2022アジア空道選抜選手権・秋期全日本空道ジュニア選手権 大会レポート

2022アジア空道選抜選手権九州沖縄地区予選・2022全日本ジュニア選手権九州沖縄地区予選・

第58回大道塾 九州・沖縄・中四国交流試合リポート

2022年10月2日 福岡県朝倉市の甘木武道館にて2022アジア空道選抜選手権九州沖縄地区予選・2022全日本ジュニア選手権九州沖縄地区予選・第58回大道塾 九州・沖縄・中四国交流試合が開催された。今回、アジア空道選抜選手権予選出場者は4名と寂しい限り、今後のチャレンジ、出場選手の増加を期待したい。といって広島中央支部はどうなのだ、となると予選参加者は今回0名、何かと理由はあるのだが、実は広島では選手層のベビーブーム、赤ちゃん誕生が続いたことも今回の出場見合わせに影響したのかもしれない。

 

地区予選、出場者は少なくとも見ごたえのある試合、230以下は名古屋北から来襲の小柴選手を筑紫野の古豪巻が迎えうつ形、ワンマッチということで二回の試合が組まれたが、いずれも本選引き分け延長突入という接戦、間合いを生かしたバランスの良い戦いで巻の猛攻をしのぎ、2戦とも小柴が延長を制した。240以下は筑紫野の豊田と那覇支部の稲嶺、二戦とも寝技に勝る豊田が腕ひしぎで一本を取る。特筆すべきは、那覇の稲嶺50歳での挑戦(巻も51歳での挑戦!)、敗れはしたが動きはパワフル、生涯武道の一つの見本があった。

 

シニア格闘ルール、3名の総当たり戦、筑紫野の松尾、気が付けば危なげなく優勝を飾った。内田、水落の戦いぶり、試合に向けた研鑽を感じさせるものがあったが、一層の精進を期待したい。体格に勝る両名を下した松尾は見事。

 

シニア空道ルール、ここは九州、シニア指数差37(体力指数差15,年齢差12)の戦いが実現、キック・柔術経験のある白帯野原(那覇 177㎝+80㎏-aged46)と栗橋(広島中央 165cm+67kg-aged58)の二戦。率直な話、審判長として指数差に一抹の懸念はあったが、試合が始まれば熱戦、リーチ、寝技に長がある野原が二戦を制したが、二戦目小柄な栗橋が仕掛けた巴投げで野原の体が宙に浮いた瞬間(投げきるまでには至らず。)、今大会で最も歓声が上がった。栗橋は今大会出場最年長者であったが、勝利には至らず。

 

今大会、最初の見通しでは、午前中に終了することとなっていた。ところが、ふたを開ければジュニア選手が多数の出場(64名)、とうてい午前では終わりきらず、午後4時近くまでの大会開催となった。ジュニアの戦い、ここでは特に詳しくは述べないが、技術的に高度な、空道ならではの技、技の展開がしばしば見受けられ、大変に勉強になった。それと、(自分の感情をしっかりコントロールしなければならない、というのが本来とは思うが)試合に負けて悔し泣きをする選手が少なからず見受けられたのが印象的だった。確かに泣くのを我慢する、感情をコントロールすることは大事と思うが、負けたことを悔しがるというのも大切なように思えて、「そういえば選手のころは、試合に負けてもなんかのほほんとしてたなあ。」と、ちゃんと悔しがっていなかったことを何となく反省しました。

 

いまだ収束にいたらない新型コロナ状況にあって、感染予防に留意しつつ奮闘した選手諸君、スムーズな大会、試合運営に尽力した審判団スタッフ一同、気持ちよい観戦マナーで大会運営に協力された保護者のみなさん、ご多用のところご臨席、観戦いただいた朝倉市空道協会会長渡辺つよし先生に感謝の意を表して、今回の報告を終わります。

広島中央支部 村上智章