この対談は『月刊空手道』（福昌堂発行）1984年11月号に収録されたものです。肩書は掲載当時のものです。
空手界に嵐を起こすニューウェーブ空手の旗手! 東孝が公開する格闘空手の超実戦テクニック講座第3弾!
格闘コンビネーション第二章
右のパンチからの連繋
ストレートによる仕掛け
今回は意外と使われる右のパンチからの連撃を紹介しよう。
格闘コンビネーションの仕掛け技とし て一番使われるのは何といっても左のパンチからのものであり、次に今回紹介す右のパンチから、三番目に左の蹴りからという順である。
右のパンチからの仕掛けは、組手立ちの状態を考えれば左の拳に比べ右の拳が後方にあり相手との距離があるし、パンチのモーションも大きくなるので相手にカウンターを取られるような気がしないでもない。しかし相手の左ストレートとか右の蹴りに合わせて入って行ったり、(図 1)先月号でも紹介したような相手の距離感を錯覚させて次の攻撃に継ぐというようなケースで思ったより多用されるも のである。ただし右のストレートからの連打は必然的に接近戦になるケースが多いので肘打ち、膝蹴りの研究は当然だが、つかまれても投げられないだけの下半身の力も相撲などを行なうことで養成しておかなくてはならない。(図2)
●格闘コンビネーション9
右ストレート(中)
相手の左に合わせて入れ!
分解１
これは相手が左ストレートを出す瞬間に合わせて入って、相手の伸びきったボディを従えるのに有効な連繁である。また相手の心身がまだ攻繋の態勢にない場合(往々にして一連の攻撃が終ると次の攻撃までに空白がある場合がある)に自ら飛び込んで右のポディに打ち込むこともある。
このように第一撃がボディにくると人間はどうしても本能的にボディに意識が集中してしまう。そこをすぐに伸びるようにして左のフックを相手の顎に入れるのである。(2→3)
分解2
攻撃は常に左右上下頭を左に振ったら右に振れ!
普通はこれだけでもかなりなダメージとなるが、相手が打たれ強かったり自分より大きい場合はさらに右フックを連打させる。ここで左に振った相手の頭を正反対の右に振るため強烈なダメージとなる。（４）
ここから肘打ちや膝蹴りに行ってもよいがここでは、相手の意識が中段→上段と移行しているので膝を腰の高さまで上げて真下に降ろす接近戦用の下段蹴りを使う。この場合膝蹴り落してもよい。
