2019.09.27   「全日本空道ジュニア選手権九州・中四国予選/第53回 大道塾 九州・沖縄・中四国地区交流試合」レポート

2019年9月16日、新元号「令和」ゆかりの地大宰府にて、改元後初の九州・沖縄・中四国地区大会がジュニア42名、シニア4名の総勢46名の選手の参加を得て開催された。

本部席より全試合を見ての感想。小学校1・2年から、打撃からの投げ、投げからの極めなど、空道らしい戦いが見られた。それと今回は接戦が多かった。ジュニアは基本的に延長なしの本戦決着が多いが、今回は審判泣かせの接戦が多くみられ、手元の記録メモを見ると、49試合のうち実に9試合が延長となっている。それも、効果優勢で勝利かと思われた終盤に効果を取り返されて延長へ、逆転といった展開など、実力の拮抗した、目の離せない試合が目立った。近年、ジュニア出身選手の活躍が顕著だが、本大会でもU16(戦ったのは14才同士)の試合など見ていると一般部に負けない力強さと空道らしいテクニック、11月9日の全日本空道ジュニア選手権、さらなる成長が楽しみな内容だった。

大会半ば、15試合目が終わったところで(15試合目U13クラスの戦いも、つかみからの打撃、キックをキャッチされてからの展開、タックルと空道らしい戦い。)、「朝倉杖道会」(大道塾朝倉支部道場でも週1回稽古)の野口先生、井上先生による杖道の演武。杖道は大宰府、朝倉の地に縁の深い神道夢想流杖術を起源とし、国内外に広く活動している武道、朝倉支部の小川責任者も学ぶところがあるという。空道をやっていると、空手道・柔道・剣道・古武術を問わず、伝統的な型稽古の意味、応用可能性にハッと気づくことがある。打・投・極の着衣格闘技としての空道は、古きをたずね、新たな何かを見出す、いわゆる「温故知新」の実践という意味においても「21世紀の新しい武道」、「多様性と可能性の武道」であり得る。格闘という人間の営みについて、伝統的な身体文化に敬意を払い学ぶこと、要は活かせるものは活かし、使えるものは使うことによって、その継承と発展とを目指すことは空道にとって、さらには日本武道にとって大きな意義がある。杖道の演武、本部席から体さばき、足さばきとじっくりみさせていただきました。先生方には素晴らしい演武ありがとうございました。

杖道の演武のあとはシニアクラスの戦い、鋭い衝撃音のストレートで効果をとるなど迫力ある試合が続いた。人生100年時代、本大会でもシニアクラスの試合が定着したことは、生涯武道としての空道として、大きな意義がある。ジュニア、シニアとも大過なく試合終了、一人一人が最後まで全力を尽くした大会だった。

今回、有力選手が諸事情により出場できず、予選参加者がゼロであったことは残念だが、将来性を期待させるジュニア、シニアの活躍が見られ、令和の始まりにふさわしい大会、大会では、「2025年青森国体公開競技決定」を知らせる垂れ幕も飾られており、大道塾空道が未来に向かって、令和ゆかりの地で第1歩を記す大会であった。

広島中央支部  責任者 村上智章

 

2019.09.26   「2019 北斗旗 全日本空道無差別選手権東北予選/第57回 大道塾東北地区交流試合」レポート

9月8日に行われた東北予選のレポートをさせて頂きます。

 

今回は予選、交流試合とも参加者が少ない大会ではありましたが、

上位の選手は全日本でも活躍が期待できる良い試合であったと感じました。

 

