第1回空道アジアカップ参加者レポート
帯広支部支部長 飛永 耕治
モンゴル遠征記
10月2日
日本出発、成田から韓国仁川国際空港へ。
北海道を抜け出す時点で爆弾低気圧により飛行機が成田まで飛ばない様な状況が…今回の遠征はここで断念かとも思える状況もありましたが、無事に日本空道チームと合流することが出来ました。
韓国入り!トランジットで待ち時間4時間。それはそれで海外の遠征を楽しむというところでしょうか。
この場で食べると不思議と美味しい機内食です。
コリアン航空の装備は充実していました。
初めての海外遠征、入国審査を受ける清水選手。
初遠征の選手が何人かいました。
個人的な感想を一言、言わせて下さい。神山支部長と川下選手の子弟関係もそうですが、清水亮汰は帯広支部に8歳の時に入門してきました。それから空道一筋に打ち込み続け、今では総本部の内弟子となり修行中です。まさか子どもの頃から育てた選手と一緒に海外遠征に行ける日が来る様になるとは、夢にも思っていなかったのが正直なところでした。ジュニアから強い選手を育てると言う意識を常に持って指導に取り組んできたことでもあったので今回遠征に一緒に同行できた事は感無量でした。
全員無事にモンゴル入国です!
チンギスハーン国際空港
今回、他団体から参加した加藤智亮選手。横の立て看板はホテルの一番目立つ場所にありました。
ホテルは外国人向けで高級感にあふれていました。第1回アジア選手権の時はコンセント使用時に火花を吹き散らしてました…確実にモンゴル空道の基盤が大きくなっていると感じました。
日本選手団の部屋
ホテルのロビーです。このホテルも今大会のスポンサーです。
10月3日
一夜明け、今日の予定は選手の計量と、各国指導者の昇段審査会です。
ホテルの14階から見た朝のウランバートルの景色です。遠くに見えるのは火力発電所です。日本と違いホテルはオイルヒーターのみで空調が殆ど無い為、暑くなっては窓を開け、寒くなっては閉じるの繰り返しでした。
朝、窓を開けると、練炭臭く長い時間窓を開け続けれません。庶民の暖房器具が石油や電気などではなく、練炭を燃やしていると言う話です。日本は恵まれている!
朝食はバイキングです。ブロッコリーや野菜が多く大変満足です。
16階朝食会場!
減量も闘い。計量後にピザを食べようと、小脇にピザを抱え試合会場に!笑
朝食を済ませ、試合会場に向かいます。今日の予定は、出場選手の計量と、各国責任者の昇段審査です。
設備はさておき、外観はかなり立派な試合会場。
試合会場内
計量を待つ、各国選手団
減量していた選手は計量が終わりピザをほおばる!
最年長、選手団リーダー関西本部・山田壮。日本選手団のムードメーカー。
アジア各国の指導者の審査。強さだけでなく、基本稽古の重要性を説いただし、激が飛ぶ。
左から、長岡支部・目黒雄太、日進支部・川下義人、関西本部・山田荘、総本部・清水亮汰、札幌西・野村幸汰、誠真会館・加藤智亮、多賀城支部・今野杏夏。7名の選手の内、20代前半5名、10代1名と、今後彼らが日本の空道界を背負って立つのは間違いのないところだと思います。
北海道出身の選手達と記念撮影。正面左から総本部内弟子、清水亮汰。真ん中が私、札幌西支部、野村幸汰選手。
本日の昼食、館内の暖房が入っていなかった為身体が冷え切りました。温かいお茶がしみた…。
ホテルに戻ってからの、ルールミーティング。詳しく通訳され、その都度ロシア語、英語、モンゴル語と事こまかな説明が各選手にされていく。
ミーティング後、ウエルカムパーティー兼夕食会。モンゴルですが中華がふるまわれる。明日に試合となるため、この日はおとなしくこれで終了。
場所を替え、塾長の部屋でミーティング。たまにしか会うことの出来ない国外指導者達からの質問や意見を真剣に聞く塾長と審判団。
10月4日
試合当日の朝、朝食風景。
唯一の女子選手、多賀城支部の今野杏夏選手と談笑する事務局長代理、事務局の由美ちゃん。
日進支部、川下選手。こちらもジュニア出身の選手。素晴らしい選手がどんどん出てきています。
食事の後ものんびりする暇などありません。 海外ならではのハプニングとその修正に追われる塾長。
