです。
普段手を合わせる事のない他支部の方とのマスは普段の道場でのマススパーは日頃の道場でのマス以上に神経を使いたっぷりと汗をかきました。特に今回最も遠方からこられた大分支部の藤田先輩とマスをやらせていただいたのは、本サマーキャンプの良い思い出でした。「山田さん、やりましょう!」 と声をかけていただいた藤田先輩、本当にありがとうございました。
次は技術練習です。
我々(一般部・二級以上)はまず中部本部寺園師範代と安城同好会の加藤久輝選手から打撃の講習を受けました(詳細についてはSC参加者の特権ということでここでは割愛します)。格闘技界の最先端で闘い続ける加藤選手と、共に稽古を重ねる寺園師範代ならではの最新技術を学ぶことができました。続いては公手支部長、榎並支部長からディフェンスについての手ほどきを受けました。体力別・無差別と北斗旗で闘い続けてきた両先輩ならではの 卓越したディフェンス技術は私みたいな殴られながら殴る、打ち合いばかりの選手にとって大切な技術でした。
稽古が終わると宿舎に戻って夕飯、その後はアンチドーピングセミナーでした。
前回の体力別大会の前日にも受けた講習ですが、空道が国際的な武道スポーツとしての地位を確立するためには必要な分野だと思い、改めて勉強させていただきました。
その後は大道塾の合宿・サマーキャンプの醍醐味、黒帯会です。
塾長はじめ二段以上の道場生で集まって杯を交わし、近況報告と挨拶とはじまりました。今回は特に中四国本部の村上本部長、総本部指導員の川保天骨こと多田英史先輩、大分支部の藤田先輩と先方より集まった大先輩の方々も来られており、普段以上にユニークなお話をたっぷりと伺うことができまし た・・・さて、酒宴は深夜を回っても続くのでした。さらにその後は久輝選手の部屋での延長戦、さらにさらにあの多田先輩の部屋での再々延長と酒宴は続くのでした。
いつまで飲んでいようが、どれだけ飲んでいようが定時に朝練が始まるのがサマーキャンプの魅力です。6時に宿の前に集合した我々は例年通りのランニング、拳立て伏せ、スクワットを終えました。一人で黙々とやっていると辛い補強運動ですが、皆でやると結構楽しいもので、普段は補強よりもウェ イトトレーニングにばかり目が行っている私ですが、今後は道場生を捕まえて補強にも手をだしてみようかと思いました。関西本部のみなさん、よろしくお願いします。
さて、朝練を終えて食事、その後は再度武道場に集まり稽古です。
二日目は準備体操を終えると移動稽古、それが終わってから我々は小寺支部長から応用投げの指導を受けました(上述通り、内容については割愛させていただきます)。柔道未経験で試合でも投げが苦手な私ですが、浜松支部の小寺支部長の丁寧な指導のおかげで少しだけ自信がついた気がしました。さ てその次は空道黒帯にしてブラジリアン柔術家でもある高橋竜也さんから寝技の指導をいただきました。御本人は「基本的な事ですが・・・」と言われていましたが、柔術家にとっては基本でも空道家にとっては画期的な技ばかりで、参加者一同目をきらきらさせながら新しい技に見入ってました。
最後は寝技のスパーリング。三分で体育館の時間制限までたっぷりと動きました。
最後は昇段審査の結果発表、ランニングの表彰でサマーキャンプは無事終了となりました。
延々と続くマススパー、最先端の技術を学べる講習、酒宴、そして寝不足、酒気まじりの朝練、そして稽古。
「空道は総合武道、殴る、蹴る、投げる、極める、絞める、飲む、歌う!」を体現する例年通りのサマーキャンプだったと思います。睡眠時間がわずかでも、どれだけ酒を飲んでいても、そしていくつになっても6時に宿の前に出て走り出す諸先輩を見ていると、環境も歳も何も言い訳にできない、いくつになっても、何があっても稽古を続けよう、生涯武道を続けようと再認識することができました。
選手を続けていくと目の前の試合や勝ち負けにばかり目が行き、武道家ではなくスポーツ選手の気持ちになってしまいますが、サマーキャンプは私の気持ちを武道家へとシフトウェイトしてくれる大切な機会でした。
東塾長はじめサマーキャンプの準備にご尽力いただいた事務局の皆様、主催の名張支部中西支部長、そして指導いただいた皆様、本当にありがとうございました。来年も宜しくお願い致します。
押忍。