2018.10.24   ギリシャ遠征レポート 住友電工空道同好会 責任者 山田壮

始めに。

7月下旬。
塾長から一通のメールをいただきました。
「10月にギリシャで指導・審査をやるんだが、お前行けないか?」
すぐ様仕事の調整をつけ、いざギリシャへ!と相成りました。

ここで、業務の都合をつけるにあたって協力いただいた会社の同僚の皆様、留守を守ってくれた家族、そして快く送り出してくださった道場生一同に感謝御礼を申し上げます。

塾長から「外国育ちの国際派空道家」といわれている私ですが、マレーシア出身、台湾育ちで、実はヨーロッパへ行くのは初めてです。

英語がどれだけ通じるのか、ギリシャ語をちゃんと勉強すべきなんだろうかと不安になっているうちにあっという間に遠征の日となりました。

10月12日(金)

朝10時に成田空港に集合してチケットを配られ、12時15分の便でいざギリシャへ。
ギリシャ到着時間は現地時間の22時45分。時差が6時間あるので、16時間30分の長旅です。
9時間半のフライトを経て無事第1目的地のモスクワに到着しました。私は(空道家として恥ずかしいことに)初めてのロシア上陸となりました。
トランジットで(全然読めない)メニューを見ながら前祝いをして、いよいよギリシャへと向かいます。

英語で併記しているのと写真付きなのでわからない事はないです。

飛行機に乗ると長旅の疲れかウトウトと・・・ふと気が付くと、まだ飛行機は出発していません。
「あれ、寝てなかったのかな?」
と時計を見ると出発時刻を1時間ほど過ぎていました。
するとアナウンスで
「マシントラブルが発見されたので1度降りてください」
との事。
ぞろぞろと降りて、今度はロビーで1時間待ち!
日本なら2、3分の電車の遅延で大問題となるところですが、ここはロシア。
むしろ皆で
「飛行中にトラブルが発生しなくてよかった」
と安堵するのでした。

結局アテネに到着したのは25時を過ぎた頃でした。
今回のギリシャの責任者であるジョージ氏と合流し、そこから80㎞先のホテルを目指します。
80㎞もの距離なのに、車で1時間足らず。
大阪なら80㎞といえば2時間は必要なのですが…ジョージの高速運転のおかげで早々に到着することができました。

10月13日(土)

さて、翌日8時に集合して朝ごはん。
ホテルの朝食は日本と同じくバイキングなのですが、とにかく量が多く、味も最高でした。
特に野菜、果物の味がしっかりしており、ここでがっつりと栄養を補給します。

一息ついて10時からまずはセミナーです。

セミナーの前の集合写真。車で10分ほどのところなので、道着で向かいます。

準備運動、基本稽古、そして3組に別れて移動・投げ・寝技を行いました。
元々伝統派空手の経験者が多いだけに足は高く上がり、突き蹴りの切れ味も悪くはないのですが・・・ガードが大きく下がる、一発一発突き出した状態で(ガードに戻らず)静止する、と言った、他流経験者にありがちな問題点も散見されました。
しかし一番の問題点は何より私…これまでの遠征は選手として参加、指導は二の次で来たところに塾長から
「準備体操、基本は壮、お前がやれ」
の指示に久しぶりの英語での指導も相まってドタバタになってしまいました。

稽古前の1シーン。空手の黒帯が多く、柔軟性等はとても高いものがありました。

諸先輩にご協力いただいて何とか指導を終え、お昼を食べて遠征の大ベテラン小松支部長に相談し・・・
昼からの指導を改めて挑戦です!
午後は午前中の復習+移動、投げ、寝技と受け返しで、私は基本の後、神山支部長と受け返しの指導を行いました。
インドでの指導を思い出すに、ポイント制の競技の経験者は「受けて返す」と「連続攻撃」が苦手な場合が多く、今回もその例にもれずに受け返しのニュアンスがあまり伝わりませんでした。
そこで、大ベテランの神山支部長にご協力いただき、受け方や返し方を丁寧に指導させていただきました。
神山支部長の受け、体裁きは失礼ながら60前とは思えない正確かつ迅速なもので、後に帰路でも言われた通り、空道の基本・移動をやりこむ事の重要性を改めて認識させられました。

ちなみに塾長の私の指導への評価は

「ましになったな(笑)」

でした。

17時半に指導を終えるといったんホテルに戻ってシャワー・着替え、その後は会食です。
本日のセミナーに参加された生徒とジョージ夫妻との交流パーティーとなりました。
ギリシャは日本と違って「まずは生!」ではなく、最初からワインで乾杯。
空道のセミナーの「必修科目」である飲みニケーションで交流を深めました。

10月14日(日)

審査前の記念撮影。青い道着を着ているのがGeorge氏

 

朝起きてたっぷりの朝食をいただいたら、本日は午前中が基本・移動・投げ・寝技の審査・指導午後が組手審査です。
1日経って、皆の基礎を見ると・・・ある程度形にはなっているけれど、まだまだ日本の黒帯には及ばないレベルでした。これからの修練に期待したいところです。
午前の指導を終えると、日本の中学・高校生くらいの子達に指導を求められました。
「私はこうやって受けるけど、これであってる?」
「どうしてこうやって打つの?」
と少年部クラスの子達が細かに空道の技術を学ぼうとする姿勢は非常に頼もしく、彼らが20代になった暁にはギリシャが空道大国になる日が来るのでは…?と期待に胸を躍らせました。

ちなみに塾長の私の指導への評価は

「3回目だからか、前回、前々回よりはましになったな(笑)」

組手については伝統派の癖が抜けきらず、どうしても打撃を打ち抜けない受験者が多くみられました。
しかし思い切り打ち抜けた受験者については、下地もあるため、強烈な打撃となり、一部負傷された方も見られました。

何れにしても高い身長にばねの効く身体は、今後ヨーロッパでギリシャチームが脅威となる可能性を十分に感じさせるものでした。
また、選手以外でも50代、中には病気を押して挑戦する60代の受験者もおり、生涯武道として空道を学ぶ姿勢が見て取れました。

多くの受験者が当日中のフライトで帰ってしまったため、恒例のさよならパーティーはジョージ夫妻とのささやかなものになりました。

いつものホテルのレストランで乾杯をして、その後はウィスキーバーでもう一回の乾杯。
日本ならこの後カラオケ、ラーメンと続くのですが、残念ながらギリシャの夜は早く、大道塾では異例の日が変わる前の解散となりました。

10月15(月)

早朝迎えに来てくれたGeorge支部長に連れられて、空港に向かう途中、300の舞台にもなった有名なコリントス運河に寄りました。

バンジージャンプもできるこの運河、高さ約30m(小松支部長調べ)。2年後のワールドカップをギリシャで行いたいというGeorge氏に、塾長は
「負けたやつはここからバンジージャンプだな(笑)」
との事でした。

総括

今回のギリシャだけではなく、世界各国の武道家、格闘家からの「空道を学びたい!大道塾を学びたい!」というオファーが多数あります。
実際道場にも、海外から来られ、短期・長期問わず、入門して稽古を重ねる方々が多くいらっしゃいます。
今回ギリシャの受講者に理由を聞くと礼節を重んじ、生き方にもつながる武道の中で、特に実戦的で現代の総合格闘技に対抗できる実力があるからだ、という回答をいただきました。
共すれば形骸化しがちな武道でありながら、空道は他流と切磋琢磨し、実戦で磨かれた戦闘力を持ちながら、武道の最も大切な人格形成の道を持っている貴重な武道であるところが、世界に広まりつつある理由なのではないでしょうか。
今回、4度目にして初めて、選手としてではなく指導者としてセミナーに参加させていただき、教える事よりもむしろ教えられる事が多い5日間となりました。
「できる事と教えられる事は違う」
「肝心要の事を伝える難しさ」
「英語で柔軟体操を教える大変さ」
「ギリシャでも女性の方が男性より強い」
以上の反省と自分への備忘録をもって、今回の遠征レポートを終わらせていただきます。
東塾長はじめ、狐崎支部長、神山支部長、飛永支部長、渡邊支部長、小松支部長、大変お世話になりました。
今後ともよろしくお願い致します。

