押忍。浦和/北本/大宮西支部長の渡邉慎二です。
9/19から26の6泊8日で、コロンビアまでパンアメリカン大会の審判をやりに行ってきましたのでその報告です。
《事前話》
最初に塾長よりお話をいただいたのが8/21。「コロンビアでパンアメリカン大会をやるのだけれど、誰かS級審判の協力者を求む」とのこと。
週5日の昼のパートと週7日の道場指導。ここしばらく、、、特にまぁここ1年くらいでしょうか?! ちょっといろいろとあって時間と気持ちに余裕のない日々が続いておりまして、なかなか厳しいものがあるのですが、元々が空道という武道の持つ可能性と将来性を信じ、「そこに何らかの力になりたい」と思い、親方日の丸ならぬ親方スリーダイヤの安定した会社を辞めて、こういう生活を選んだわけで、、、。だから、こういうときにパッと手を上げられるようにしたいとは常日頃から思っているのですが、ただ問題は家庭内予選(笑)です。特に渡邉家の最高師範は行き先が欧州、北米等、いわゆる先進国なら割と大丈夫なのですが、中東やら南米等は「そんな治安の悪そうなところ、絶対にダメ‼(怒)」と全く聞く耳を持ってもらえないのが普通です。ましてやコロンビアと言えばそのイメージは「麻薬」「マフィア」「銃」等々、決して良いものではありません、、、というか、ハッキリ言って悪いです。なんたって死亡原因の第1位がダントツで「殺人」というくらいの国なので(驚愕)。ところが今回に限っては「コロンビアに遠征の話が来ているんだけれど、、、」と恐る恐る切り出したところ、多分、最近の私の様子がかなり「溜まっている」風に見えていたのか(苦笑)「いいんじゃない?! 行って来たら?! たまにはリフレッシュは必要よ」と何も聞かずにあっさりOKが出まして、聞いた本人もビックリという状況(笑)。基本「仕事」で行くのに「リフレッシュ」という言葉に若干の引っ掛かりはありましたが、まぁでもありがたくその許可をいただいて、塾長に「微力ながらお手伝いをさせていただければ、、、」と連絡したところ、「おぉ、頼んだぞ」という訳で、今回の遠征決定となりました。
私は遠征が決まると「地球の歩き方」を必ず買うことにしています。遠征先の国の歴史やら文化やら産業やら、、、そういったものをちょっとだけでも知りたいなと。ただ今回も買ったのですが、「ペルー、ボリビア、エクアドル、コロンビア」と四カ国で一冊の本となっていて、全然情報量が少ない(泣)。そうしたら、その後、今回の遠征リーダーである高橋英明師範から「今回の遠征先はコロンビアといっても南米の本土ではなく、カリブ海に浮かぶサン・アンドレス島というところです」と連絡が来て、本を見返したらサン・アンドレス島の情報は何も載っていないという、、、(苦笑)。ま、本を毎回買うのはある種のコレクションにもなっているからいいのだけれど。
また南米初体験のつもりが、カリブ海のサン・アンドレスはほとんど中米ですね?! 少しネットで調べたところ、完全なリゾートアイランド。スペイン語圏なれど英語も結構通じるということで嬉しさ、安心感も半分ありながら、ちょっとがっかり感も半分といったところでした(なんたって「南米を」初体験のつもりで申し込んでいたので)。
でも、その後、突然思い出したように「そういえばコロンビアって治安はどうなの?!」と最高師範に問われた際には、「コロンビアの本土は正直あまり良くはないんだけれど、今回行くのはリゾートの島だから全然安心。だってほら、治安が悪かったら観光客なんて来てくれないでしょ?!」と自信満々に返事ができたのはありがたかったです。
《9/19》
昼に家を出て、JRと京成線を乗り継ぎ成田空港へ。普段ならONライナーという大宮⇔成田の直通バスを使うのだけれど、今回はちょうどよさげな時間に着くバスがなかったもので、珍しく電車にしました。
