押忍、関西本部の勝です。
北京オリンピックで特別種目として同時開催された「武術トーナメント」に笹沢選手のサポートとして同行しましたので、ここに報告いたします。
今回笹沢がトーナメントに出場するにあたり、現地での調整や試合前のアップに適役だということで、微力ながら私が同行・サポートさせていただくこととなった次第です。(試合内容・滞在中の生活については他のレポートで詳細に報告されているので割愛させていただきます。)
試合前
夜八時ごろに笹沢と合流し、A先輩とともに三人で試合前日の調整のためにタクシーで近くの公園に向かいました。(選手村には関係者以外入れず、ホテルにも運動する場所が無かったため。)
軽いシャドーとミット打ちの後、最後に技の確認を行ないました。
相手のロシアの選手は回転技(バックハンドブロー・後ろ回し蹴り・後ろ蹴り等)を多用するとのことだったので、それらに対するカウンターの投げ確認を入念に行ないました。
※試合で1Rの序盤に相手が後ろ回し蹴りを放つ絶好の機会があり、完璧に反応してステップインしたものの、相手の太腿が頭に引っかかりなぎ倒され2ポイントとられてしまいました。ここから一気に流れが悪くなってしまった感があり、非常に悔やまれる場面でした。
試合会場で東塾長・笹沢と合流し、ウォーミングアップスペースに移動しました。 前日と同様、軽いシャドーとミット打ちの後、打撃と投げのライトスパーを行ないました。 各国の代表も同じ場所でウォーミングアップを行っているのですが、彼らの動きからは散打に特化した打撃のフォームが見られました。具体的には、前進しながら組み付くためのパンチ、蹴り足を掴まれないように弾くような蹴り等があり、いわゆるボクシング的なパンチやムエタイ的な蹴りはあまり見られませんでした。 同じグローブ装着の打撃系格闘技でも、ルールに合わせてそれに特化した進化を遂げていることがよく分かり興味深かったです。
ウォーミングアップ
※余談ですが、かつて笹沢が破った世界チャンピオンのホセイン・オジャイ選手のフォームは洗練されていて、ほかの選手と比べても非常にレベルが高いと感じました。
試合については他の方々のレポートにもあるように、一回戦負けという結果に終わりました。右足首の怪我の影響で、組みでの粘り強さが無くなってしまっていたことが一番の敗因だと思います。 今回の笹沢はテクニック・フィジカル・メンタルの全てにおいて最高の仕上がりであったように思います。生活環境が変わり練習時間を確保することさえ難しい中で、努力を重ね最高のコンディションを作ってきたことに、入門以来一緒に稽古を続けてきた相棒として感嘆しました。 相手の選手は強かったですが、足首の怪我が無ければ勝つチャンスは大いにあったはずです。
最後に、今回大変貴重な機会を与えてくださった東塾長、事務局長にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
また、ツアー参加者として一緒に過ごさせていただいた村上先生(関空から一緒だったのに気付かず、ご挨拶が遅れ申し訳ありません・・・)、田村さん、A先輩、おかげさまで思い出深い楽しい北京滞在となりました。ありがとうございました。
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