押忍

住友電工空道同好会  責任者 山田 壮

2018.10.24   ギリシャ遠征レポート 浦和/北本/大宮西支部長 渡邉慎二

ギリシャ遠征レポート

10/12(金)より16(火)までギリシャ遠征に行ってきましたので、そのご報告です。

最初にこの話をいただいたのが、7月の後半。「ギリシャのアテネで新しく支部が開設されるので、セミナーをやりに行くことになった。誰か協力者を求む」とのこと。

関東地区運営委員長として、各支部長あてに連絡を入れるも、色よい返事は皆無。(泣)

責任を感じて、、、という訳だけでもないのだけれど、私自身、「そういえば、しばらく海外には行けてないなぁ」(※前回は3年前のモンゴルでのアジアカップ)という感じだったので、渡邉家最高師範に平身低頭し(笑)、参加の許可をいただいて、行ってきました。

例によって超長文のレポートとなっておりますが、「渡邉支部長のレポート好きです」と言ってくれる人も何気に多いので(本当か?:笑)、調子に乗っていつものように書きますから、読まれる方は「ご自身で参加した気分」で読んでくださいね。

このレポートを読んで「俺も海外遠征に行きたい!!」って思ってくれる人が一人でも多く出てくれますように。

 

10/12(金)

朝6:45に家を出て、7:00に大宮駅前発のONライナーで成田へ。少し渋滞はあったものの定刻通り9:00に空港着。今日の集合時間は10:00だからかなり早いのだけれど、ちょうどよい時間の便がなかったので、、、。

ネットで事前予約していたモバイルWifiの受取口がなかなか分からず、空港内を右往左往したものの(苦笑)、無事ゲットし、皆を待つことに。

10:00、トラブルなく全員集合。今回の遠征メンバーは東塾長以下、狐崎支部長、神山支部長、飛永支部長、小松支部長、山田(壮)同好会長に私の計7名。

12:15アエロフロートに乗り、中継地であるモスクワへ向かう。約10時間のフライト中は、通路側の席だったのを幸いに、ちょくちょく席を離れて、ストレッチ。偶然だったけれどストレッチジーンズをはいてきてよかった~。

ほぼ定刻通り、、、だったのかな?! 無事モスクワ到着。で、トランジットに約2時間半。

18:40にギリシャに向けて、さぁ出発、、、のはずがいつまでたっても飛び立たない。何がどうしたのかと思って待っていたが、最終的には一旦搭乗した機体から、また降ろされる羽目に。どうやら機体に異常が発見されたらしいけど、この後いつどうなるのか不明。何もできずにただひたすら待つ。「まぁ、飛んだ後で異常が見つかるより、まだいいか?!」と納得させるしかないね?!(苦笑)

結局、用意された別の機体に乗り換えて(?)、無事ギリシャはアテネの空港に着いたのが、予定よりも1時間半遅れ、、くらいだったかな?! 午前0:00を回っています。既に、家を出てからほぼ24時間経過。

で、ようやく着いたと思ったら、宿泊先はアテネ市内ではなく、ここから更に80km先だと言う。マジか?!orz

ほとんど他に車の走っていない高速道路を推定速度130-40km/hでかっ飛ばすこと約1時間。今度こそ、ようやくホテル着。

暗い中で見ても、何かずいぶんオシャレな感じ?! ちょっと大道塾らしくないって思ったり(笑)

ツインルームに二人一組で宿泊、、、の予定だったけれど、私と飛永さん、小松君と山田君のペアはツインが取れずにダブルだと言う。ひぇ~?! でももう何でもいいから、とにかく早く休みたい。

でも実際部屋に入ったら、Wベッドの他にもう一つ、ちゃんとシングルベッドが追加で置いてありました。良かった、良かった。「恨みっこなしよ?!」とじゃんけんの結果、私はWベッドをゲット。

改めて部屋を見ても、やっぱりオシャレだな~。でもシャワー室の扉は閉まらないし、トイレではペーパーが流せない。orz ギリシャでは下水事情が悪いので、使ったペーパーは流さず、備え付けのダストボックスに入れるのが一般的だと、「地球の歩き方」にも書いてあったけれど、、、う~ん、やっぱ嫌だな(苦笑)。

(※ちなみに今回の遠征中、気を付けてはいたけれど、こういうものは習慣的に無意識でやってしまう行動なので、「ついうっかり」ペーパーを流そうとしてしまったこと、数度、、、。その度、そのペーパーを素手で(!)取り出すはめになりました:大泣。)

シャワーを浴びて、就寝できたのは3:30くらい。家を出てから約27時間の長旅でした。疲れた、、、。orz

ホテルの室内の様子。
ホテルの外観。とてもオシャレです。

 

10/13(土)

7:30起床。睡眠時間は約2時間。残りの2時間は眠れずに悶々としていただけ。海外に来るといつもこんな感じですね。ワクワクドキドキ興奮しちゃって。ちなみに昨日の日本でも一睡もできませんでした。遠足前の小学生みたいですね(笑)。途中の機内でも、1時間くらいはうつらうつらとしていたけど、基本ほとんど寝ていません。これは眠れなかったのでなく、寝ないようにしていました。ここで寝ると時差ボケに苦しむことになるのでね。

ま、そんなこんなで二日間合計の睡眠時間が約3時間。身体は少ししんどいけれど、気力は充実。

8:00、ホテルに隣接するレストランへ。明るいところで見ると、やっぱすごいオシャレなホテル。撮った数枚の写真を家族ラインに送ったところ、娘が「え~~~~オシャレすぎる。インスタ映えどころの騒ぎじゃない!!」と大興奮していました。(笑)

ともあれ食事。レストランはオーシャンビューのなんてハイソな雰囲気(笑)。食事自体はよくある感じのバイキング形式なれど、食べ物美味い。チョ~美味い!! 特に野菜が新鮮で美味い。ただの生野菜にオリーブオイルとビネガーをかけただけのものが、こんなに美味いなんて、感激、、、と言うかちょっと衝撃?!

ホテル隣接のレストラン。こちらもとてもオシャレ。

レストランから見えるオーシャンビュー。
ホテルのバイキング。朝からがっつり食べました。

9:40、ホテルからセミナー会場に向け、出発。グーグルマップで調べたところ、この辺はルートラキという都市らしい。ホテルの名前も「ルートラキ・ポセイドン・リゾート」だ。もうちょい先に行くとコリントスという有名な観光地がありますね。

ちなみに大道塾の遠征っていつもこんな感じですね。行きと帰りの飛行機の便が事前に知らされるだけで、どこに行くのか、どういうスケジュールになっているのかも、参加メンバー皆よくわからないままという。(笑)

15分くらいも車で走ったかな?! 「BMW」の名前が冠してある体育館に到着(命名権でも買っているのかしら???)。

ルートラキの位置を示す地図(グーグルマップより)
セミナー前にホテルにて。真ん中の大柄な人は送り迎えをしてくれた方(名前は忘れました:笑)。その隣の方はブルガリアのディンコ支部長。

で10:00過ぎ、セミナースタート。今回、ギリシャ全土(とブルガリア等の周辺諸国からも?!)集まった参加者は約150人。 糸東流、松濤館流等の伝統派空手の人たちが大多数に、フルコンカラテや柔術の道着を着ている人も2割くらい、、、だったかな?! かなり大規模なものになりました。ちなみにギリシャの伝統派空手は、ジョージ・タナスという世界チャンピオンがいたこともあり、結構盛んだと伺っております。もう一つちなみに、今回のセミナー主催者である新支部長のお名前もジョージですね。なんかギリシャではメジャーな名前なんでしょうか???