16:00。予定通りに今回のメンバー(英明師範、私、神山歩未さん、岩﨑大河君の4名)が集合し、成田発。そして、まず最初の経由地、アメリカ、ダラスに予定通り到着。日本を出たのが19日の17:55で12時間飛行機に乗ったら、到着時間が同じ19日の15:55って2時間 時間が戻っているし。もしかして、私たちが乗ったあれは飛行機に見せかけたタイムマシンだったのかも?! って訳はないけれど(笑)、時差っていつも面白いなぁ。
乗り継ぎの時間調整の際、500mlのミネラルウォーターを買ったら、2ドル50セントも取られて目が点に。ちなみに帰りの乗り継ぎでは、マックで買った「エッグマックマフィン+コーヒーSサイズ」が、なんと6ドル50セント!! アメリカの空港、ぼったくり過ぎですよ(泣)。
乗り継いでコロンビアの首都ボゴタに着いたのが、現地時間で23:30くらい。ここが最終目的地だったら楽だったんだけれどなぁ(苦笑)。しかもダラスから来る間、ちょうどサン・アンドレスの真上を通っているし。ここから折り返しでまた1/3くらい戻るのかと考えると、結構な時間の無駄ですな(苦笑)。ま、それしかルートがないから、しかたのないところだけれど、、、。
《9/20》
結局、サン・アンドレス島に着いたのが夜中の3:00。コロンビア支部長のバルガスが迎えに来てくれていました。初めて見ましたがグッドシェイプで若々しく、真面目な感じのナイスガイです。周囲約20kmの小さな島なので、宿泊先の「Hotel EL_DORADO」へはほんの5~6分で着きました。
ようやく長旅も終了。これで寝れるかと思ったのに3:40を過ぎてもチェックインできず。なんだと思ったら4人で4部屋取れているはずのところ、何かの手違いで3部屋しか取れていない、とのこと。この辺は「海外遠征あるある」みたいな感じですね(苦笑)。
最終的には、仕方なく、急遽別のホテルをあっせんしてもらい、そちらで仮伯みたいな感じに。そちらではシングル×1、トリプル×1で英明師範、私、大河君の三人で同室になりましたが、まぁ、この際どうでもいいです。ベッドで寝られるだけでありがたい。
結局5:00くらいだったでしょうか、眠りに着いたのは。皆様、お疲れ様でした。
翌朝(と言っていいのかしら?!)は7:00起き、、、だったかな?! 絶対時間は少ないものの、意外とぐっすりと寝られて、頭は快適です。
その後、すぐエルドラド向かってチェックイン、、、しようとしたのですが、チェックイン時間は15:00~だということでガクッ!(苦笑)。
なので、とりあえずそのままホテルのロビーに荷物を置かせてもらい食事。ま、どこでも食べられるようなバイキングですが、さすが南国の島らしく、フルーツは特にたっぷりとありました。
その後は街中を散策に、、、。ホテル前は賑わっていますねぇ。でもアジア人は全く見ないです。そしてその先はすぐビーチ。ヤシの木だらけなのも南国のリゾートアイランド感が満載です。あちらこちらでPOLICIA(警官)が巡回しているので、やはり治安はかなり良さそうです。車はシボレーやフォードのアメ車が多いなぁ。日本では見たことがないモデルですが、カワサキのバギーもよく見ます。バイクはヤマハが人気の模様。皆ノーヘルで走っていて、2人乗りも多いです。それから街中にはいろいろな人形が立っていて、面白いですね。
散策を終えて、一旦、ホテルに帰って昼食。やはりバイキングですが、どうやらここでは、肉は鳥がメインのようですね?! アメリカといえば北南に限らず牛肉のイメージがあったのですが、暑くて狭い島なので、牧場なんかはないのでしょう。となると島外から輸送してくる手間とコストが掛かってしまいます。反対に鳥ならどこでも飼育は可能ですから、そういうことかな?!
