TOP  >  佐藤順 2/5

【クルージング】

2日目午後からは、ロシアの極東7支部の責任者である、ヤシン支部長のクルーザーに乗せていただきました。
見るのも乗るのも初めての超豪華クルーザーです。豪華なベッドルームが3つに、風呂、トイレ、キッチン、カラオケルームまでついています。専属の使用人兼コック、船長さん(もとロシア軍特殊部隊!)もいます。
クルーザーでは、ヤシン支部長の奥さん(若い!美人!!)お手製のシャコエビ、カニ、イクラなどの豪華料理が次々と出され、期せずして日露大食い大会となりました。
ロシアでは、突然誰かがスピーチをはじめ、その終了とともに、その場にいる全員で乾杯をします。当然ウオッカです。これを延々繰り返します。冗談でも比喩でもなく、延々飲み続け食べ続けます。

8 9

湾内の波の静かな場所に」クルーザーをとめ、ロシア人たちが次々に海に飛び込んでいきます。思い思いに海水浴、ウオーターバイク、釣りを楽しみます。第一回世界大会のチャンピオン、デニス・グリゴリエフも大はしゃぎです。結構みんな酔っぱらっています。ロシア人ってクールなイメージがあったのですが、よくしゃべるし、笑うし、イメージがずいぶん変わりました。
結局、昼の11時過ぎから、ホテルに帰宅する午前2時すぎまで、実に10時間以上も延々飲み続け食べ続けました。ロシア人の胃袋の強靭さには脱帽です。

10 11

ウラジオストクには、ヤシン支部長をはじめとするロシア空道連盟によって建立された、日露戦争で犠牲になった人々のロシアで唯一の鎮魂碑があるとのことでした。「日本とロシアはかつて戦争を行ったが、それは間違いであったこと、2度と戦争をしてはいけないのだ。」と静かに語るヤシン支部長の言葉は、ズシリと腹に響きました。

12 13
【カーメン】

夢のような2日間を過ごした後は、いよいよ夏期合宿の始まりです。ウラジオストックの対岸のカーメンという保養地を訪れ、帰国までの5日間をここですごしました。
宿泊施設のすぐ目の前はビーチ! 以降、朝・昼・夜と1日3回の稽古の後は、必ず海に入り火照った体を冷却することになりました。
16保養地の中には食堂があり、3食ともここでいただきます。ロシアの一般的な食事は穀類中心で、日本人の口にも十分に合うものだと思いました。 小さな売店もあり、稽古の合間にアイスやジュスースを買っては、ビーチを散策します。お店のお姉さんは、当初まったく英語がわからなかったようですが、毎日何度も暇つぶしに訪れる日本人のために少しずつ英語を覚え、ついには「 Can I Help You ? 」と声をかけてくれるまでになりました。ありがたいありがたい。

14 15

閉口したのはトイレです。十数戸のバンガローが並ぶ保養地内に、いわゆる「ポットン便所」が二棟あるだけ。紙ももちろん持参です。個室にはコンクリートの床に丸い穴がぽつんと開いているだけ。当然なかも見えるし、臭気もものすごいものがありました。遠い昔の小学校時代の古ーい汲み取り式トイレを思い出しました。
湿度が高いため、洗濯物が乾きにくいのも困りものでした。幸い天候には恵まれたため、稽古後は、宿泊施設の前の柵には青・白の空道着がずらりと並んでいました。

17

つづく

このページのトップへ

本サイトに掲載の記事・写真等の無断転載を禁止します。
Copyright(C) KUDO ALL JAPAN FEDERETION DAIDOJUKU. all rights reserved.
このページを閉じる