セミナーに集まってきた人たち。伝統派の黒帯を中心に約150名。

 

余談はさておき、東塾長からの挨拶と私達指導員の紹介の後、実技スタート。

まずは全体での基本、、、だけれども、伝統派の方たちが多いので、予想どおり、両手を挙げて構えさせることすら難しい。orz  狐崎支部長、神山支部長は慣れたもので、すぐに列に入って、手取り足取り(?)、直接指導。私もそうしたほうがいいか?! と一瞬考えるも、それでは前で手本を見せるひとがいなくなってしまうので、そのまま居残り。模範演武(?)をしつつ、前から3列目くらいまでの人をターゲットに時々声掛け指導をしました。

セミナーでの私の指導の様子

あまり「ちゃんとできている」とも言い難い感じなれど(泣)、一通り、基本のパンチと蹴りの稽古が終了。で、今日はここから「打撃」、「投げ」、「寝技」の3部門に分かれて、個別のテクニックセミナーを実施する形とするそうな。あれま、珍しい。今日は合宿形式で進むのね?! と思った次の瞬間、塾長から声が掛かる。

 

「慎二!!」

「押忍」

「寝技だ。」

「押忍?!」

「寝技の指導をやれ。パスガードからだ。」

「お、押忍!!」

 

あちゃ~っ。ギリシャに来る前、いろんな形のシミュレーションをして、セミナーで使うことになりそうな英語を確認してはいたものの、この状況は想定外だった。orz

しかも先ほどまでの進行で分かったけれど、何気にギリシャの人には英語が通じなくて(英語が理解できる人が4割くらい?)結構苦労しそう。ただでさえこちらは怪しい英語なのにさ?!(苦笑)

(ちなみに宇戸さんという日本語、英語、ギリシャ語のトリリンガルの日本人女性が1名、通訳としていてくれてたんですが、当たり前ですが計150人の3グループを相手にするのには、一人じゃ足りな過ぎて、、、。orz)

また先述の通り、今回のセミナーには「寝技経験ゼロの空手の人」と「ブラジリアン柔術経験者」とが参加しています。その両者を一緒くたにして、寝技を指導するというのは、これはかなり過酷な任務。(笑) 「さぁ、これはヤバいぞ。どうしよう?!」と、脳がフル回転を始めます。

まず「何を教えるか?!」だな。一口に「寝技」といっても、本来、空道の理念的には、「寝技の展開にならないよう努める」べきだし、護身術としての側面にスポットを当てるのなら、「立vs寝」を考えなければならない。競技としての部分で考えれば「寝vs寝」のシチュエーションだろうけれど、ただ寝技をやるだけでなく、そこに打撃を組み合わせて「柔術的な寝技の攻防にならない攻防の仕方」を工夫する部分が「空道の寝技」だろうしなぁ。でもそもそも柔術的な寝技の基本ができない、分かっていない人間に対して打撃ありの寝技の攻防なんて教えられないか?! 塾長からのオーダーは「パスガードから指導しろ」とのことなので、通常の競技試合の中での柔術的な「寝vs寝」の攻防を教えるということでOKかな??? 瞬間にバババッとそんなこんなのいろいろなことを考えていると、幸いなことに、「せっかくなので、自分の経験がないグループに参加して勉強してください」とのアナウンスが入って、結果、私のグループに集まった人たちは皆、伝統派空手の道着を着ている人たちになりました。いや~、何か命拾いをしたような気分。ちょっと一安心。(笑)

でも一応、念の為、最初に「今日はvery basicな柔術の技を指導します。空手やキックボクシングのようにstrikingをして、柔道のようにthrowingをして、そして柔術のようにground fightをするのが空道ですから」と断りを入れて、皆の反応を伺う。それに対して、「うんうん」と納得の模様で、「何だよ、そりゃ?! そんなつまんねぇ内容かよ?!」というような反応もなかったので、よし、OK。これでGo!!

「何を教えるか」の基本方針さえ決まってしまえば、その具体的内容とそれを「どう教えるか?!」もすぐ決まりました。チョイスしたメニューは、a)インサイドガードからのパスガード2種、b)横四方からの極め技2種、c)横四方に対し、エビによるエスケープでガードポジションへ、d)ガードポジションからのスイープ2種。

パッと見ていただいても分かる通り、そのままこの順番で攻防が流れるようになっています。

あとはe)マウントからのエスケープまで行ければ攻防が一周して、そのままスパーの形までもっていけたんだけれど、残念ながら時間切れ。

でも全体を通じて、皆、ダレることなく、テンション高めに楽しんでもらえていたようなので、良かったです。ホッ。

セミナー終了が13:00くらいだったかな?! いったんホテルに戻って昼食、、、だけれど、この後、また15:00から2回目のセミナーが待っている。のんびり食っている時間もない。慌ただしいね。(苦笑)

と言いつつ、結構がっつりと食べてしまいました。だって本当に美味いんだもの。これまでセミナーやら試合の審判やらで、いろんなところへ海外遠征に行ったけれど、食べ物はここギリシャが一番だなぁ。チョ~、満足。生野菜も美味しかったけれど、焼き野菜も美味しいですね。

で、午後のセミナー。

準備体操の後は、大道塾の通常スタイルで、パンチはジャブから肘まで通しの号令での基本稽古。2回目なので先ほどよりはましとは言え、全然できていないんだけれど、このまま流していいんかしら??? 時間の制約もあって仕方ないとは言え、これじゃ「基本が大事」っていう部分は伝わらないよなぁ、と思ったり。

形(カタ)を廃止した大道塾において基本や移動っていうのは、大道塾における形であって、、、で「形から入って自在に至る」というのは、日本文化の特徴というか本質の一つだと思うんだけれどなぁ。で、武道というのは紛れもなく日本文化の一つであって、であれば大道塾が武道である、日本の文化の一つであるとの主張があるのならば、もうちょっとこの辺は何とかならないんだろうか??? う~ん???

指導の最中、そんなこんなを考えていたら、あっという間に基本終了。で、また午前と同様、3グループに分かれての個別セミナーを続けますとのこと。いかん、いかん。自分の仕事に集中、集中。

「さっきの続きをやろうかな?!」と考えていたら、「午前に習ったのとは、違うところに行きましょう」とのアナウンスが。そして私の前に来たメンバーの1/4くらい(?)は柔術着を着ているし、、、。orz

さぁ、今度はほんとに困ったぞ。何をどうするか、もう一度頭をフル回転させるも、出てくる結論は同じ。1/4のメンバーのために、3/4に泣いてもらうわけにはいかんだろうな。やっぱり柔術のベーシックを教えるしかないか!?

