ウラジオストク遠征レポート
押忍。御茶ノ水支部の中村です。
9月20日から24日の5日間ロシアのウラジオストクで練習をしてきました。
初めに、心良く許可して頂いた東先生、朝岡支部長、ウラジオストク側との調整をして頂いたコノネンコ先輩、ありがとうございました。
今回の遠征ですが、7月にお茶の水支部の田中先輩と東北本部に練習に行った際、東北本部のメンバーが以前ウラジオストクに遠征をしたという話から、我々も空道最強豪国の練習を見てみたいと思い、コノネンコ先輩にウラジオ側との調整をして頂き決行されたものです。
20日と24日は移動に費やし、21日は道場見学、観光、練習参加、22日も同様、23日は昇段審査の相手を実施しました。
イワノフ支部長が空港や道場までの送迎、観光の案内など終始対応して頂きました。さらに通訳の手配や、最終日はクルーザー船でのお別れパーティーなど至れり尽くせりの対応をして頂きました。
(コーチ陣との夕食からスタート。ウォッカ飲む量を誤魔化してたら「お前はスポーツマンだ」と言われる。田中先輩は「侍」らしい)
自分からは、下記の点を中心にレポートさせて頂きます。
1、練習内容
2、ウラジオの空道熱
3、海外支部との交流
1、練習内容
2日間所謂、選手クラスに参加しました。
彼らの練習を見ていて、
・基本の動きの反復
・空道の独自の練習
に彼らの強さの源であると感じました。
練習に参加する前は、ガチガチに組手をやっているのかと思ってましたがそうではなく、組手の本数はかなり少ないです。
2日中1日しか組手は行わず、それも3本しか実施しませんでした(時間も1.5~2時間です)。
その代わり、反復練習が多く、ランニングから始まり、マット運動、反復練習と続きます。
反復練習の内容も特別なことを実施しているわけでなく、ステップイン→パンチ→ステップバックを繰り返すなど、よくある動きの反復です。
また、パンチを打った後にそのまま道着の背中を持って投げる動きなど、空道特有の動きの練習も実施していました。
反復練習自体はそこまで楽しい練習ではありませんが、つまらないが必要な練習を愚直にやっている姿は見習うべきものがあります。
また日本では、稽古の中で、柔道の練習や柔術の練習を実施することもありますが、それが空道に生きる技術なのかは、見直さなけれななりません。
2、ウラジオの空道熱
少年部で少し技を披露してくれと言われたので、技をレクチャーした後、少年部の子達一緒に練習をしました。
少年部の子達の練習風景や目を見ていると、ウラジオで空道が人気スポーツであるということが良く分かりました。練習が終わった後も、残って筋トレをしたりと凄くモチベーションも高いです。
ウラジオ本部の道場生は450人いるそうです。他の道場でも200人や300人など多くの道場生がいます。
選手達を見ていても、まるで生活の一部の様に練習している姿が印象的でした、選手に空道のことを聞くと「趣味」とか「趣味みたいなもの」と言います。(指導をしている選手もそう言っていたのでニュアンスの違いはあります)
これだけ、空道熱があるのも、空道が国家の競技として認められ、知名度・人気があることが大きいと思います。
知名度の広め方は色々あると思いますが、未だに柔道+空手と説明している日本の現状をみると羨ましいと感じます。
如何に「自分は空道をやってます!」と自信を持って言える環境を作れるか(言えるメンタリティを作るのが先かもしれないが)が、これから課題だと思いました。
3、海外支部との交流
試合だけやってると、相手選手と絶対話さないし、仲良くもしたくなく、若干憎しみさえ持ってしまうわけですか(自分だけか!)、一緒に練習するとすぐに仲良くなれます。空道を通して、各国の人たちと交流できることこそが、空道を学ぶ醍醐味の一つだと思います。
東塾長の海外支部拡大の方法の賜物だと思いますが、世界規模で言えば空道はどんどん競技人口で増えている一方で、良い意味で牧歌的なオープンな雰囲気があります。
多分、トップの選手でなくても、練習したいといえばどこの国でも喜んで受け入れてくれると思います。
我々は空道という強力なコミュニケーションツールを持ってますので、日本の塾生の方達には臆せず(必要な許可を得たうえで)海外支部に遊びに行って欲しいと思います。それこそが、今の時代における「人と結びて友情を体す」ことだと心から思いました。(上手くまとめた!)
(昇段審査。その場で組手の前に全員で体力チェックを実施する。)
(ウォッカ飲んで海に飛び込むと言い出した時は冗談だと思った。)