オーストラリア遠征レポートアレクセイ・コノネンコ(東北本部)

今回のオーストラリア遠征に行かせていただいて塾長と事務局長に感謝を申し上げます。遠征は短くて、とても忙しかったですが、とても有意義な時間となり、空道全体にとってとても大きなステップにつながりそうです。

今回の遠征は通常のセミナーではなく、オーストラリア国立スポーツ研究所(AIS)の施設を拠点に合同合宿及び交流試合という形になりました。先ず、AISはどういうところか説明しなければならないです。約30年前に様々な国際大会でオーストラリアの成績は非常に悪かった。国全体取り組んで状況を改善しようとしたところでオーストラリア国立スポーツ研究所が設立されました。AISというのはオリンピックスポーツが練習、試合可能な施設、スポーツ科学者が研究可能な施設、各種スポーツの選手、コーチが宿泊可能施設、国立スポーツ運営可能な施設のかたまりであり、大きなキャンパスとなっています。国は全面的な支援の下でオリンピックスポーツの選手の育成するところです。

我々の空道はどうしてそういうところに入れて合宿できる?ここは又説明が必要です。オーストラリアはオリンピックを始めとして国際大会でトップ10に定期的に入っていますが、コンバットスポーツ(ボクシング、レスリング、柔道、テッコンド)でメダルをほとんどとっていないです。なのに、オリンピックメダルの中でコンバットスポーツのメダルは20%を占めています。今回、国の目標はその20%の中のメダルを狙って、オーストラリアをトップ5に導くところです。もう1つ、最近オーストラリアの若いスター選手は飲酒運転、乱暴などの社会問題を起こしていることが多く、選手の規律、教育がたりないと感じられている。オーストラリアの成績を挙げて、選手育成文化をきちんとして社会的に好まれる人材を育てて、社会的な見本をたてるということでAISの中にコンバットセンターが設けられた。

ここでオーストラリア支部長であるポールさんの出番です。ポールさんは特殊部隊の軍人であり、様々な格闘技、戦の経験を持っている。軍の積極的な活動から離れており、軍人の健康維持、戦争から帰ってきた軍人の心的外傷後ストレス障害(PTSD)の対処方法として基地の中で総合格闘技センター(Integrated Combat Center)を作った。そのセンターは高く評価され、AISから同じようなセンターをAISで作ってほしいとこえかけられました。ポール支部長はそのときに既に空道をやっていてAISとのやり取りの中で空道を紹介した。

AISの職員は空道をとても高く評価して、空道の未来性を見込んだ。空道はまだオリンピックスポーツではないですが、その可能性が高く、今空道に投資すれば将来、認められた後に直ぐにトップに入る可能性があると説明を受けた。その他に空道は柔道、ボクシング、などのスポーツの様子を取り組んでいるのでオリンピックのコンバットスポーツの強化に何か革新的な繁樹を与えられるではないかと思われている。というわけで、AISオリンピックコンバットスポーツセンターの中にオリンピックスポーツ以外のスポーツとして入れたのは空道です。AISは空道に対してとても前向きであり、合宿、試合、などの行事のため立派な施設を提供してくれる。滞在中にAIS施設を案内されましたが、オーストラリアの狙いは2016年のワールドカップをAISで行ってほしいと言います。

今回の合宿はオーストラリア全国から40人ぐらい集まった。オーストラリアの空道はまだまだ若いから始めて来た人もいたし、帯もバラバラ、白帯が多かった。白帯は多かったというのは全くの初心者という訳ではなく、皆は色んな格闘技をやっています。オーストラリアは空道のみの道場がまだいないのでそれぞれのところで柔術、キック、空手、などをやっていて、これから空道をやりたいということが多いです。組織はまだ若く、まだまだ発展の道がこれからですが、一歩ずつ進みながら、今回の合宿でクヴィンスランソ(QLD)、ニューサウスヴェルス(NSW)、ビクトリア(VIC)、オーストラリアキャピタルテリトリー(ACT)の州の担当者/支部長が任命された。

2日半の間にセミナー、審査、試合をやって、とても忙しかったですが、とても充実だった。向こうの選手の特徴として、皆はグラウンドがうまく、教えることがほとんどない(自分が教えていただきたいぐらい)。しかし、打撃は今一であり、キック、空手、などのばらばらの打ち方が見えたが、まだ空道スタイルではないです。特に弱いところが投げでした。総合格闘技のタックルがよかったですが、柔道はあまりやっていないようで、打撃から寝技への移行はとても荒い力任せだった。しかし、オーストラリアの選手はこれから打撃と柔道に手中すれば確実に短い間に強くなります。

合宿の間に豪日友好大会が行われました。日本からキーナン選手と目黒選手は参加しました。キーナン選手は途中で怪我して棄権したが、全体的に日本の2人とも勝っていて、まだ少しアドバンテージがあると感じました。しかし、オーストラリアの選手は闘魂を持ち、技に少し足りないところが有りますが油断が許さない。キーナン選手と目黒選手は2試合ずつして、2人とも2試合目が危ないところがありました。やはり、日本の選手は技がありますが、相手を圧倒させるような体力が問題だともう一度確信しました。

合宿が終わった後に、皆と飲みに行きました。オッジーは酒飲みが好きなので空道の文化に直ぐにとけ込んできた。しかし、お酒いっぱい飲むから手強い相手です。打ち上げはもちろんカラオケでやって、そこでいろいろ有りましたが、無事に終わってとても楽しかった。

最後の日にシドニーに戻り、シドニーで雑誌の取材。取材が終わった後にお別れパテイーをして、最後に塾長がオペラハウスを見ながらお酒を飲みたいということでオペラハウスへ移動、お酒を飲んでホテルに戻りました。次の日朝早く空港へ、そして日本へ。

今回塾長、事務局長を始めとして、同行してくれた伊藤支部長、中川支部長、キーナン選手、目黒選手にありがとうございます。

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2014.5.9更新

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