試合会場に移動。
昨日はまだセッティングされていなかったステージ。
海外ならではですね。待ち時間が結構あり、月並みですが時間がゆっくり流れているという表現そのものでした。会場内は暖房が入っていないので陽が出ている外の方が暖かい…。
試合の内容については他のレポートを書いている方々にお任せします。
日本人選手への率直な感想です。各クラスで殆どが若返りをみせ、これからの日本空道界を背負って立つ選手達であることは間違いのないところです。その一方で、現在国内の最高の選手をそろえ試合にのぞみましたが、個々のフィジカル不足を感じた選手も多かったのではないでしょうか。勝った試合も圧勝とはいかず苦しい展開が続いた様に思えます。自分に今なにが最も必要なのか、今一度自問自答して、日本に戻ったら練習に励んでもらいたいです。日本の若い選手達が皆の背中を見て、追っています。
試合会場を後にします。モンゴルは標高1500メートルあるため、空と雲が大変近いです。
「さよならパーティー」。試合も終わり気持ちも解放され、大いに騒ぎ親睦を深める各国選手団。
モンゴルウオッカ
一年間総本部で寝食を共にしたモンゴルのバタ選手と懐かしい再会!
カザフスタン選手団
ガンちゃんの愛称で親しまれているモンゴル、ガントラルガ支部長(真ん中)
韓国選手団、大熱唱。
加藤選手も、今野選手もこの頃には緊張感もとれ皆とうちとけあっていました。
チリから単独やってきて審判の手伝いを したチリ支部長のラファエル。御苦労さま。
宴会も盛り上がり…
最後はモンゴルチームの大熱唱。
宴会はまだ続きます。場所を塾長の部屋に移し。 楽しい時間がすぎていきます。と思いきや…
超重量級、野村選手に下段蹴りの指導…野村選手次の日足を痛がっていました…
〆はモンゴルでもカップめん!
塾長のカップめんを積み上げて遊ぶ今野選手。天真爛漫全開。
結局今回人数の関係で私の仕事は審判がメインとなり、コーチとして一人で日本選手団の面倒を見てくれた稲垣師範。 モンゴル初日に酔ったガンルータ支部長(真ん中)に朝まで引っ張り回されていました(笑)。
10月5日
モンゴル観光です。
チンギスハーン記念館。ウランバートルから東にバスで走る事2時間、巨大な建造物が突然現れます。
記念館の前で清水、目黒、川下。
巨大なブーツの前で、野村。背後の大きなブーツが何であるかをガイドが説明していましたが理解できず…
チンギスハーンの像が展望台になっていて、高さが40メートルもあります。登ってみるとこんな感じです。
広報で同行した川俣天骨編集長。
下から見るとこんな感じです。
展望台の上から皆で記念撮影。空が広い!
この角度とこの像…野村に似ているのでは…
写真を大きくして、字数を減らそうなんて思っていないですよ。皆の笑顔がすごく良いので何枚か写真をアップで展示。
レポートを観て頂いている皆さんにも、建物の大きさが伝わったのではないでしょうか。7年前にもモンゴル遠征に参加させて頂きましたが、その時はこの建物はまだ工事中で中には入れませんでした。
そして全体図!
展望台は馬の頭の付近になります。
やってくれます天骨、自腹きって貸衣装を借りました(笑)。
この後知らない観光客の外国人とも記念撮影させられてました(笑)。
帰りみち、途中にあったショッピングモールで買い出しをして昼食です。
今日の昼食。チーズとハムとパン、それとビールと水。 シンプルでモンゴルに来てから食べた物で一番うまかった かもしれない。本当うまかったな…。
来た道をまた2時間かけてホテルに到着。慌ただしく時間が過ぎて遠征最終日も殆ど終わろうとしています。
ホテル到着後は帰国の準備を行い、お土産を買いにウランバートルの街を散策。
建築物の作り一つを見ても、日本の物とはまるで違います。ここは外国なんだということをあらためて感じます。
新築のビルがあれば歴史を感じさせる建物も…
モンゴル滞在中お世話になりっぱなしだった、通訳のダッシュ、日本に留学していた時に帯広にも来た事があって豚丼を人気の店に並んで食べたと話してくれた。今度は家族で遊びに来いよ!