覚悟を決めて、午前同様「今日はvery basicな柔術の技を指導します。空手やキックボクシングのようにstrikingをして、柔道のようにthrowingをして、そして柔術のようにground fightをするのが空道ですから」と宣言(←今回は午前と違って、どう反応されても知ったこっちゃないわという気分:笑)してから、寝技セミナースタート。

チョイスしたメニューも、午前同様、a)インサイドガードからのパスガード2種、b)横四方からの極め技2種、c)横四方に対し、エビによるエスケープでガードポジションへ、d)ガードポジションからのスイープ2種。今回は基本稽古を流した分、まだ少し時間があったので、加えてe)ガードポジションからのスイープをもう1種類。さらにf)マウントからの肩ブリッジを使ったエスケープ。

寝技が初めての人の為に「寝技の攻防の流れがわかる」ように技のチョイスをしたことは、先にも書きましたが、もう一つ、これらの技のチョイスは「動きや技の原理原則が分かるように」という理由もありました。 a)のパスガード2種は、まったく違うものではなく「一見違う技に見えて、実は同じことをやっている(=相手の脚のロックを切って、その脚をつぶして、上体に攻めあがる)」もの。それからd) e)のガードポジションからのスイープ3種は最初の技を外された場合のテクニックが2番目のもの、それがうまく決まらない場合の対処が3番目の技、といった具合にリンクさせています。そしてf)のマウントからのエスケープも含めて、「下のポジションの人が上のポジションを取り返すテクニック」として考えれば全部一緒なので、先に習ったd) e)と同じ理論、原理原則(=右手と右脚を殺して、右に回す)で対処できることを説明。

これは私の持論なのですが、普通の指導者は個々の技をそのまま、並列して教えてしまうんですね?! すると「群盲、象をなでる」といった感じになってしまう。そうではなくて、まず全体像を説明する。その上で各技がそれぞれ全体像の中のどういう位置づけになっているのか、それを説明しつつ、個別の技を説明する。別の言い方をすれば、技を一つ一つ個別に教えるのでなく、体系づけて説明する。それができるのが優秀な指導者だと思います。

今回の指導内容は、何度も言っている通り、とても初歩的、基本的なものばかりだったので、柔術の経験者にとっては、それぞれ「あ~、もうそんな技は知ってるよ」というものばかりだったでしょうが、こういった風に原理原則に基づいて体系的に指導された経験はあまりないのではないかなと、ちょっと自画自賛。(笑)

頑張ったかいあって、指導終了の際には、(柔術の人たちからも含めて)こちらが戸惑うくらいの熱心で長い、大きな拍手をいただきまして、、、。押忍、ありがとうございました。恐縮です。

そんなこんなで午前、午後とも自分のパートの指導は上手くいってホッとしましたが、参加者と組手稽古(=マススパー)ができなかったのは残念でしたね。ご存知の方も多いと思いますが、今の私の組手スタイルは自身の創意工夫により「あれって古武術ですか?! それとも伝統空手ですか?!」と言われるような、一種独特のものになっています。なので(一見or表面的には)似たスタイルの伝統派空手の人たちとお手合わせをして、自分のやっていることがどこまでどう通用するのかを試してみたかったなぁ。

午後のセミナーも無事終了し、ホテルに帰って一息。その後、歓迎パーティーのレストランへ。

着いてみたら、、、うわっ、すごい大人数だな?! 先ほどのセミナーのほとんどの人が居残ってる模様。

超強烈なギリシャ酒(※おそらく「チブロ」という酒。ワインを作った後の搾りかすを蒸留して作るもので、アルコール度数は約40度)で乾杯の後、食事を楽しむ。スプラキという串にささった肉料理がメイン。これも美味しいね。

画像中央のグラスに入った透明な液体が(おそらく)チブロというギリシャの蒸留酒。

近くの席に座った女性は、元松濤館空手の世界チャンピオンだそうで。よく分からないながら、耳に入る情報をまとめると、たぶん「船越義珍カップ」で優勝した経験があるということらしいです?! (※日本に帰ってからいろいろとネットで調べてみたけれど、残念ながら確認できないまま)。で、そのまま話を聞いていると「金澤先生」だとか「村上(学)先生」だとか、あるいは「拓殖大学」だとか、興味深いワードもいろいろと飛び出して。

その昔、1990年代の末から2000年の頭、ギリシャの空手連盟(※もちろん伝統派)が中心になって「2004年のアテネオリンピックで、パンクレーションの名称で空手をオリンピック競技としよう」という運動が起こったことがありました。それが日本に入ってきたとき、窓口になった(?)国際松濤館連盟宗家の金澤弘和先生は「東君、これはそっちが本職の世界の話じゃないかね?!」と大道塾に話を振っていただいて、国際松濤館と大道塾、両者協力体制によりパンクレーションの推進普及運動に関わったという時期がありました。で、その際、私も金澤先生と村上さんにはご面識を得ていまして。また第一回の全日本パンクレーション選手権の中量級の優勝者は私の生徒(※飯島進弐段)だったりします。それから私自身、空手部ではないとはいえ、一応(?)拓殖大学出身だし、、、。

まぁ、そんなあれやこれやの話もこちらから振ってみたかったけれど、残念ながら込み入った話をできるほどの英語力がないし、それ以上に疲労故(先に書いたように、ここ二日間の合計睡眠時間が3時間:笑)、英語でコミュニケーションをとり続けるエネルギーも残っていなかったので、そのまま話を聞いているだけで彼女との会話は終了。今度来るときはポケトークみたいな自動翻訳機を借りてこようかしら?! どんなレベルで翻訳してくれるか分からないけれど、少しでも助けになればまた違うかな???

もう一人、このパーティー中に話をしたのが、前述の、通訳をやってくれていた宇戸さんという日本人女性。糸東流のマークの付いた道着と黒帯を締めていたので、てっきりセミナーに来たものの、その能力を買われて、通訳の役も急遽やらされるはめになったのかと思っていたら、そうではなくて最初から通訳として雇われてきたそうな。それ故「私もセミナーを受講したい!!」という気持ちを抑えるのが大変だったとか。特に過去経験のなかった寝技については興味津々だったようで、「皆さんがすごく楽しそうにやっているのを傍から見ていて、『私もやりたい~!!』って、うずうずしていました」とのこと。あらら、それはそれはご愁傷様です(笑)。今回は残念でしたけど、せっかくなので、これを機会に寝技も含めた”総合”にもチャレンジしてくださいね?!

「これは常日頃から東塾長もおっしゃっていることですが、、、」と前置きしたうえで、「空手のような打撃系をされている人は間合いが勝負なので、間合いを取ることが習い性になってしまって、普段の人付き合いでも、つい物理的のみならず精神的にも間合いを取ってしまうんですよ」と伝えたら、本人自身、ものすご~く思い当たる節があったようで、彼女の背後に『ガーン!!』という書き文字が見えるくらいに衝撃を受けた模様でした(笑)。

「対して組技系というのは練習自体が人とのスキンシップになるので、そういう部分がなくなるんです」と伝え、更に「でも組技ばかりでもダメです。例えば日本の警官は剣道か、柔道、どちらか習うのが必須になっているんですが、事件の際、暴漢に刺されるのは圧倒的に柔道をやっている人らしいんですね、これは有名な話なんですけれど。なので組技ばかりをやっていて自分に自信を持ってしまうと、悪意ある他者の接近に対しても無頓着になりやすい。だから人間形成の意味でも”総合”っていうのはとても重要なことなんですよ」と伝えるとかなり感銘を受けた模様で、、、。最後にパーティーがお開きとなった際にも、宇戸さん、ススッと寄ってきて「さっき言われたこと、あれからずうっと考えています」とわざわざ伝えてくれました。おぉ、それは良かった。私自身は何ほどのものでもないですけれど、こうやって人の人生に影響を与えられる「何か」を伝えることができるってのは、まぁ幸せな人生だなと、改めて、、、。こういった人生が今送れているのも空道、大道塾のおかげだなぁ。塾長、ありがとうございます。押忍。

