“格闘空手家”東孝と大道塾 ①

格闘空手の総帥、東孝師範の語る、自己の半生と、それを貫く人生観、空手観。強さの頂きを目指し続ける男から、読者へのメッセージである。

 超一級の格闘技。他のあらゆる格闘技・格闘家を粉砕し得る空手、これが私の目指す格闘空手だ。
 人一倍闘争心が強かったのだろうか。私は今までずっと強さにこだわり続けてきた。強くなりたい!男としてこの世に生をうけた以上、強くあらねばいけない。これは決して理屈ではなく、私の信念だ。柔道を手始めに、私は極真会館で、自己の闘争心を爆発させて来た。いち空手選手として現役を退いた後でも私の闘争心は燃え尽きてはいない。
現在、私の周りには、格闘空手を追求する多くの若者達が集っている。
しかし、大道塾代表として一家を成した現在でも、私、東孝は変らない。
己れの内に燃える闘争心がある限り、いつまでもいち格闘空手家として現役であり続けるだろう。

力(ちから)— 
幼い頃から私はずっと強さにこだわり続けてきた。弱者の理屈はいらない、ただ、男としてこの世に生を受けた以上、精神的、肉体的に強くあらねばだめだ。これは私の信念である。

 ひと口に力といっても、現実の世界では決して腕力だけではない。力は人格であったり、精神力であったりするし、より現実的には政治力や経済力でもあるだろう。しかし、私はこれらの力は底辺でみな繋がっていると思っている。
 時に臨んでは現実から逃げてはいけない。こんなことが人生の中では1回や2回ではないはずだ。物事に正面から立ち向っていく力、これこそが大切なのだ。その力なくして、精神力、政治カ、経済力、そして腕力をつけることはできない。
 

 何もこれは空手に限ったことではない。仕事においても当然そうだ。政治家でも経営者でも同じだろう。その世界でトップに立つためには闘争心がなくてはいけない。信念もなく、みんな仲良く手をつないで(?)私はそんないい加減な慣れ合いを認めない。

闘う時には闘う、これが男の本当の姿だと思う。