第1回空道アジアカップ参加者レポート
総本部 稲垣 拓一
この度はモンゴル遠征にご同行させていただきました。モンゴル遠征は2度目です。
前回よりもモンゴルの大きい選手の存在が際立ちました。
また、ロシア系と同じ動きをするモンゴル選手の動きが気になりました。
日本チームは全日本優勝者や世界大会上位入賞者でした。
モンゴルもロシア、ヨーロッパ同様、地続きの大国を統治してきた国です。そういう国の民族は純粋に強い、荒っぽい、力強い。
技が云々、理屈、へ理屈云々は抜きに腕力知力共にいわゆる「喧嘩」に強い。そんな印象は前からありましたが、この度も又しかり。事実現実と思います。
日本人選手団の技は上手いし、切れる。スタミナもあるし、アスリート的な要素は十分にある。1人を除き皆若く、センスのいい選手が多かったと思います。
しかしながら、道程も結果も納得できる試合が非常に少なかった。
それはなぜか?
日本人同士なら決まる技、カウンターのミドル、膝蹴り等が決まっても、止まらない、倒れない。
ロシア勢が参加していない今回のアジアカップでのこのような結果では、3年後の世界大会はまた寂しく寒い風が吹くことになるでしょう。
ではどうするか?
前々から言われているとおり、フィジカル強化しかないと思われます。
その前提があってからの心技。
聞くところによると、ほとんどの選手がウエイトも自重でも、いわゆる筋トレをしていない。
それとパンチの重要性を再認識すること。強いパンチ力と多少の殴り合いは不可欠です。
魔法のような技はこの世には存在しません。
似たようなものがあるにせよ、おそらくその賢人も淡々と同じことの反復の裏づけにあるからでしょう。
硬い拳、多少殴られても効かない首と腹、筋トレを日々のメニューに入れて、もっと荒々しく、凄みのある選手になって欲しいと思います。
一部を除く、今の選手のようにイケ面の優しい顔をしていても、やることをやっていれば自然と凄みが湧いて来ると思います。
小生、今後も暫くは選手強化委員長を仰せつかっております。
また正式な選手強化委員の選出と指名が近々にあると思われます。微力ながら心身共に強い選手団を作っていくようお手伝いをさせていただく所存です。
どうぞ今後とも宜しくお願い致します。
毎回ですが、海外遠征には、現地支部長、全日本空道連盟の皆様の陰のご尽力があっての賜物です。万事に感謝申し上げ、旅の終焉と致します。
お世話になりました。ありがとうございました。