ホテル近くのレストランで日本選手団一行でモンゴル最後の夜の打ち上げです。今までで一番落ちついている感じがします。
この場所でモンゴルに来てから初めてのモンゴル料理を食べました。ホテルでのディナーは全て「中華」(笑)
体調も戻り、元気になった亮汰。体調の管理も修行の一つ。良い勉強となり貯金となったと思います。横は長岡支部の目黒選手。もちろんジュニア上がりの選手で、とても社交性のある好青年です。
昔から面白い奴だったけど、最近さらに磨きをかけたな。そのビール泡だけだろう…
……
「月と太陽」…何かの芸術作品ではないことはたしかだが…素晴らしい。作「関西本部 山田 荘」
これが大道塾流。最後は自由奔放にカウンター内に突入。店員が少なく、出てくるまでが遅いので、勝手に運ばせてもらってます。
モンゴルでの日程が全て終了して明日は早朝6時にロビー集合です。
10月6日
帰国します。
再び韓国仁川国際空港へ。お疲れ様でした。
空港での待ち時間が5時間、食事をすませます。
変わった食感の麺でしたが、とても美味しく、皆からの評判も良好でした。
日本に向けて、今回の遠征最後のフライトです。
大きな身体で準備周到な野村選手。オシャレな柄だぞ。なかなかその辺には売っていないと思うな。
色々な人達交流を深める事の大切さ、こうやって遠征に出れるのも、沢山の方々に支えられているおかげであり、感謝の気持ちでいっぱいです。皆同様に歳を重ね、責任は増していきますが、一つでも多く皆さんの役に立っていきたいと切に願います。これからも自分の信念を信じ、知り合った人達が心から喜んでくれる様に今出来る事を頑張っていきたいと、あらためて思いました。
長期の留守を預かってくれた道場一般部の皆に感謝。忙しい合間をぬって送迎して頂いています少年部父兄の皆さん、ご協力とご理解ありがとうございました。
また、今回の手配を全て行って頂いた総本部事務局の皆さん、本当にありがとうございましうた。地方から微力ですが、これからも協力させて頂ければ嬉しく思います。
東先生、声をかけて頂きありがとうございました。
強いだけでなく、人として嘘をつかず、だれからも愛されるジュニアからの選手をこれからも輩出していきたいと思います。
ありがとうございました。押忍。
おまけ
遠征は終わりましたが、北海道への戻りの飛行機の関係もあり、総本部で一泊させて頂く事となりました。
焼き肉です!日本最高。あらためて日本の環境って世界一だと感じてます。夜中の12時回ってます。少し疲れも…
熱く語る稲垣師範
塾長、兄弟子の亮汰が留守の間の番頭、山崎順也、総本部内弟子です。彼は北海道の紋別支部出身。亮汰とは北海道大会では毎回、全日本ジュニアでも決勝を闘った仲です。確実にジュニア選手が育ってきています。私も内弟子出身ですが、人間性を作り、練習をするには最高の環境です。 練習する時はしっかり練習、遊ぶ時はしっかり遊びと、時間にメリハリがあり、社会に出ると、最もストレスを感じる人間関係など、人との付き合い方や学校では学べない事を自然に学ぶ事が出来ます。本当に素晴らしい環境です。 来年も大物ジュニア出身選手が入寮の予定です。全国の少年部諸君!先輩達に続け!
2次会…さすがにこの頃になると船をこぐ人が増え…
由美ちゃんお疲れ様でした。影の一番の功労者でした。皆が休んでいる時でも通訳やトラブルの交渉を欠かさずこなし、彼女がいなければ今回の遠征は成立しなかったと思います。
選手強化委員として話がつきません。
最後に1枚、記念撮影。
(終)
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