2019.04.25   2019体力別展望

女子220以下

第五回世界大会日本代表の作田、小柳が欠場。膝の怪我で2017年体力別優勝の大倉も出場しない今回の階級。優勝候補は断トツで2015年体力別優勝をし、一児の母になった渡邊富紀恵(神戸)。関東予選でワンマッチ一勝一敗だった三好梨乃(横須賀)熊谷鞠月(早稲田)の二人が優勝経験のある渡邊相手にどんな戦いを見せてくれるか見物だ。西日本予選で渡邊に敗退した、2017年全日本ジュニアで優勝しているジュニア上がりの小西里玖(長久手)のリベンジにも期待したい。

得意の右ストレートを放つ渡邊富紀恵(白道着)

女子220超

第五回世界大会日本代表の今野と関東予選で優勝し出場予定だった内藤が膝の怪我で欠場。そんな中、関東予選で内藤に敗れたものの二勝を果たし、実質上の二位であったチツァレフタチアナ(早稲田)。過去に体力別、無差別と制し、第四回世界大会で日本代表だった吉倉千秋(横浜北)。昨年行われた第二回世界ジュニア選手権で日本代表としてロシア人と競った末永あゆ(石巻)。誰が優勝するかわからない状態から私がチャンピオンだと差をつけて優勝し、絶対王者の誕生を願う。

チツァレフタチアナ(青道着)の全日本デビュー戦

男子230以下

第五回世界大会で準優勝の中村、4位の谷井、ベスト8の菊地は欠場。そんな中、優勝候補は現在230以下クラスで四連覇中の超速ボーイこと絶対王者の目黒雄太(長岡)が大本命。そこにジュニア上がりで前回、第四回世界大会4位の末廣を相手に得意のハイキックであわやと思わせる試合を見せ、東北予選で三連覇した小野葉嗣(塩釜)。こちらも安定した強さで西日本予選を三連覇し、2015年無差別7位の小芝裕也(関西宗)。九州予選を制した九州地区の王者野﨑允裕(筑紫野)。北海道予選を三連覇したムエタイファイターソムチャヌアナー(札幌西)。過去に格闘技経験がないにも関わらず空道歴一年弱で型にはまらない自由奔放なスタイルで関東予選を制した髙岡新(早稲田)。各地区のチャンピオンたちが目黒の五連覇を阻むことができるか?または小川英樹支部長(軽量級5連覇、中量級2連覇)の七連覇越え目指して弾みをつけるかが見ものだ。その他にも西日本地区で小芝と競った髙垣友輝(日進)。第五回世界大会のリザーバーでベテランの近田充(多賀城)。その近田を東北予選で破ったジュニア上がりの星優斗(仙南)。同じくジュニア上がりで関東予選を新潟スタイルで決勝まで勝ち上がった小松慎(新潟)。目黒雄太を思わせるスタイルで蹴りの得意な荒井壱成(長岡)。などの選手たちが番狂わせを起こす可能性も期待できる。そして御茶ノ水支部長を務め、過去に全日本を制した朝岡秀樹(御茶ノ水)が北斗旗に帰ってきた!49歳にして全日本チャンピオンに返り咲くことができるか?!

