9月27日から10月1日まで、アメリカで行われた第4回世界大会にむけた選考会およびセミナーに同行させて頂きました。日本からは塾長、事務局の由美子さん、中西支部長(名張支部)、小松支部長(秋田支部)と私を含めて5名のメンバーで、アメリカはオハイオ州デイトンに向かいました。デイトン空港では、地元責任者であるジェームスが出迎えてくれました。彼はとても誠実で責任感が強く、外国人には珍しい人物でとても好感を持てました。又、滞在中、テネシー州から広野達志さん(テネシー州オースティン大学準教授)とも合流し滞在期間中我々と行動を共にしました。
今回のアメリカ遠征についての経路などは、本部ウェーブページに、塾長のレポートが掲載されていますので、ご覧頂ければと思います。
本遠征中に開催された、世界大会アメリカ選考試合は、オハイオ州、ミシガン州、テキサス州、ニューヨーク州、テネシー州、フロリダ州、インディアナ州、バージニア州、カルフォルニア州、ケンタッキー州の10州から選手が集まり、参加者は、他道場主やフルコン経験者、柔術、キック、MMA等といった経験者ばかりでした。また、参加者の中にはUFCでチヤンピオンになったという者もおりましたが、空道のスタイルに慣れていないということもあり、間合いや総合的な攻撃力は今一つといったところでした。また、第3回世界大会-260で3位入賞をしたマキシム・サモヒン選手(ウクライナ)も選考会に参加しました。マキシム選手は、色々な空道の技術パターンを駆使し戦い、他を寄せ付けない技で空道の強さを証明し、他の参加者を圧倒していました。彼のお陰で、選考会全体のレベルがあがったことを実感。試合後、「これぞ空道!」を証明したかったと、語っていました。彼も父親(ウクライナ支部イーゴリー・サモヒン支部長)から空道精神を継承しており、世界に広がっている空道が2世代目に入っていることを実感しました。そして海外でも空道は着実に定着しおり、日本人に負けず劣らずその精神も広がっていることを感じました。
選考会終了後、選手の中には、すぐに空道を始めたい、支部をやりたいと塾長に詰め寄よる選手もおり、空道の戦い方や技の華麗さを絶賛していました。改めて空道の素晴しさを再認識致しました。
今回、参加した広野さんの話によると、アメリカ国内でのMMAやUFCは人気が落ちてきているとのことです。相手を徹底的に倒す戦い方のスタイルや試合中の流血など、社会や子どもたちに与える影響が教育的に良くないと批判を受けているそうです。平均的な家庭層は大人に限らず、子どもたちにも武道が教育の一環として見直されているとのことです。
今年は第4回世界大会が日本で開催されます。武道として空道を世界に発信できる絶好の機会です。世界大会は、試合である以上、勝ち負けは大切です。一つでも多くの階級で、日の丸を高い位置に上げることが目標です。しかし試合の勝敗だけでなく、見過ごしていけない重要なことがあります。それは、日本人として、また武道を行う者として、選手だけではなく審判団やスタッフに至るまで、武道としての立ち振る舞いに注意を図らなければいけないということです。海外から来る塾生や応援団は、日本人選手、関係者の一挙手一挙動を見ています。実際に海外でも、勝敗けだけでなく武道精神を大切にしている者も多くおります。武道精神は、日本人が世界をリードできる重要な要素の一つであると思います。それゆえ私は、武道の精神が国内のみならず世界をも変えると信じています。第4回世界大会は、日本の空道を国内のみならず世界に「これぞ武道、空道である」と発信する重要な場と考えます。日本人の塾生一人ひとりが出来る事を考え、自覚し行動することが大切です。塾生や関係者がひとつになり、日本の武道、空道の素晴しさを世界大会を通して国内はもとより世界に発信する場であると考えます。
最後に、空道大道塾の歴史に残る今回のアメリカ遠征に参加をさせて頂き、大変感謝しております。また、海外遠征中、留守の支部を守ってくれる家族に、またそれを支え協力してくれる塾生に大変感謝致します。今回の遠征で学んだことをただの良い思い出だけににせず、塾生指導や空道大道塾全体の運営協力に生かしていきたいと思います。塾長また、遠征までの事務手続きをして頂いた事務局長に感謝いたします。また、同行して頂いた、中西支部長、小松支部長、事務局の由美子さんには大変お世話になりました。この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
2014.10.5更新