全日本予選の部

3人総当たりの4ブロックを勝ち上がったのは、

木町支部の三浦、仙台東の伊東、秋田の伊藤、多賀城の目黒の4選手。

木町の三浦は当初、勝ち星に恵まれなかったが、今回はジュニア育ちの勢いで相手を上回りベスト4進出。

対する伊東は春の体力別で準優勝した勢いそのまま、2試合とも相手を圧倒しベスト4進出。

伊東、三浦の準決勝は、三浦の勢いを上回る伊東のパワーと技術でボディーへの攻撃で一本勝ち、貫禄を見せつけ、伊東が決勝進出。

逆ブロック、まずは秋田の伊藤。

昨年の交流試合でも帯上相手に、寝技を上手く使い勝ち星を重ねた選手だが、

今回は春にシニアで全日本を優勝した佐川に一本勝ち、もう1試合も

春の体力別最重量級で優勝した奈良から、寝技で効果を取り優勢勝ち。

番狂わせを起こし準決勝進出。

対する目黒は永戸、金子との打ち合いを制し準決勝進出するが、金子戦で指を負傷し、準決勝棄権、伊藤が不戦勝で決勝進出。

決勝は仙台東の伊東と秋田の伊藤。

伊東の経験、技術が相手を上回り、効果1を取り優勝。

伊藤、三浦の勢いが大会を盛り上げたが、伊東駿が全日本常連の強さを見せつける結果となった。

 

女子の部は多賀城の今野と石巻の末永の2試合戦。

2試合同じ相手と試合をする、やりにくさが両方あったと思うが、打撃から投げ、寝技への移行が上手くハマり、2試合とも効果を奪い、今野が勝利。

 

一般交流試合は仙台東、高橋が的確に打撃を当て、優勝。

シニア−200は全日本チャンプの仙台中央、佐藤順が貫禄のV。

シニア200+は盛岡、及川が最高齢の61歳ながら優勝と

予選も含め過去の大会で優勝経験のある選手が今回も優勝、

周りとの差が少し開いていると感じました。

また、塾長も講評で仰っていたように、選手の努力を報いる為にも、

審判のレベル向上が今後の課題であると大会を通じて感じました。

 

多賀城支部 支部長 中川博之

2019.09.24   第48回大道塾北海道地区交流大会/北斗旗全日本空道無差別選手権北海道地区予選レポート

このたび開催されました「2019北斗旗全日本空道無差別選手権北海道地区予選及び第48回大道塾北海道地区交流大会」についてご報告させて頂きます。

また、大会を開催するにあたってご協力頂いた関係者の皆様には深く御礼申し上げます。

 

本大会はジュニア交流試合(1部)。そして北斗旗予選、一般シニア交流試合(2部)の2部制で行われた。

ジュニア交流試合では今年名古屋で開催される全日本大会に出場する選手(また選考中の選手)が多く出場し、非常にレベルの高い試合が多く見られた。

特にU16(16歳未満)のカテゴリーでは寝技の攻防に高度なテクニックが見られるなど、今後の日本を背負って立つ空道ジュニアの進化を感じさせた。

 

一般シニア交流試合ワンマッチの部では本大会最年長50歳の田口治(札幌南)とMMA等の経験を持つ石川将隆(札幌西)が各試合で勝利。

一般シニア交流試合軽量の部ではジュニアから特別出場した佐々木豊樹(帯広)が見事優勝。まだ線の細さと動きの荒さはあるものの試合中に周囲に感じさせるガッツは近年のジュニアの選手には珍しいように思える。

北斗旗予選では今年春に行われた体力別予選において250以下優勝のキムジュンラク(札幌西)と240以下優勝の小野寺稜太(帯広)が決勝を争った。互いにパンチで効果を取り合う熱戦となり延長戦へ。互いに体力を削り合う中、後半に試合を優位にすすめた小野寺が見事判定勝利となった。

札幌南支部   支部長 田中俊輔

2019.04.09   2019北斗旗全日本体力別選手権北海道予選レポート

三月三十一日に、2019北斗旗全日本空道体力別選手権の北海道予選とシニア交流試合、未来を担うジュニア交流試合が行われました。

今年は三月中旬には雪が溶けましたが、三寒四温とは言ったもので、雪は無くとも寒さだけは残り試合の日も肌寒く感じられました。

ジュニア交流試合は、今までで一番試合数が多く行われました。交流試合の時には、去年出ていた時と比べてしまい、一年でこんなに上手くなったのか…と言う思いと、成長したな…と指導者の思いと父親目線の思いが入り混じりました。

