大道塾は、1981年に宮城県仙台市を発祥の地として生まれた武道団体です。創立者である東孝は、実戦空手や柔道をはじめとした自身の豊富な武道修行の経験から、 “最も実戦に近く、突き蹴り、投げ、寝技などいかなる局面においても闘える武道”を追求する必要があると考え、大道塾を設立しました。現在では国内100ヶ所以上、海外約40ヶ国の支部が活動しており、国内では最大規模の武道団体です。
団体名の“大道塾”という名前は、大道無門”という禅語が由来となっています。『大きな門(高み)に至るには決まった門はない、全ての事が修行となる』という意味のこの言葉は、型にはまった闘い方に執着せず、形を変えながら進化してゆく大道塾の在り方を象徴しているといえる
でしょう。
空道とは、大道塾創立者である東孝によって提唱された新しい武道です。元来は実戦空手をベースに顔面への打撃、投げを加えた“格闘空手”として発展しましたが、その後寝技や掴んでの打撃等新たな要素が加わり、技術的にも理念的にも一般に認知される“空手”とは一線を画した固有の武道となったため、名称を“空道”と改め、現在では日本のみに止まらず全世界的に普及する武道となりました。
空道では、最も実践的な武道を目指し、手技による顔面への打撃、掴んでの膝蹴りや肘打ち、頭突き、金的への攻撃(※条件あり)などほぼ全ての打撃が認められています。また、投げや寝技での極め、締め、打撃(※条件あり)も認められており、格闘技や武道競技等において制約の少ない
ルールとなっています。
空道のルールは、近年の格闘技の傾向に則りいたずらに“なんでもあり”を目指すものでは決してなく、あくまでも日常で起こりうる危険に対して最も効果的に身を守ることが出来る技術であることを目的としています。
そのようなルールで広く世界に普及しているのは、空道の象徴ともいえるヘッドギア、『NHG空(ネオヘッドギアくう)』の着用を初めとし、徹底した安全管理をしていることが挙げられます。稽古カリキュラムに関しても、初心者にいきなり危険な組み手をさせるようなことはなく、上達の段階に応じて徐々に実践的な稽古をつけるシステムになっており、あくまでも『プロではなく、会社に勤めながら、学業に勤しみながら日常的に続けられる武道』であることが大前提となっています。