ホテルに帰ってからも宴は続き、最初は小松君、山田君との3人で、その後神山支部長も加わり、4人で酒を飲みながら雑談、、、というか激論?!(笑) 噛み合う話もあり、噛み合わない話もあり、、、というかほとんどが噛み合わない話だったような気もするけれど(苦笑)、そもそもが費用と時間と労力をかけてこんなところにやってくるメンバーは、皆「空道愛」「大道塾愛」に溢れている人たちであって、その「愛」の大きさ故に、「空道は、大道塾は、もっとこうあるべきだ」との思いも強いのであって、、、そしてそんなメンバーたち個々の熱い思い、それぞれの信念が「完全一致」することなんかは絶対ないのであって、、、。でも、ものすごく貴重な時間。こういった激論ができるのも海外遠征ならではの魅力だよなぁ、と思ったり、、、。

以下はあくまでも個人的意見ですが、、、私は空道を「武道スポーツ」と定義しています。最近では、東塾長も「空道は武道だ」という言い方が増えてきましたが、私が大道塾に入門した1983年の頃は「格闘空手(当時。今ならもちろん空道)は武道スポーツだ」という表現が多かったように記憶しています。

元はと言えば、超実戦的と呼ばれる北斗旗の闘い、あるいは新進気鋭の武道団体として注目を集める格闘空手大道塾に対して「“武道”は“武術”を通過して出てきた概念である。“武術”とは“ルール無用の殺し合い”の中から生まれてきたのだ。だからルールを決めて試合をする時点でそれらは皆スポーツ競技だ。」とかといったような頭でっかちな(?)批判があって、それに対して「面倒くせぇな。だったら武道スポーツでいいよ。『武道』であり且つ『スポーツ』でもある。それでいいだろ!?」といった感じの、極めて大道無門的な(笑)塾長の反論の造語だったように記憶しているのですが、記憶違いだったらすみません。ともあれ、私はこの「武道スポーツ」という定義が大好きです。

「武道スポーツとは何か?!」と問われれば、その言葉通り「武」と「道」と「スポーツ」ですね。「武」は現実の闘いの場で有効な技術体系。「道」はその道を旅していかに魂が成長するか?自分の人生を豊かにし、人としての成長を目指すもの。そして「スポーツ」は文字通りスポーツ競技の部分。せっかく技を練習し、マスターしたとしても、その習得度合いを健全に測れるスポーツ競技の部分がないと楽しみは半減する気がするし、逆にそれを変な「実戦」に求めてしまう危うさも出たりするのではないかなと。なので、あくまでも個人的意見ですけれど、現代武道にはこの「武」と「道」と「スポーツ」の3要素が必要だと思います。と同時に、ここにはある種の「黄金バランス」があるのではないかと。例えてみれば、女性のBWHのスリーサイズみたいなものでしょうか?!(笑) 世に様々な武道、格闘技がありますが、この「武」と「道」と「スポーツ」のバランスを見た際に、空道ほど美しい黄金バランスを持つものはそうはないんじゃないかなぁ?! というのが私にとっての空道の魅力です。

もちろんその「黄金バランス」は固定されたものである必要はなく、人によって趣味嗜好の差があって当然です。先ほどのスリーサイズの例で言えば、「俺はもうちょっと胸のあるほうが好きだな」とか(笑)、「いやいや、まずくびれでしょ。華奢なウエストこそが萌えポイントですよ」とか、、、すみません、これ、ものすごく分かりやすい例え話だと思うんですが、今の時代、セクハラのなんのと責められそうなので、もう止めます(笑)。話を戻すと、その三つのバランスがいびつになりすぎない範囲で、「武」の部分であったり、「道」部分であったり、はたまた「スポーツ」の部分であったり、個々人により、あるいは同じ個人であってもその時期により、フォーカスする部分に差があって当然ですし、その差は許容するべきものだと思います。

個人的な話をすれば、私は「武」の部分に今一番興味が集中しています。私は現在56歳。年齢を重ねていくと「道」の部分にフォーカスが当たっていく人が多いと思うのですが、個人的にはそこにスポットを当てたくないですね。今、これを読んでくれている多くの皆様もご存知のことと思いますが、この業界には怪しげな「ブドー」の「センセー」が結構多かったりします。で、またそういうセンセーに限って武道(の「道」の部分)を強調して、心がどうとか礼儀がどうだとかにものすごく口うるさかったりします。自分のことは棚に上げながら、、、(苦笑)。個人的には「あぁはなりたくないな」、「ああいう人と一緒にされたくないな」というのが正直なところでして、そういった意味でも「武道」「武道」と声高に叫ぶのには躊躇してしまいます。

もちろんこんな私でも「武道」という部分に関し、こだわり、譲れない部分は持っています。そしてまた同時に、自分自身、「道」という部分では足りないところの多い、まだまだ至らない人間だという自覚があり、そこは本当に反省、改善すべき点なのですが、それでも「そこにスポットを当てたくないな」という感覚が抜きがたくありまして、、、。そういった部分は大事なものであるがゆえに、「スポットを当てて」、「こだわりを表に出して」アピールするのでなくて「透けて見える」程度でいいんじゃないかなぁ、と。

それよりも「道」が透けて見えるくらいの「武」が欲しいです。「武道」は「武」と「道」がつながっているからこそ「武道」なのであって、「武」は「武」、「道」は「道」と、それが別になっているようならそれは「武道」ではないのですから、、、。

と、まぁそんな分かったような、分からないようなことを悶々と考えていたら、今日もまた3時間くらいしか眠れませんでした。(笑)

 

10/14(日)

いつものことなれど、だんだんとレポートの枚数もとんでもないものになってきました(笑)。先を急ぎます。

この日も10:00から午前のセミナー。

ここでは午後の審査会に備えて、まず全員で移動稽古をやって、そのまま全員で「投げ」「寝技」「打撃」のセミナーを受ける形で進みました。やっていないものがあれば不足を補った形になるし、一度やっているものは復習になりますね。

ここでは私は、通訳の宇戸さんに任せっきりにして、全部日本語で説明。いや~、楽でいいな(笑)。相手役をやってくれた山田君もありがとう。

そういえば昨日、3グループに分かれた際には、宇戸さんの姿が全く見えないなと思っていたら、小松君に「私のそばから離れないでください」と言われて、ずっとそうしていたそうな。「英語での指導に自信がなかったので、、、」と言うことだったらしいが、いやいや小松君、それはずるいぞ!?(笑)。

またこのセミナー中、山田君とペアを組んで「打撃」の部門の指導をされた神山支部長の受け返しの動きは、無造作な感じでパパッとやりながらも、その動きは本当になめらかで、目を見張らせるものがありました。先に書いた「”道”が透けて見える”武”」の話とも繋がりますが、見た人に「あぁ、この人はこの技、この動きを身に着けるために、千日も万日も努力を積み重ねてきたんだろうなぁ。そして今でも修練を欠かさないんだろうなぁ。さすがは七段の先生だ」と想像させるに足る動きで、本当に素晴らしかったです。

とりあえず午前のセミナーも終了。後は午後の審査会を残すのみ。さぁ、もうちょっとだ。

「これが受験者の一覧です」と名簿を渡されて、皆で手分けをしながら「あぁでもない、こうでもない」と連続審査の組み分けを実施。少し時間は掛かったけれど、なんとか終了。

一旦昼食を取りにホテルに戻って、例によってパパッと食べたら、また体育館へとんぼ返り。

「さぁ始めるぞ」と思ったら、さっきの名簿は男女混合で書かれて区別されてなかったという、、、。orz しょうがないから慌ててもう一度確認しながら、また皆で手分けしてようやく組み分けが終わったと思ったら、「応募していなかったけど、やりたいからやらせてくれ」って奴が出てきて、また更に一部追加&組み直し。勘弁してくれ~。(泣)