今回のジュニア交流試合の目玉は、U16。決勝戦では2017全日本空道ジュニアU16 50kg以下で準優勝した小樽支部所属の佐々木龍希選手と、同試合U13 55kg以下で優勝した帯広支部所属の駒形祐磨選手でした。ジュニアといえ、流石に見応えのある試合内容だったと思います。

今後世界を相手に戦う姿が観られるかと思うと、楽しみで仕方ありません。

シニア交流試合は、年齢層は上ですが、今まで行われたシニアの試合の中でもアグレッシブだったと思います。前回迄は体力が持たず棄権する選手もいましたが、今回は一本勝ちをした選手がいたりと、見応えある内容でした。

北海道予選は、230以下は当支部所属のソムチャ ヌアナー選手が一試合目からキムラロックを決め一本勝ちと、二試合目は効果で優勢勝ち。

240以下は、帯広支部所属の小野寺稜太選手は二試合とも効果により優勢勝ち。

250以下は当支部所属のキム ジュンラク。二試合とも効果により優勢勝ち。

村上師範も仰っておりましたが、大人はいろんなスタイルで攻められると、後ろに下がる。レベルが高い惜しい選手がいたが、遊撃性を備えたらもっと強くなる。私も同感です。

その惜しい選手は自分だと思い、更に練習をし磨きを掛けて欲しいと切に願います。

最後になりますが、来年度の試合では、技に磨きを掛け更に強くなった選手を観られる事を楽しみにしております。

2019.01.07   2018/10月《埼玉、東京、神奈川、茨城》ワンマッチ交流戦レポート

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10/28(日)、年3回恒例のワンマッチ交流戦が、いつものように岩槻文化公園体育館にて、開催されました。以下はそのレポートです。
まず、目立った選手、試合に関して、少々。

・タチアナ選手(早稲田)
掴みあり顔なしフルコンカラテの有段者。内藤選手(横浜北)との対戦では、柔道経験のある相手に組み負けず、課題だった顔面パンチの攻防にも成長の跡を見せ、勝利。
(ベストファイター賞受賞)
一方、内藤選手も急なオファーを受けていただいて感謝します。次回以降、万全な体制での再チャレンジを期待しています。

 

・太田選手(横浜北)
齋藤選手(草加)との対戦では、体格での優位さを活かしたうまい闘いぶり(=掴んで膝→3秒のブレイク直前に放して蹴り攻撃→またすぐ掴んで膝、、、のループ)を見せ、さすがチャンピオン(東京都下・神奈川県大会U13)と思わせました。
逆に江川選手(大宮西)との対戦では、良いところを見せられなかったけれど、両者の体重差は13kgで。本来なら「試合不成立」とのところ、よくオファーを受けていただきました。感謝します。
(ベストファイター賞受賞)

 

・糸井選手(総本部)
今年4月の再戦となった藤田選手(御茶ノ水)との闘いでは、見事なカウンターのタックルを決め、華麗な(?)胴回し回転蹴りで場内を沸かせ、と大活躍。判定2-1の僅差なれど、見事な勝利をゲット。63歳の試合勝者は、おそらく大道塾最年長記録かと、、、。

 

・月東選手(草加)
今年の東京都下・神奈川県大会のシニア-200クラス優勝者で、最近急激にその実力を伸ばしてきている吉本選手(吉祥寺)との対戦では、若さ溢れる積極果敢な攻撃で金星獲得。
また、やったことのないU16ルールでの対戦を受けていただいたことにも感謝します。そこで見事な一本背負い(※U16ルールでは反則)を決めたのはご愛敬でしたね(笑)
(ベストファイター賞受賞)

 

