極真の大会に出たあとは顔面にボコボコに入れられるんです
―― その他の大会の防具はどうですか?
鍋島 徒手格闘術はアルファ面なんですけど、あれは一部分だけ穴があいてて周りは透明なプラスチックなんです。でも試合になると結局、穴のあいたところからしか見えないから、視界はそう広くない。慣れたらスーパーセーフの方がいいですよ。あと、防具空手のストロングマンというのがありますが、あれは下からの蹴りが全々見えないんであまり良くないですね。
―― 顔面掌底ありの格闘技選手権はどうでしたか?
中畑 出るまではこわかったですけど、始まると結構やりやすかったですよ。
鍋島 自衛隊の徒手格闘技もなかなかいいんじゃないですか。普通はもみあいになると審判がとめるんですけど、あそこはそのままやらせとくんです。いったいいつ止めるんだ!と思いながら床の上から相手を蹴ったりしてましたよ。(笑)
中畑 あれは非常に疲れるルールですよね。
鍋島 あと、硬式空手のスーパーセーフの胴もちょっとね。蹴りは出せることは出せるんですけど、上体を折って肘と膝でブロックしようと思っても上体が折れないから、間からスポンと入ったりする。突っこんでくる相手に思いきり蹴ってもそのまま前に出てくるしね。ルールによって有効な技が変わってくるでしょう。
鍋島 極真ルールはローキック全盛ですけど、顔面があると出しにくいですね。よほど重くないと顔面にくらいますよ。
平岡 私はローキックはつなぎの技でローで倒そうとは思わないですね。コンビネーションの中のひとつの技ですね。
中畑 自分はローキックはいい技だと思いますよ。ダメージが大きいし。でも、顔面攻撃がある大会では、ちょっとしんどいですね。
鍋島 その反面、顔面がある方が注意を顔面に向けてローキックが蹴りやすくなるという局面もありますよね。
中畑 でも、顔面があると間合が違ってくるから、フォームが全々違ってくる。
平岡 大道塾の場合、構えから体重の移動で、いきなり顔面をねらってくるでしょう。とくに賀上さんなんかね。ローキックで入ろうとするとどうしても喰っちゃいますよね。
鍋島 極真と大道塾じゃ遣いますね。大阪のウエイト制の極真の大会に出るため、ずっと顔面の練習をしてなかったんです。その大会の終わったあと、小田さんとスパーリングやったら顔にポコポコ入れられるんですよ。こりゃ、くせがついたらまずい、もう極真の大会に出るのはやめようと思いました。
―― 色々な大会で、対戦した選手で、とくに印象の残る選手はいましたか。
中畑 大道塾の長田さんですね。左の一発で膝にきてしまいました。いやーすごいな、世の中にこんなのがいるのか、と思いました。
平岡 私や鍋島さんは、ともに三浦さんにやられてるんですが、あの人の試合のかけ引きはうまい。パンチ、蹴りはそう印象にないんですけど、いつのまにかこっちの技が封じられている。
鍋島 くっついてくるからやりにくいんですよね。
―― さて、最後に皆さんの今後の抱負を聞かせて下さい。
中畑 次の試合というと、明日の教職員大会(寸止め)。そのあとは減量して8月に仙台でキックボクシングの試合に出ます。あとは大道塾と士道館ですね。
鍋島 11月の大道塾と12月の徒手格闘ですね。出るからには優勝をねらいます。
平岡 私はこれまで大道塾一本だったんですが、来年からは中畑さんや鍋島さんを見習って、もっともっと大会に出たいですね。
―― ぜひ、がんばって下さい。