コラム08 チョットとした「知った振り話」

9月7日から、中央アジアのカザフスタンにセミナーに来ている。カザフスタンは「旧ソ連から1990年に独立しナザルバエフ大統領の強力なリーダーシップで政治・経済改革をすすめ、政情の安定から経済的発展が著しい国で、先月28日に小泉首相が来訪し、世界第2の埋蔵量を誇るウランの鉱山開発技術や原子力発電所導入の協力など両国関係の強化を図った国」、というのが来るまでの知識だった。

が実際に来て見るまではこんなに発展した国だとは思わなかった。石油とウランのお陰で結構豊かで、金持ちが多く、意外なことに地震国だそうで(とはいっても月に1回くらいと、日本とはレベルが違うがー笑) その為に高いビルこそ少ないが、街には高級レストランや、ショップがあり、車の定番、ドイツ車を始め、一番人気だという、トヨタの5,600万円する車がバンバン走っている。

それにしても武道は本当に日本の宝だ。どこに行っても武道を通じて日本の評価は高い。今回も空道を習いたいといって車で2日間(!)掛けてセミナーに来た国がある。「指導員でわが国に来てくれる人はいないですか」と、真剣な面持ちで聞かれる。(今の若い日本人にはそんな気概はないよ。豊かになり過ぎたんだね」と笑い話にするしかないのが寂しいが・・・・)

しかしそれにしても、国際関係の樹立、維持の為には、上記の政治の働きかけは勿論政治の本道だろうが、もっと足元の宝にも目を向けて欲しい。 政治がその掌中の珠に気付かないで「年間百数十億円ものODA(途上国援助)でまず経済援助(金)だ」と思っているから、金の切れ目が縁の切れ目となることを恐れ、自分の国だって負債何百兆円などという恐ろしいことになっているのに止められない。果ては日本から貰ったODAを自国のODAとして第3国に回してその国を反日国家にしている国すらある。笑えないマンガだ(泣)

そのODAの何分の一(十分の一でも10億円以上だ!)の金をかけて武道を奨励すれば、昨今世上を騒がせない日がないほどに崩壊している青少年対策にもなるし、育った武道家を何年か海外へ出して武道を教えさせれば、それこそ外から日本を見ることでいかに日本が素晴らしい国かということが分かり、いかにしてこの国を守ってゆかなければならないかという、単なる評論家ではない真の国際人にもなる。彼らが戻ってきたなら対外的な仕事に着かせれば、教えられる側は、みんなで楽しむスポーツではなく、自己との戦いが主となる武道を選ぶような人間だから、その国を動かすほどに成長する人間が何人も出る。彼らはずーっとその日本人、ひいては日本のファンになるから、その後の対日関係にズーッと寄与する。良い事だらけなの・・・・。

やっぱ俺が首相にでもなんねえーとダメだな(笑)

 

文書日付2006.9.11