・安東選手(早稲田)
シニアとは言え、圧倒的に格上となる黒帯2名を相手に奮闘し、一勝一敗。計4Rを闘い抜きました。早稲田の主将として、面目躍如の活躍でした。
(ベストファイター賞受賞)

 

・長沢選手(御茶ノ水支部)
47歳=長沢選手が、20歳=池田選手を相手に、真っ向勝負の大激闘。本戦は優位に進めたものの、延長で「有効」を奪われ、無念の敗戦。しかし内容は高く評価されました。
(ベストファイター賞受賞)

 

・小松選手(草加)
体格、リーチに勝る小松選手(無級)が、黒帯の小林選手(吉祥寺)を相手に、遠距離でのジャブ、ストレートを決め続け、効果3を奪うアップセット。

 

・藤田選手(御茶ノ水)
本日2試合の54歳 藤田選手。1戦目は糸井選手に競り負けたものの、2戦目の中川選手(早稲田)との試合では、そのうっ憤を晴らすかのように鋭い右ストレートを決め続け、効果3で激勝。
(ベストファイター賞受賞)
ちなみに御茶ノ水支部は2名が参戦し、2名ともがベストファイター賞受賞という大活躍でした。

 

・佐藤選手(横浜北)
顔なしフルコンカラテ黒帯の月東選手(草加)を相手に、長い脚を活かした変幻自在の蹴り技と、ジュニア選手ならではの速いリズムのコンビネーションで圧倒。将来の北斗旗での活躍を期待しています。
(ベストファイター賞受賞)

 

【総評】

・今回は参加人数が普段よりも少なめでしたが、それでも8道場より26名の選手に集まっていただき、全16試合が行えました。

2011年に「埼玉県交流大会」として始まったこのワンマッチ、「完全に定着したなぁ」、「皆様に受け入れてもらっているなぁ」、と改めて感謝します。

・延長戦まで行っても、「スタミナ切れで手が止まる」といった試合がなかったのは、良かったです。 参加選手がこの試合に向けてしっかりと準備してきた感がありました。(体)

・大会後の講評で能登谷草加支部長から「テクニカルな試合が多かった」と評価していただいたのも、嬉しかったです。

これは毎回の開会の挨拶でも言っていることですが、交流戦はこの試合の勝ち負けが次の大会に直結するもの(例:北斗旗予選)ではないので、目先の勝ち負けにこだわり過ぎることなく、練習してきた技にトライしてほしい、経験を積んでほしいと思います。(技)

・しかしそれでも最後はやっぱり「ハート」ですね。今回、ベストファイター賞の獲得こそなかったものの、特に日立支部各選手の「気持ち」の入った試合ぶりが印象に残りました。(心)

・この交流戦を、修練を積んできた「心技体」の確認の場として、自分自身へのチャレンジの場として、これからも多くの選手、関係者に有効活用していただけるよう、願っております。

最後になりましたが、改めて選手、関係者の皆様、お疲れさまでした。参加協力、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。押忍。

大道塾 浦和/北本/大宮西支部
支部長 渡邉慎二 拝

p.s.
前大会同様、いくつかの試合をyoutubeにアップしてあります。「大道塾 ワンマッチ」等で検索をかければ引っ掛かりますので、お楽しみください。

2018.10.9   2018第51回大道塾九州・沖縄・中四国地区交流試合レポート

2018 第51回 大道塾九州・沖縄・中四国地区交流試合

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2018年7月西日本豪雨、絶え間なく日本列島を襲う台風群、そして北海道地震と今年は自然災害の発生件数とその影響が特に記憶に残る年となるのかもしれない。震度6弱程度の地震は日本列島のどこでも起こり得るというのが政府の見立て、この国に生きるものとして、武道家として災害、危機に対して、その察知ならびに適切な対処ができるよう、日頃から備え怠りなくを心掛けたい。

 