そしてホテルにチェックインしましたが、部屋は3部屋、私と大河君は同室に。あれ?! もしかして、これって今朝と状況が変わって無くない?!(笑)
夕方からはバルガスの道場=大道塾コロンビア支部「DOJO FENIX MMA」へ。サンダルを脱いで上がろうとしたら「どうぞそのまま」と言われて、まぁ実際マットもかなり汚いし(苦笑)、言われたとおりにしたけれど、室内、特に道場内に土足でいるのは、日本人としてはかなり居心地が悪いです。道場内は特に狭くも広くもないけれど、真ん中に柱が立っているのは使いづらそうだなぁ。壁にはターポリンシートで作られた今回のパンアメリカン大会の告知の幕がでかでかと貼られています。金掛かってるねぇ。
ともあれ、既に選手が集まっていて、さっそく計量開始。外国人相手では名前を確認するだけでもなかなか大変なれど、チリのマクリーンという男が自身のスマホを使って選手本人に入力させることで名前のスペル確認をしてくれてありがたかったです。またマクリーンはとても陽気な男で、場の雰囲気も盛り上げてくれました。チチチ!レレレ!(※現地の発音では「チリ」よりも「チレ」の方が近い模様。)
しかし参加国が少ないなぁ。地元コロンビアの他はアメリカとブラジル、チリがいるのみ。メキシコは? パラグアイは? アルゼンチンも。他にもいろいろあるでしょ?!
そこにいる全員は計量が済んだものの、この後まだ来る人がいるらしいのと、子供の分が全然できていません。しかしその分は、後でバルガス主導でやってもらうということで今日の計量作業は終了。ルール確認会議をやるという話があったようだけれど、それはなく終わり。大丈夫かな?! 空道ルールを分かっていない選手も多い気がするけれど(苦笑)。
ホテルに戻って一息。夜は20:00からバルガスと一緒に食事の予定だったのですが、18:00過ぎに現れたバルガスは「明日の準備がいろいろと立て込んでいて、行けなくなりました」と。かなり申し訳なさそうにしていたけれど、まぁ準備が大変で時間がないのは当然なので、大丈夫だから気にしないで。
という訳で、四人でホテルでの食事の後、すぐ近くの 「Beer Station」というお店へ。コロンビアビールとラム酒をそれぞれ数種類頼んで、皆で飲み比べしながらいろいろな話をしました。こういうのは遠征の醍醐味の一つですね。その人の意外な一面を発見したりして(笑)。
《9/21》
今日は審査会。8:00に試合会場に向かって出発の予定だったが、待てど暮らせどタクシーが全然来ない。まぁ海外あるあるですけどね。で、ようやく来たのが1時間遅れでした。
さて会場。昨日の時点で聞いていたけれど、大会会場はジム隣の人工芝のミニサッカー場の上にジョイントマットを引いて作ってあります。なんか南米っぽいですね?!(笑)まぁサン・アンドレスでやるならば体育館の中よりは外の方が涼しくて良いのかもしれません。
(余談ですが、そういえば昔々、エジプト遠征に出かけた時にもサッカーグラウンドでセミナーをやったことがあったなぁ。「エジプトの人はアウトドアでのセミナーが好きなんです」と説明され、「そういえば海でやる夏合宿とか冬の滝浴びとか、なんか外でやるのが”武道の修業”って感じで受けるのかしら?!」と瞬間納得したものの、実はただ単に体育館の手配がされていなかっただけだったという(苦笑)。)
英明師範は着いて早々、各国支部長からの質問に答えたり、サン・アンドレスのスポーツ省(?)のお役人にあいさつしたり、TV局のインタビューを受けたりと忙しい。私はその間、会場の様子を撮りながら、明日に備えてルールの確認と審判のイメトレ。
そうこうしていたら「先生方はこちらにお並びください」と言われ、待っていたら、コロンビアの子供たちを先頭に各国選手団が入場してきます。「明日のリハーサルか?!」と思ったけれど、これは本番。試合は明日でも開会セレモニーは今日やってしまうのだそうな、、、。こちらではこういうやり方が一般的なのでしょうか???