それでもなんとか組み終えて、改めて「さぁ、ようやくスタートだ」と思ったら、今度は防具の用意がないと言う、、、。orzもうこの辺は「海外あるある」としか言いようがありません。(泣)

こんなこともあろうかと思った、、、わけではないだろうけれど、日本からマスクを持ってきていた小松君と山田君のファインプレイ(!!)により、とりあえず一組は確保。それから伝統派空手の人たちがほとんどなので、拳サポとスネパッドは皆持っていて、とりあえずOK。あと足りない分は参加者が持ち寄ってきた、ボクシングヘッドギアやらグローブやらをかき集めて(それでは空道ルールにならないだろとも思うけれど、背に腹は代えられない気分)何とか審査開始にこぎつけました。

審査のレベルはと言うと、、、正直高くはなかったかな?!(苦笑) 何度も書いている通り伝統派空手の人たちがほとんどなので、これまで「当てるな」と教わってきたものを、急に「当てろ」と言われても、そりゃ無理ですよねぇ?! 審査中、何度も「Hit hard! More!!」とか「Full-contact!!」とか指示をしても、全然そうならない。両者、ライトタッチのレベルでしか組手にならず(それじゃあマススパーだよ)、ほとんどの組手審査が引き分けになりました(苦笑)。でもそんな中でも、ジュニアの子は適応が早かったかな?! 現時点ではまだまだだけれど、これから空道スタイルに切り替えて練習を積めば、比較的早めにものになりそうです。後は組手になるとやっぱり柔術の人のほうが強かったですね。組技をやっているとそれだけで体力がつくので、こういうフルコンタクトの揉み合いありの闘いでは、突き蹴りの技術が劣っていても、フィジカルで何とかなってしまう。「格闘ルール」では投げを中心に引き分けに持ち込み、「空道組技ルール」と「寝技ルール」とで勝ち点を稼いで終了するって人が多かったです。

できる限りスムーズに行くよう頑張ったのですが、最後の1人が終わった時間は18:00過ぎ。これも先述の通りにギリシャ全土から集まっていたので飛行機の時間の問題で途中退場する方も多くて、この時点で会場に残っているのは10数名くらいだったでしょぅか?! ちょっと締まらない終わりになってしまったのは、とても残念でした。(泣)

ともあれこれでセミナーの全日程終了。

ホテルに帰って一息ついた後、今回のセミナー主催者であるジョージ支部長とその奥様と一緒に夕食。ジョージ支部長は元々伝統派空手の世界にいた方で、同時にいろいろとスポーツ政治の世界に詳しい方。(詳細はこちら、塾長の速報をどうぞ。http://daidojuku.com/jp/2018/10/15/news-77/

ここでもいろいろと興味深いお話をたくさん聞けましたが、諸事情あって割愛します。(笑)

 

10/15(月)

今日はもう帰国の日。

昼の便までの間、時間も全然ないのだけれど、ほんのちょっとだけ観光を。

最初に書いたように、今回の滞在場所はルートラキと言い、隣にはコリントスという有名な観光都市があるのですが、その間にある運河を見に、連れて行っていただきました。

コリントス運河

これはすごかったです。切り立った崖の長さは6km以上。Wikiによるとこのエーゲ海とコリンティアコス湾とを結ぶ運河は1893年に完成したとのことで、今現在の技術でも大変であろうに、当時の開削技術を考えると、どれだけの大工事だったのか??? 想像するとクラクラしますね。

その後、アテネ方面へ高速道路をひた走ること約1時間。短い時間であってもパルテノン神殿を見ようとしたけれど、やはり道路が込んでいて断念。代わりにオリンピック体育館(?)を見学。

オリンピック体育館(?)外観

ちょうどテコンドーの大会が開催される(された?)そうで、体育館の床には6面の試合コートが、、、。観客席は傾斜が強くて、吸い込まれそうな感じに試合場が見えますね。いいなぁ、くそぅ。いつかここで満員の観客を集めて、空道の大会がやれるようになりたいねぇ。ちょっとそのシーンを妄想したら、武者震いが起きました。(笑)

そしてジョージは、そのまま、この建物内に設置されているギリシャ空手連盟の事務所へ行き、「中を見せてあげるよ」とばかりに私たちを伴ったまま、入室。おいおい、いくら元顔役とはいえ、いいんかしら???(苦笑) まぁでも貴重な体験でしたね。

この体育館には他にカンフーとかキックボクシングの事務所も設置されていて、これらの競技もオリンピック参加の機会をうかがっているし、同時にここに事務所を構えられるのも、ひとつのステイタスなんだろうし、でもやっぱり悔しいな。早く空道連盟も世界各国のこういった場所に事務所が構えられるようになりますように。

最後にもう一つ、オリンピックスタジアムを見学して終了。

体育館内部の競技場の様子
その建物内にあったギリシャ空手連盟オフィスの表札。ちなみにギリシャ共和国の英語正式名称は”Hellenic Republic”であって”Greece”ではありません。なので(読みにくいかもしれませんが)、ここも”Hellenic Karate Federation”。

 

そして一路空港へ。12:00くらいでしたかね?! 無事に到着できたのは。

ジョージ支部長、いろいろとお世話になりました。ありがとうございました。とりあえず世界大会でまたお会いできるのを楽しみにしています。

時間もぎりぎりだったのだけれど、空港内の免税店で何とかお土産を購入。良かった、これで日本に帰れるわ(笑)。いろいろと海外遠征を経験してきたけれど、これほど密度の濃い日程の遠征は初めてだったかも??? 皆様、お疲れさまでした。

東塾長、いつも貴重な経験を積ませていただいてありがとうございます。至らない弟子で申し訳ありませんが、愛する空道と大道塾の為に何かしらの力になりたいと、いつも衷心より願っております。今後ともよろしくお願いします。押忍。

狐崎支部長、お世話になりました。ありがとうございました。セミナーの際、正座するのも辛そうに見えましたが、御身体ご自愛ください。

神山支部長、お世話になりました。ありがとうございました。本文でも書きましたが、セミナーでの動き、素晴らしかったです。私も頑張ります。

飛永支部長、撮影係お疲れさまでした。ありがとうございました。また少年部の指導に関して、いろいろと教えてください。

小松君、熱い叱咤激励、ありがとう。そしていろいろと申し訳なかった。君の期待に応えられるように頑張ります。

山田君、一番若い支部長として、そして(塾長を除けば)今回の遠征で英語に一番堪能なメンバーとして、大活躍だったね。お疲れさまでした。いろいろと助けてもらった部分がありました。ありがとう。

最後になったけれど、留守にしている間、道場の皆には迷惑を掛けました。特に、指導を引き受けてくれた黒帯、茶帯の生徒達にはありがとう。おかげで有意義な時間を過ごさせていただきました。この経験を自分だけのものにすることなく、いろんな形で皆に還元できればと願っています。押忍。

 

浦和/北本/大宮西支部長 渡邉慎二

p.s.