全日本四連覇中の目黒雄太
朝岡秀樹(御茶ノ水支部長)
小野葉嗣(青道着)が末廣にハイキックを放つシーン

240以下

第五回世界大会日本代表の田中、巻が欠場。優勝候補は第五回世界大会で3位になった打撃、組技、寝技に穴のないオールラウンダー服部晶洸(横浜北)。だが、関東予選決勝でジュニア上がりの鴇田に敗退していて不安が残る。鴇田は仕事の都合で今回は欠場する。次回の活躍に期待したい。そして同じく日本代表として海外勢と争った蹴り技のキレる曽山遼太(岸和田)。その曽山を西日本予選にて右ストレートで下し、初優勝を飾った伊東宗志(日進)。東北予選で優勝した伊東駿(仙台東)。東北予選で準優勝、ベテラン阿部宏信(石巻)。アグレッシブな戦いと持ち前のパワーとスタミナが武器の寺口法秀(横浜北)。吉祥寺スタイルで過去に全日本無差別入賞経験のある國枝厚志(秋田)。誰が優勝しても初優勝となる今回のメンバーで誰が栄冠を手にするのか?!関東予選3位の田中龍太郎(行徳)。巌流島や総合格闘技経験者の鈴木渓(無所属)のブレイクにも期待したい。

第五回世界大会で第三位に輝いた服部晶洸
東北チャンピオン伊東駿

250以下

第五回世界大会で3位の加藤が一階級上げて不在。4位の山崎と日本代表の藤田も欠場。第五回世界大会で拳の折れたままロシア人と競り、今年4月に総本部の寮生となり練習量も増えた安富北斗(総本部)と第二回世界大会で3位、過去に全日本も制している笹沢一有(大分)の二人が本命か。新旧の軽重量級トップ対決が見られるか?!

関東予選を制した投げ技の上手な山本英貴(川崎)。空道歴1年の黄色帯で西日本予選を制した曽我和昭(富士山)。北海道地区チャンピオン金重樂(札幌西)。この二人に各地区のチャンピオンが割って入ることができるか?!世界大会終了後の新世代でチャンピオンの座に輝くのは誰か!?

第五回世界大会で準優勝のロマンクリエフと拳が折れながらも互角に戦った安富北斗
第二回世界大会3位、2005年全日本優勝の笹沢一有(青道着)

260以下

第五回世界大会で優勝した清水、準優勝した加藤、ベスト8の押木、伊藤、リザーバーの辻野が欠場。今までトップで争っていた選手が一気に退いた今回のこの階級。優勝候補は第五回世界大会で一つ下の-250で3位に輝いた。加藤智亮(誠真会館)。対抗馬は第四回世界大会でアダムカリエフ(第3回、第四回世界チャンピオン)を苦しめ、全日本無差別入賞三回、全日本体力別準優勝二回の寝技が得意な渡部秀一(岸和田)。加藤が二階級制覇を達成するか?渡部が念願の初優勝を飾るか?期待がかかる。関東予選にて身体能力の高さを生かした変則でアグレッシブな戦い方で相手にペースをつかませないエフェヴィガ・ヤニック・雄志(練馬)が台風の目となり、関東を制し、そのまま全日本を制す可能性も十分あり得る。エフェヴィガと関東の決勝を争い効果の取り合いをした江刺家奨(新宿)。彼の基本に忠実な新宿スタイルともいえる戦い方で新宿支部最後の選手として全日本に乗り込む!

第五回世界大会-250以下で第三位の加藤智亮が階級を上げ二階級制覇を狙う
入賞歴は多いものの優勝はない。今回初優勝を狙う渡部秀一

260超

第五回世界大会で3位の野村が引退。ベスト4の岩﨑が拳の怪我を完治させるべく欠場。260超の二大巨頭がいなくなった今回のこの階級は全日本を取るチャンスともいえよう。優勝候補は二大巨頭の一人岩﨑を第三回アジア大会にて豪快な後ろ回し蹴りでダウンを奪い勝利し、世界大会でもロシア人と競り、関東予選を圧倒的な実力で制したイウンチョル(韓国)と世界大会では右フック一発で世界3位まで上り詰めた目黒毅(多賀城)。彼の豪快な一発でミラクルを起こすことができるか?誰が勝っても初優勝。岩﨑の帰りを待つ、新チャンピオンに誰がなるか?そして来年、岩﨑との戦いが楽しみである。

韓国代表として第五回世界大会にてベスト8でロシア人と競ったイウンチョル
第五回世界大会で-270クラス第三位になったハードパンチャー目黒毅