お役人からの挨拶(公式行事に参加するのにポロシャツ、ジーンズ、スニーカーといういで立ちが実に外国っぽい)、英明師範の挨拶(なんとスペイン語でスピーチ!)、選手宣誓等、メニューは一般的に(笑)、とりあえず開会式は終了。
その後は、公開での審査会。「ほとんどのメンバーが明日の試合に出るので、審査会に出る人は少ない」と事前に聞いてはいたけれど、ふたを開けたら、受験者はブラジルのゴメス、チリのマクリーン、コロンビアのジョンのたった3人のみ。日本から来た4人の先生の内、1人(大河君)が前で号令掛け、残り3人がマンツーマンでそれぞれをチェック/指導しつつ審査が進むという、受験者から見たらなんとも豪勢な審査会となりました。傍から見たらどう見えたかはよくわかりませんが、、、(苦笑)。
私は青道着に黄帯を締めたマクリーンを担当。打撃のレベルは、、、う~ん、基本ができていないですねぇ。すぐ足幅が狭くなり後屈立ちのように立って動いてしまう。右パンチの際に後ろ足が返らない。ワンツーは前脚のみ踏み込み、後ろ足を引きずりながら打ってしまう、等々。一方、組技は投げも寝技もそれなりに上手かったです。「大内」「大外」、「小内」「小外」の呼称も区別もついていたので、柔道の経験があるのかも??? この「打低組高」の傾向は、今回の参加国選手に共通の感じでしたね(後述)。
無事任務を完了し、ホテルに。部屋でレポート書きをしながら、夕食を待ちます。ふと気がついたら20:00。皆、どうしてるんだろう?夕食はどうするのかな?! と外に出たらちょうどバルガスが、最終的に決定した明日の参加者リストを持ってやってきました。
それを受け取り、組み合わせ表の作成に取り掛かります。英明師範は一般部の、私は少年部の組み合わせを担当。空道のオフィシャルルールでは少年部のクラス分けは「体重別」ということになっていますが、やはり身長も無視するわけにもいかないし、もちろん年齢の考慮も必要です。かなり大変で、結局、完成までに4時間以上もかかりました。orz
ふと気がつけば、俺、晩飯食ってないし。(泣)
《9/22》
いよいよ今日は大会当日です。審判団は、日本人4人にブラジルのトレス支部長を加えた5人体制。つまりは休みゼロ(笑)。まぁ出発の前から「全試合を裁かなければいけなくなると思うので、そのつもりで」と英明師範に何度も念押しされていましたから、問題はありませんけれど。試合進行は、午前中に少年部を済ませ、午後から一般部の予定となっています。
さて大会スタート。
まず少年部ですが、大体25~30人くらい(?)の参加者の内、外国人はアメリカとチリから一人ずつだけ。あとは全てコロンビアの生徒です。で、そのコロンビアの生徒は、皆、テコンドースタイルの打撃です。バルガスの最初のキャリアがそうなので、自然、そうなるんでしょうね。ただそこから掴み→投げまで持っていける選手は皆無。全般として、空道としてはもちろん、テコンドーとして見たとしても「競技志向」で鍛えられている感じはありませんでした。しかし競技者レベルとしては低いものの、皆、一生懸命に頑張り、勝っても負けても笑顔。一部、負けて泣き出す子にはバルガスが優しく抱きしめ、ケアしてあげて、、、と、とても良い雰囲気の大会だったと思います。それぞれの試合の勝敗は付けても、最終的な1位、2位といった順位は付けずに、全選手に参加記念メダルを渡して終了というスタイルも個人的には気に入りました。
次に一般部ですが、こちらもコロンビアの生徒達は、ほとんどがテコンドーの打撃をベースにして、そこにMMAのグラップリングをミックスさせた感じです。ただテコンドーのスタイルでは、身体が横を向いてガードも低いので、右のパンチを横から顎やテンプルを撃ち抜かれる形でもろに被弾する選手が多くて、見ていてひやひやしました。