と、まぁこんな感じで今回の「種まき」は終了しましたが、このまいた種が上手く根付いて、芽を出し、花を咲かせ、実をつけてもらう為には、今後「水やり」をやってくれる人が必要でして、、、誰か「1年くらいギリシャに留学したいです」って若い子はどこかにいませんかねぇ??? 少年部から大道塾をやってきて、今、黒帯茶帯を持っているような大学生なんかは、全国どこかにいそうだけれどなぁ。もちろんいろんな問題や不安は数あれど、とにかく行ってしまえば、ものすご~くかけがえのない「人生の財産」と呼べる経験になるのは間違いないんですがねぇ、、、。

2018.10.15   ギリシャ遠征速報②

速報二日目(文:飛永支部長 写真:飛永支部長)

指導2日目、午前9:00amに支部長のジョージが塾長を迎えに来る。

ベンツの2シータだ。

それにしてもこちらの人間はスピードを出す。コーナーでは日本はであまり体験しないGを感じる。

練習場の体育館の壁に映し出される「空道」の文字!横に数字も映し出され、何かあるのかと思ったら「時計」の役割のみだった(笑)

指導2日目、午前中は午後からの審査会に向けての稽古を行う。

基本稽古や移動稽古と次々にこなしていく。

2018.10.15   ギリシャ遠征速報①

速報初日(文:東塾長 写真:飛永支部長)

セミナーの一部。初日の午前中は前半1時間は基本、後半は投げ技、寝技、立ち組手に分かれて指導した。午後は基本のおさらいを30分でし、その後は前日の続き。

夜の歓迎会には多くの塾生が参加してくれ、小松支部長の軽快な“杯の交歓交流”と、渡辺支部長の昼の指導の延長的な理論的トークが受けていた。(二人とも潰れなければいいがと半分心配してたが、そこは2日目を考えてか?目が泳ぐ程度??で切り上げてた。立派立派)

ジョージ新支部長はオリンピックたワールドゲームズ、ユニバーシアード(大学組織のオリンピックのようなもの)などの連絡組織SportAccord(現GAISF)の元理事で、ヨーロッパのスポーツ界の事情通だが「以前から空道に憧れてました。あと10歳若かったなら・・。でも組織面で空道のために私ができることは多いと思いますと」と60歳にして熱い情熱を語り新たな道に飛び込んできた人物。塾長が8月にスイスのローザンヌで開かれたGAISFへの新規加入をする団体のための情報公開会議(Info Day)に参加した折にも同行し、多くの関係者に紹介してくれた。自身もセミナ2日目、午後の昇段審査(伝統派の3段以上約30人!)では若手の黒帯と激しいスパーリングを見せ、元伝統派ヨ-ロッパチャンピオンの片鱗を見せていた(奥さんも女子ヨーロッパチャンピオン!!)。

2018.10.15   2018年全東北ジュニア空道選手権大会レポート

2018全東北ジュニア選手権レポート

関連記事:試合結果

9月24日(月祝) 仙台市武道館にて「2018年全東北ジュニア空道選手権大会」が開催されました。今大会は全日本予選を兼ねない大会だったこともあり、例年よりも出場者が少なめでしたが、東北の各支部・同好会11支部より97名の参加がありました。

今大会は、例年より参加各支部からまんべんなく入賞者が出たことが良かったと思います。まだまだ、全階級の試合をトーナメントで行う事が出来ず、階級によっては試合が組めず出場が出来なかった選手や参考試合やワンマッチのみで終わった選手がいた事に申し訳ない思いです。

地方大会では、毎回審判の人数が確保できず、ほぼ休憩無しで審判を行うケースが続いておりましたが、今大会では支部より随行の審判や、選手の出場の無い支部から審判の協力があったりと、比較的休憩を取りながら審判をすることが出来ました。まだまだ、各独立支部の寄せ集め的なところが大会運営にはありますので、競技団体として今後考えていかなければならないところだと思います。また、今回審判のローテーションに若干の余裕があったためS級の審判で監査を行いました。審判技術が統一されていない場面なども見受けられましたが、講習や反省会など制度でカバーする事も競技団体に求められるところだと思います。

大会では、競技団体や地方連盟としてはまだまだ課題はあるとは思いますが、昼休みなどに支部長や審判が一緒に食事をしたり、とりとめの無い話題に盛り上がったりと交流を深める場としてとても有りがたく感じます。今年は、全日本大会が無いことから、10月28日には「2018年東北・北海道ジュニア空道選手権大会」が開催されます。多くの子供の学びや研鑽の場としての大会が良い形で行われるよう尽力したいと思っております。

ご協力頂きました支部長・同好会責任者、審判の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

仙台西支部 支部長 長田賢一

 

2018.10.13   ギリシャ遠征 塾長による速報

20:30発ということで乗り込んだ飛行機がなかなか出発しない。そのうちに「機体を変えるから一旦降りて下さい」とのアナウンスで、マラ55番ゲートに戻ったが、場内放送では聞き取りにくいから近くのデスクに聞きに行ったが、「私たちにも分かりません。あと10分で49番からまた搭乗してください」としか言わない。と言いながら30~40分待たされて漸く再搭乗。隣の客が「でも海の上でなくて良かったね」と訳の分からない喜び方をしてた泣&笑&怖

2018.10.11   第五回世界大会 第三回強化練習②

第五回世界大会 第三回強化練習

場所:台東区リバーサイドスポーツセンター

日時:2018年10月7日(日)

強化コーチ:稲垣拓一、加藤清尚、小川英樹、能登谷佳樹

参加選手:-230 目黒雄太、中村知大、菊地逸斗、

-240 田中洋輔、曽山遼太、巻礼二、

-250 藤田隆、山崎順也、加藤智亮、安富北斗

-260 清水亮汰、伊藤新太、加藤和徳、押木英慶

-270 目黒毅

270+ 岩﨑大河、野村幸汰

女子-215 作田千代美、小柳茉生

女子215+ 今野杏夏

U19男子-250 鈴木力也

リザーバーまたは強化選手以外

飯田諭、渡邉富紀恵、吉倉千秋、内藤雅子、野田洋正、寺口法秀、小野葉嗣、伊東駿、麦谷亮介、江刺家奨、戸田佳奈子、渡邉憲正、チツァレフタチアナ、熊谷鞠月、小芝裕也、斎藤諒太、松岡陽太(見学)

 

練習内容

・準備体操

・シャドー

・代表選手連続スパーリング(2分×5本)

・小川支部長投げ極め復習

・代表選手連続組技(打撃あり)スパーリング(10秒×5本×5人)

・寝技(投げたところからスタート)フリースパーリング

・フリースパーリング(2分×10本)

・ルール質疑応答

・整列(撮影)

2018.10.11   第五回世界大会 第三回強化練習①

第五回世界大会 第三回強化練習

場所:新宿区コズミックスポーツセンター

日時:2018年10月6日(土)

強化コーチ:稲垣拓一、加藤清尚、小川英樹、能登谷佳樹、森直樹、山崎進

参加選手:-230 目黒雄太、中村知大、菊地逸斗、

-240 曽山遼太

-250 山崎順也、加藤智亮、安富北斗

-260 清水亮汰、伊藤新太、押木英慶

270+ 岩﨑大河

女子-215 作田千代美、小柳茉生

女子215+ 今野杏夏、大谷美結

リザーバーまたは強化選手以外 飯田諭、三木善靖

 

練習内容

・準備体操

・シャドー

・スパーリング(2分)

・小川支部長による投げ極め復習

・組技(打撃あり)スパーリング(10秒)

・ルールについて質疑応答

・フリー練習

2018.10.9   2018第51回大道塾九州・沖縄・中四国地区交流試合レポート

2018 第51回 大道塾九州・沖縄・中四国地区交流試合

関連記事:試合結果

2018年7月西日本豪雨、絶え間なく日本列島を襲う台風群、そして北海道地震と今年は自然災害の発生件数とその影響が特に記憶に残る年となるのかもしれない。震度6弱程度の地震は日本列島のどこでも起こり得るというのが政府の見立て、この国に生きるものとして、武道家として災害、危機に対して、その察知ならびに適切な対処ができるよう、日頃から備え怠りなくを心掛けたい。

 

9月23日、とびうめアリーナにて開催された「第51回大道塾九州・沖縄・中四国地区交流試合」。幸いにして天候に恵まれ、晴れ間も見える空模様の下、総勢50名の選手が参加、熱戦を繰り広げた。

