東孝の格闘空手 空手リアルアーツシリーズ ⑦ VOL1

この対談は『月刊空手道』(福昌堂発行)1985年3月号に収録されたものです。肩書は掲載当時のものです。

解説・指導 大道塾代表・東孝 ●協カー長田賢一、佐和田亮二、賀上賢一

空手道リアル・アーツシリーズ⑦

21世紀の空手!

格闘空手の総帥・東孝が公開する

超実戦空手のスーパーテクニック講座第7弾

格闘コンビネーション第四章

第四章 回し蹴りからの連繋

左の蹴りからの連繫について、一撃目として左前蹴りと同じ頻度で使われるのが左回し蹴りである。 左前蹴りと左回し蹴りを比較するならば、左前蹴りの方が使いやすいし、攻撃目標を正面で見ながら足を直線的に伸ばすため距離も十分に取れ、相手のカウンターをもらう率も低い。しかし蹴りが伸びてきた瞬間、手を掛けられ横に回転された場合など非常に危険であるし、また前述したように前蹴りの場合軌跡が直線的であるためブロックされやすいという欠点を持つ。このような理由からムエタイでは前蹴りをほとんど攻撃技として使わず、足の裏全体で相手の前進を止めるといったストッピングとしての用法がオーソドックスである。しかしあくまで実戦を想定し、靴を履いてつま先で蹴ることまでを考慮すればかなり有効になる技といえよう。だからあくまで攻撃技として前蹴りを練習するべきだと私は思う。

 それに対し左回し蹴りを仕掛け技に使う場合、パンチで上段にフェイントをかけて下段を蹴るとか、膝を抱え込まずに腰を押し出すようにして相手の棒立ちの足を蹴れるなど、いろいろな長所がある。また直接打撃制の空手では初歩的な防御法だが、相手がもし蹴りを脛で受ける方法を知らなければ大きなダメージを相手に与えることができる。

 本題からは少々はずれるが、以上のような理由からも”組手立ち”の前足で回し蹴りをサンドバッグに蹴り込む練習は重要である。また接近戦の場合、脛で蹴ることを前提に、脛を固く鍛えることが 大切である。(写真1)

 また逆に中段を中足の回し蹴りで蹴る場合は距離が取れるが、接近戦において脛で蹴る場合は往々にして体が横を向くことにもなり、相手のカウンターの絶好の機会ともなりかねない。そのため蹴ったら当然相手のカウンターがくるとの認識で、ブロックをするとかタイミングをしっかりとはかる必要がある。