そして他国の選手も似たり寄ったり。コロンビア以外では、最終的にアメリカ、チリ、ブラジル、エルサルバドルから選手が参加しましたが(※)、ブラジルの選手たちを除き、大道塾の標準スタイル=キックボクシング的な打撃の攻防をできる選手はほとんどなし。あまり上手ではない打撃から組みつきに行きテイクダウン、そして寝技で極めるというパターンばかりでした。このスタイルは理念としての空道(というか大道塾)のやり方とは違うのだけれど、競技だけを考えればもちろん有効なスタイルですし、また普段の練習を考えても、寝技のスパーは比較的安全にできるし、すぐに技術も体力も向上させやすいのですが、打撃のスパーはその両方の意味で難しいです。だから「(競技としての)空道の世界標準のスタイル」としては、もしかしたら今後こっちの方向に進んでいくのかもしれません。
(※)人数的にコロンビアに次いで多く参加する予定だったメキシコ。支部長は大きな自動車ディーラーの重役ですが、突然の会社的事故が起き来れないとのこと。またパラグアイの支部長は1週間前に日本に渡り、本部で審査を受けてきたため、費用的、時間的に参加できなかったとのこと。
そして無事大会は終了し、夜はフェアウェルパーティー。ラテンミュージックがガンガンにかかっていて、みな踊りまくりです。「Fight, Drink, Sing」が Kudo Japanese Styleだけれど、「Fight, Drink, Dance」がKudo Colombian(or Caribbean) Style ですな(笑)
私も誘われて少し踊ったけれど、いや~、日本人にはキツイですわ(笑)。ただ大河君は一歩も引かずに、ノリノリのダンスで渡り合っていましたよ(拍手)。
《9/23》
今日はオフ。ダイビングに連れて行ってくれるそうです。\(^o^)/
ダイビングの経験はゼロですが、私も島育ちで泳ぎも潜り(=素潜り)も全然問題ないから大丈夫だろうと当初思っていたのですが、初体験のダイビングは全然勝手が違いました。浅瀬で水面に顔をつけてボンベ呼吸をするところからスタートするのだけれど、すぐに息が苦しくなってしまい、何度も顔を上げてしまう羽目に、、、。「これ、俺、無理かも?」「最悪、皆が潜るのを岸で一人待ちぼうけ?」と滅茶苦茶ブルーな気持ちになりましたが、インストラクターのサポートを受けながら、無事潜れるようになり、そしてしばらくたって慣れてきたら、もう完全に大丈夫。水族館の中にいるような景色を存分に楽しめました。お魚になった私~♬(笑)。
夜は、バルガス夫妻に日本語通訳のエミルを加えた7名で食事。近所のシーフードレストランへ。なんともインスタ映えしそうなレストランですね。皆でパシャパシャと写真を撮りまくってしまいました(笑)。料理もそれぞれ、とても美味しかったです。
ちなみに、バルガス夫妻はものすご~く仲が良さそうで、見ているだけでこちらも幸せな気分になるくらいのナイスカップルでした。大会終了時の挨拶で、バルガスが「妻のサポートがなければ、この大会を開催することはかなわなかった」と感謝の言葉を述べた際、こちらもジーンと来てしまいましたね。
様々な話題は尽きずに、別の店で二次会。ずっと気になっていたのですが、今回大会に出たコロンビアチームの面々は、やはり全てあの道場の生徒だそう。聞いたところによると生徒数は(すべてが空道ではないが)総勢100人オーバー(!!)だそう。この小さな島でそれだけの生徒を集めるのって、どれだけ大変なこと??? 日本でだって100人の生徒を集めている道場ってどれだけあるのだろう??? 実際、街を歩いていると、結構な頻度で、バルガスに声をかける人がいます。ある意味「地元の名士」みたいな感じでしょうか?