9月23日、とびうめアリーナにて開催された「第51回大道塾九州・沖縄・中四国地区交流試合」。幸いにして天候に恵まれ、晴れ間も見える空模様の下、総勢50名の選手が参加、熱戦を繰り広げた。

 

大会は、一般無差別、シニア、中学生の部、小学生の部織り交ぜての試合進行、試合開始前の審判団ルール・ミーティングではルール上の留意事項とともに、特にジュニアクラスの安全対策について議論と確認が行われた。大会における試合の公平性と安全性とはひとえに審判の力量にかかっている。ルールの解釈、試合進行上の疑問点等をしっかり議論することは、審判の自覚を高め、大会自体の質の向上につながる。その意味でルールミーティングでの活発な議論は貴重なものと考える。

 

そして本番、大会の始まり。小、中学生の部では、各選手の個性が光る戦いが繰り広げられた。パンチの打ち合い、前に出る選手、相手をステップワークでいなしながら打撃を加える選手、パンチ連打に対して、ワンツーからのミドルで対抗する選手、ステップバックからのミドル、ハイ、打撃から崩して投げ、そこからの極め、とそれぞれの個性と組み合わせの妙とが生み出す多様な戦いが見られた。何より、参加選手がみな、最後まであきらめず、勝利をめざして戦い抜いたことを評価したい。青と白に判定が割れた試合、紙一重の接戦、審判泣かせの試合も多かった。勝者も敗者も今回の戦いから大いに学び、今後につなげてほしい。

 

シニアの部は、40代、アラフィフ(50歳前後)の活躍が目立った。人間、加齢による一定の体力低下は否めないにしても、一発の力強さ、鋭さはそれなりに残るのではないだろうか。現役世代にまさるとも劣らない、一発の迫力が印象に残る試合が繰り広げられた。「実践性」・「大衆性」・「安全性」を追求する生涯武道としてシニアクラスはさらに発展が期待される。

 

さて、一般空道ルール無差別の部、今回は超重量級(体力指数260以上)2名、重量級(体力指数250以上260未満)1名、そして軽量級(体力指数230以下)1名の総当たり、無差別らしい戦いが繰り広げられた。

まずは、笹沢一有(二段 大分)と、張迫勇希(広島中央 4級)、重量級と軽量級の一戦。笹沢二段は、2005年北斗旗体力別軽重量級優勝を皮切りに、全日本、世界大会と赫々たる戦績を誇る選手、体力、経験ともに格段の差があるのは否めない、どんな一戦になるのか試合開始。笹沢選手、どっしりと構え、ときおりジャブを放ちながら相手の攻撃を待つ。対する張迫、ステップで回りながら攻撃を仕掛けようとするが笹沢、なかなかスキをみせない。張迫、不用意(ではないはずなのだが)な攻撃をかわされ、教科書通りのストレートを撃ち込まれて、効果2、組み合いで流れを変えようとしたのか、逆に投げられてそのまま極めの効果1で勝負あり。観戦していて私のトラウマめいた(?)思い出がよみがえった。それは現役時代の岩崎弥太郎先輩との試合、北斗旗本戦、予選、昇段審査と幾度か対戦の機会に恵まれたのであるが、その時の岩崎先輩(当時は弥太郎先輩と呼ばせていただいていた。)の戦い方を今回の笹沢の戦いで思い出した。それは自分からは動かず(といってこちらが気を抜けば攻撃されるのだが。)、相手の攻撃を誘い、かわして、体勢の崩れたところに打ち込むというもの、相手(村上)はたまったものではない。じれて攻撃を仕掛ければステップでかわされ、体勢が崩れて攻撃が途絶えたところにマシンガンパンチでやられるという毎度のパターン。技量が上の相手に待たれたらどうすればよいのか、正解があるとしてそれを実現するにはどうしたらよいのか。笹沢―張迫戦、そんなこんなを思いながら観戦していた。

