東孝の格闘空手 空手リアルアーツシリーズ ① VOL2 2025年1月27日2025年1月27日 by 大道無門 この対談は『月刊空手道』(福昌堂発行)1984年10月号に収録されたものです。肩書は掲載当時のものです。 大道塾 東孝は福昌堂発行の『月刊空手道』に連載を持っていた。今回掲載する内容はその記念すべき第1回目の連載。当時今ほど格闘技に関する技術的な情報が広く知られていない状況で、東孝はある意味、格闘に関する研究を実地体験を元に行っていたのだ。現在の空道ルールに辿り着くまでの技術的な変遷は実に興味深いものがあるし、日本の格闘技の歴史を紐解くうえでも意義ある内容だと思う。本サイトで順次公開していこうと思います。 格闘コンビネーション第一章 左パンチからの連繋(1) 格闘コンビネーション②これは敏捷な動きが得意なものが行なうコンビネーションである。 分解(1)膝を曲げ後ろ足のパネを効かせて自分から飛び込みながら、もしくは大柄な相手が左ジャプから入ってくるところに一瞬速く飛び込み肘のバネを効かせて中段を突く。そしてすぐ手を引いて左フックを上段に入れ、次に伸び上がるようにして右アッパーを極める。この際、やや相手の右にステップした方がアッパーが出し易いし、相手の右ストレートも避け易い。しかし逆に右の蹴りを警戒する必要がある。(図1参照) 分解(2)右アッパーでも極まらなかったなら即座に右手を相手の首に引っ掛け左手で肩を押し下げ自分の右に回転させるような感じで右膝蹴り、もしくは右膝回し蹴りを中段に入れる。(写真④)〈参考〉分解(2)の膝蹴りへの連繋であるが、もし相手の側面からアッパーを出さず相手の正面で右アッパーを打った場合は、相手の頭を両手でかかえ込み在に振って左膝蹴りに繁げる。(図2、3参照)