また、バルガスの素晴らしいところは、今でもグッドシェイプを維持しているところです。大体において、マネジメントに長けている人は、自身のトレーニングはおろそかになっていて、大きなお腹を抱えていたりします。反対にトレーニングを欠かさない人は、そういったマネジメントが苦手なタイプが多いです。そこを両立しているのは、とても素晴らしい、立派なことですね。私も見習わなければ、、、。
《9/24》
今日は帰国の日。ただし飛行機の時間は夕方で、それまではやはりフリータイム。ビーチで少し泳ぐという手もあったけれど、海は十分昨日経験したし、まぁいいやと、朝食の後は部屋でレポート書きと家族や生徒に向けたSNS。
ここサン・アンドレスと日本との時差は-14時間で、ほぼ真逆です。だからなかなか家族との連絡も少し取りにくかったのだけれど、ふと「今ならちょうどいいな」と気がつき、かみさんにLINEを使ってビデオ通話。ホテルの従業員の皆さんが、スマホに映るかみさんに向かって、皆、笑顔で「Hola」と手を振ってくれてありがたい。きれいなホテルとビーチを見せて、こちらの生活はまったく心配ないことを伝えられました。地球の反対側の家族と、顔を見ながらリアルタイムで、しかも無料で話ができるなんて、文明の発達に感謝だなぁ。私が初めて海外遠征に行ったのが1998年。当時はメール一つ打つのも大変だったのにね。
そして通話を終えた後も、またひたすらレポート書き。今回の遠征の空き時間は、今の時間に限らず、ほとんどレポート書きに費やしました。日本に戻ってからは、なかなかそんな時間も作れないだろうから、できるうちにやっちゃわないとね。
午後3時、迎えのタクシーが来て、空港へ。バルガスと奥さん、エミルが待っていてくれました。バルガスからファンバルデスのコーヒーをお土産にいただき、御礼に3人に”TEAM-U”Tシャツをプレゼントして、お別れ。いろいろとありがとうね。空道コロンビアの更なる発展を願っています。昨日の夜にも言ったけれど、また大会を開いてくれるのなら、また何度でも来るよ。それから日本に来るときには知らせてね。歓迎します。
さぁ、いよいよ帰国か~。日本に帰る安心感と、日常が戻ってくる少しの憂鬱と(笑)。そういえば、今回の遠征の話が来た時、かみさんに「リフレッシュしてきたら?!」と言われて、その言葉に少し違和感があったのだけれど、実際にこの南国のリゾートアイランドに来てみたら、本当にリフレッシュになったなぁ。あの一言が出たのは「女の勘」ってやつかしら??? 快く送り出してくれたかみさんに感謝。ありがとう。これからもよろしくね。長らく留守にした道場生の皆もごめんなさい(特に代行指導に入ってくれた吉田、飯島、塚田さんにはありがとう)。帰ったら、また一緒に稽古しましょう。
さて、いよいよこのレポートもラストになりました。
英明師範、大変お世話になりました。英明師範の生徒として大道塾に入門してから、はや36年が経ちました。何年たっても「やっぱりこの人はすごい人だな」と尊敬できる先生、先輩を持てるというのは、本当に素晴らしい財産だと思っております。これからもよろしくお願いいたします。
歩未さん。英語ペラペラな歩未さんは、遠征を通じて大活躍でしたね。いろいろと助けていただきました。ありがとうございます。秋の北斗旗でまたよろしくお願いします。
大河君にもいろいろとお世話になりました。初めての海外遠征が地球の裏側でかなり大変だっただろうけれど、様々な体験を積んで、一回りも二回りも人として、あるいは漢として大きくなったんじゃないかなと思います。北斗旗無差別、頑張ってください。今後の飛躍を期待しています。
東塾長。毎回のことながら、貴重な経験を積む機会をいただき、ありがとうございます。微力ではありますが、空道の発展に貢献したいと、いつも衷心より願っております。今後ともよろしくお願いします。押忍。
以上
p.s.
おっと、しまった。最後の最後にもう一つだけ。
毎回の遠征レポートに書いていますが、今回のこれを読んで「俺も海外に行ってみたい!」と思ってくれる人が出てくれることを願ってやみません。
特に若い支部長さん達には、遠征の話が来た際には積極的に手を上げていただきたいと切に願います。もちろん、その時間を作るのも費用を捻出するのも、大変なことは分かります。でも、その支払った以上の対価が受け取れることは保証します。
例えば、今回バルガスは、この小さな島で「パンアメリカン」という規模の大会を開催するのに、大変な苦労があったことでしょう。しかしその苦労の結果、現地での彼の知名度、信用度はこれまで以上に格段にアップしたことは間違いありません。同様に、皆さんが海外遠征に出れば「あの先生は海外にまで指導に行ったり、審判をしに行ったりするくらいの立派な先生らしいよ」と世間からの見られ方、信用度は違ってくると思います。その為の「広告宣伝費」として考えてみればいかがでしょうか?!
あるいは、そんないやらしい計算(笑)を抜きにして、単純な海外旅行として考えても、「一般のツアー旅行よりも格段に安い価格で、格段に面白いプライスレスな体験ができる機会」と考えれば、かなり「美味しいお話」だと思いますよ。(^_-)-☆
〆