 

大会は、一般無差別、シニア、中学生の部、小学生の部織り交ぜての試合進行、試合開始前の審判団ルール・ミーティングではルール上の留意事項とともに、特にジュニアクラスの安全対策について議論と確認が行われた。大会における試合の公平性と安全性とはひとえに審判の力量にかかっている。ルールの解釈、試合進行上の疑問点等をしっかり議論することは、審判の自覚を高め、大会自体の質の向上につながる。その意味でルールミーティングでの活発な議論は貴重なものと考える。

 

そして本番、大会の始まり。小、中学生の部では、各選手の個性が光る戦いが繰り広げられた。パンチの打ち合い、前に出る選手、相手をステップワークでいなしながら打撃を加える選手、パンチ連打に対して、ワンツーからのミドルで対抗する選手、ステップバックからのミドル、ハイ、打撃から崩して投げ、そこからの極め、とそれぞれの個性と組み合わせの妙とが生み出す多様な戦いが見られた。何より、参加選手がみな、最後まであきらめず、勝利をめざして戦い抜いたことを評価したい。青と白に判定が割れた試合、紙一重の接戦、審判泣かせの試合も多かった。勝者も敗者も今回の戦いから大いに学び、今後につなげてほしい。

 

シニアの部は、40代、アラフィフ(50歳前後)の活躍が目立った。人間、加齢による一定の体力低下は否めないにしても、一発の力強さ、鋭さはそれなりに残るのではないだろうか。現役世代にまさるとも劣らない、一発の迫力が印象に残る試合が繰り広げられた。「実践性」・「大衆性」・「安全性」を追求する生涯武道としてシニアクラスはさらに発展が期待される。

 

さて、一般空道ルール無差別の部、今回は超重量級(体力指数260以上)2名、重量級(体力指数250以上260未満)1名、そして軽量級(体力指数230以下)1名の総当たり、無差別らしい戦いが繰り広げられた。

まずは、笹沢一有(二段 大分)と、張迫勇希(広島中央 4級)、重量級と軽量級の一戦。笹沢二段は、2005年北斗旗体力別軽重量級優勝を皮切りに、全日本、世界大会と赫々たる戦績を誇る選手、体力、経験ともに格段の差があるのは否めない、どんな一戦になるのか試合開始。笹沢選手、どっしりと構え、ときおりジャブを放ちながら相手の攻撃を待つ。対する張迫、ステップで回りながら攻撃を仕掛けようとするが笹沢、なかなかスキをみせない。張迫、不用意(ではないはずなのだが)な攻撃をかわされ、教科書通りのストレートを撃ち込まれて、効果2、組み合いで流れを変えようとしたのか、逆に投げられてそのまま極めの効果1で勝負あり。観戦していて私のトラウマめいた(?)思い出がよみがえった。それは現役時代の岩崎弥太郎先輩との試合、北斗旗本戦、予選、昇段審査と幾度か対戦の機会に恵まれたのであるが、その時の岩崎先輩(当時は弥太郎先輩と呼ばせていただいていた。)の戦い方を今回の笹沢の戦いで思い出した。それは自分からは動かず(といってこちらが気を抜けば攻撃されるのだが。)、相手の攻撃を誘い、かわして、体勢の崩れたところに打ち込むというもの、相手(村上)はたまったものではない。じれて攻撃を仕掛ければステップでかわされ、体勢が崩れて攻撃が途絶えたところにマシンガンパンチでやられるという毎度のパターン。技量が上の相手に待たれたらどうすればよいのか、正解があるとしてそれを実現するにはどうしたらよいのか。笹沢―張迫戦、そんなこんなを思いながら観戦していた。

一般の部二戦目は松永卓也(大分 初段)と佐藤和浩(那覇 二段)、超重量級同士の一戦。沖縄空手の流れか、どっしりと腰を低く落とし、丹田あたりに拳を据え、重い正拳突きを狙う佐藤に対し、伸びるジャブから攻撃を組み立てる松永。佐藤はまっすぐの正拳突きに加え、ロシアンフック、ロングフック(回し打ちといった方がいいか?)と一発を狙う。対する松永、ステップを織り交ぜながらスピードある攻撃を放つ。一進一退、一発が怖い迫力ある戦いが繰り広げられたが、終了間際、松永ワンツー連打で効果をとり、優勢勝ち。

三戦目は松永―張迫、超重量級と軽量級の一戦。松永は正攻法、重いパンチとキックとで張迫を追い詰める。張迫は防戦に終始、相手の攻撃をかわしてもなかなか反撃につなげることができない。3分間経過、判定5-0松永勝利。

四戦目、笹沢―佐藤、いずれもパンチに覚えのある選手。右ストレートと右正拳、どちらが先にクリーンヒットするか、パンチが決め手の戦いになるかと思われたが、パンチの打ち合いでもつれたところに笹沢の右ミドル(三日月蹴り?)がクリーンヒット、佐藤崩れて立てず、笹沢一本勝ち。会場がどっとどよめいた。

五戦目、佐藤―張迫、超重量級と軽量級の一戦、どっしり構える佐藤に対し、ステップからのロー、ミドルで突破口を見出そうとする張迫、しかし、なかなか入り込めない。回り込む張迫に狙いすました佐藤の上段突きがヒット、効果1で佐藤の優勢勝ち。軽量級張迫にとっては、今回の大会、重量級、超重量級相手の試練の三番勝負、勝利には結びつかなかったが、最後まで戦い抜いた経験を今後の糧に精進してほしい。

そして一般の部最後の6戦目、本大会最終試合となった笹沢ー松永、二勝を挙げた者同士の事実上の決勝戦。両方とも遠目には何かスラッとした長身、細身の印象を受けるのだが(背が高いから?)、よく見ると肩幅もありゴツい。「うわあ、ゴツイなあ。」と思いながら本部席からその戦いぶりを見ていた。両者ともパンチに伸びがあり、蹴りも重い。重量級、超重量級の迫力あるぶつかり合い、組んでも両者引かず、一進一退の攻防が続くが、ここで笹沢の右ストレートが光った。攻防のなかで右ストレートが立て続けにクリーンヒット、効果2をとって笹沢勝利、優勝。

 

今大会には、来賓として地域における大道塾の活動、その振興にご尽力いただいている筑紫野市議会議員の中山たけお先生が臨席、祝辞を賜った。また、先生には最後まで熱心に観戦され、お話しをお聞きすると、ご子息の方々もサッカー、ラグビーで活躍のスポーツ一家、スポーツを通じた地域振興に並々ならぬ関心を持って取り組んでいるとのこと。これまでの尽力に対する感謝と、今後も変わらぬ支援のお願いをさせていただいた。こうした理解者が地域にいらっしゃることは大変にありがたいことと思う。

 

閉会式、入賞者一人一人の表彰とともに、12月に迫った世界大会、九州から出場する二人の選手に対する壮行の場が設けられた。一人は巻礼二、7月22日のプレーオフ戦(総本部HP「2018.7.31 村上智章参加感想記」参照。)を戦い抜いた、根性を見せた漢である。そして、鶴田陸、少年部交流試合の常連がいつの間にか高校生になって、世界大会U16クラスへ出場、両者ともベストのコンデションを作って世界大会に臨んでほしい。

 

世界選手の壮行に象徴されるような、地方から世界への流れに期待したい。地方の充実があって世界と戦えるのであるし、またそうならなければならない。今大会が世界につながるものであることを信じ、また願います。一戦一戦、素晴らしい戦いを戦い抜いた選手諸君には、この経験を一つの糧として、さらに飛躍することを期待します。ありがとうございました。

広島中央支部 村上智章