一般の部二戦目は松永卓也(大分 初段)と佐藤和浩(那覇 二段)、超重量級同士の一戦。沖縄空手の流れか、どっしりと腰を低く落とし、丹田あたりに拳を据え、重い正拳突きを狙う佐藤に対し、伸びるジャブから攻撃を組み立てる松永。佐藤はまっすぐの正拳突きに加え、ロシアンフック、ロングフック(回し打ちといった方がいいか?)と一発を狙う。対する松永、ステップを織り交ぜながらスピードある攻撃を放つ。一進一退、一発が怖い迫力ある戦いが繰り広げられたが、終了間際、松永ワンツー連打で効果をとり、優勢勝ち。

三戦目は松永―張迫、超重量級と軽量級の一戦。松永は正攻法、重いパンチとキックとで張迫を追い詰める。張迫は防戦に終始、相手の攻撃をかわしてもなかなか反撃につなげることができない。3分間経過、判定5-0松永勝利。

四戦目、笹沢―佐藤、いずれもパンチに覚えのある選手。右ストレートと右正拳、どちらが先にクリーンヒットするか、パンチが決め手の戦いになるかと思われたが、パンチの打ち合いでもつれたところに笹沢の右ミドル(三日月蹴り?)がクリーンヒット、佐藤崩れて立てず、笹沢一本勝ち。会場がどっとどよめいた。

五戦目、佐藤―張迫、超重量級と軽量級の一戦、どっしり構える佐藤に対し、ステップからのロー、ミドルで突破口を見出そうとする張迫、しかし、なかなか入り込めない。回り込む張迫に狙いすました佐藤の上段突きがヒット、効果1で佐藤の優勢勝ち。軽量級張迫にとっては、今回の大会、重量級、超重量級相手の試練の三番勝負、勝利には結びつかなかったが、最後まで戦い抜いた経験を今後の糧に精進してほしい。

そして一般の部最後の6戦目、本大会最終試合となった笹沢ー松永、二勝を挙げた者同士の事実上の決勝戦。両方とも遠目には何かスラッとした長身、細身の印象を受けるのだが(背が高いから?)、よく見ると肩幅もありゴツい。「うわあ、ゴツイなあ。」と思いながら本部席からその戦いぶりを見ていた。両者ともパンチに伸びがあり、蹴りも重い。重量級、超重量級の迫力あるぶつかり合い、組んでも両者引かず、一進一退の攻防が続くが、ここで笹沢の右ストレートが光った。攻防のなかで右ストレートが立て続けにクリーンヒット、効果2をとって笹沢勝利、優勝。

 

今大会には、来賓として地域における大道塾の活動、その振興にご尽力いただいている筑紫野市議会議員の中山たけお先生が臨席、祝辞を賜った。また、先生には最後まで熱心に観戦され、お話しをお聞きすると、ご子息の方々もサッカー、ラグビーで活躍のスポーツ一家、スポーツを通じた地域振興に並々ならぬ関心を持って取り組んでいるとのこと。これまでの尽力に対する感謝と、今後も変わらぬ支援のお願いをさせていただいた。こうした理解者が地域にいらっしゃることは大変にありがたいことと思う。

 

閉会式、入賞者一人一人の表彰とともに、12月に迫った世界大会、九州から出場する二人の選手に対する壮行の場が設けられた。一人は巻礼二、7月22日のプレーオフ戦(総本部HP「2018.7.31 村上智章参加感想記」参照。)を戦い抜いた、根性を見せた漢である。そして、鶴田陸、少年部交流試合の常連がいつの間にか高校生になって、世界大会U16クラスへ出場、両者ともベストのコンデションを作って世界大会に臨んでほしい。

 

世界選手の壮行に象徴されるような、地方から世界への流れに期待したい。地方の充実があって世界と戦えるのであるし、またそうならなければならない。今大会が世界につながるものであることを信じ、また願います。一戦一戦、素晴らしい戦いを戦い抜いた選手諸君には、この経験を一つの糧として、さらに飛躍することを期待します。ありがとうございました。

広島中央支部 村上智章